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03


 はい、到着。


 相変わらずとんでもないデカさですな、ニルシェ王都。


 それでは今回も、東門からおじゃましますよ。



「ところで、本日予定している謁見についてですが報告内容の方はきちんとまとまっていますか」

「お会いするのは、ニルシェ王国ダンジョン統括管理部門の長でもある大変に高名かつ敏腕な高位貴族様です」

「もちろん過剰にへりくだったりする必要はありませんが、礼節だけは忘れずに、先方に余計なお時間を取らせないよう準備万端で臨まねばなりませんよ」



 ……今すぐ帰っても良いですかね、俺。


 まさにお呼びでないって感じが……



 がしりっ



「ここまで来ちゃったら逃げるのはナシッ」

「何かやらかしても一蓮托生、私も一緒になって叱られる覚悟は出来てますっ」

「ウェイトさんも覚悟を決めてまっしぐら、ですよ!」



 えーと、リルシェさん。



「何でしょう」



 逃がさないよう腕を組むのは構いませんが、


 その……当たってます。



「何がです?」



 もうそれでいいです……




 ---




 何だか夢見心地で今の状況に集中出来ないような、


 これ以上無いってほど(感触に)集中出来ているような……




 そんなこんなでぼうっとしているうちに、気が付けばニルシェ城正門前。


 王都中央にある行政の場、Z区画にそびえ立つ、


 大変にご立派なお城でございます。




 リルシェさん、門番の衛兵さんにご挨拶がてら訪問目的を告げております。


 流石はチームモノカ乙女騎士筆頭、こんな状況でも物怖じしない堂々たる態度、


 ってか、めっちゃ普段どおりですね。



「アポの確認はバッチリですし、私はこのお城にもすでに何度か訪問済みなのです」

「それにどんな場所であろうと、むやみやたらと失礼な態度をとらない限りはいきなり無礼討ちされるなんてことはありませんから」

「えーと、時々は捕まっちゃったりもしましたが……」



 本当に凄いですね、その真っ直ぐな行動、


 まさに勇者。



 でもそろそろ腕を離してくれません?


 ほら、衛兵さんたちのまなざしが……



「やましいことが無いのなら、胸を張って堂々と、ですよっ」



 いえ、リルシェさんのお胸の張りについては、


 今まさに実感しておりますので……



「そう、ウェイトさんも胸を張って、いざ謁見です!」




 今は無理ですって、胸を張っての堂々とした態度。


 だって俺、かなり前かがみ……



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