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ラズ君の裸足の足を見る。
ガラスや金属の破片も落ちてて、危なそうだからそれだけでも掃除したかったけれど……。
「ゴミ箱に運べばいいのね!」
たくさんを一度に運ぶのは無理だから、なるべくたくさん往復して捨てなくちゃ。
両手に抱えられるだけ抱えて立ち上がると、ラズ君から待ったがかかった。
「待ったミオ!まずは仕分け。いや、その前に」
かけたゴミを置いてから座る。
「まず、ホルン爺さんからはここにあるものは好きにしていいと言われている」
「えーっと」
ゴミを好きにしていいって……まさか、私がゴミを回復して売ろうと思ったことがあるのを知られてる?
「だから、ミオも欲しいものがあったら持って行っていい。俺も時々もらってる」
それはありがたい。回復して売れそうなものがあったらもらおう。
「で、まずおいらたちがすることは、選別と分別な」
「欲しいものを抜き出すってこと?」
ラズ君が首を横に振る。
「まぁ、見てて。これは金属、これも金属、これは金属だけど腐食が進みすぎてダメ、これは何か石が付いてる宝石かもしれない、これは布、これは食器だろうな」
ラズ君が手早くゴミを仕分けている。
「金属は、鍛冶屋に売れる。金属の種類は俺たちでは分からないから買いたたかれることもあるけど金色と全く腐食やさびがないものと魔力をよく通すもの以外はそう価値はないから細かいことは気にしない。
ラズ君が言うには、金色は金貨にも使われてる高価な金。腐食がないのは、腐食しない貴重な金属であるミスリルやオリハルコンなどの可能性がある。魔力をよく通すものは銀かやはり貴重な金属の可能性があるそうだ。
「すごいね、ラズ君物知り」
褒めるとラズ君が照れたような顔をした。
「まぁ、5年以上やってるからな。なんだかんだいろいろ教えてくれる親切な人もいるし」
そっか。うん。
ハーグさんも女将さんも親切だったもんな。ラズ君も親切な人に助けられながら生きてきたんだ。
「貴重そうな金属はギルドに持ち込んで買い取りしてもらう。腐食やさびがひどいものはゴミ。宝石っぽいものついてるのは宝石商に売りに行く。布は古着屋。それ以外は古道具屋に売りに行く。どこにも売れそうにないものだけゴミだ。あ、それから売らずに自分で使えそうなものはもらえばいい。売ったお金は山分けでいいか?」
「え?いいの?だって、私はいろいろ教えてもらったり……お世話になってばかりなのに……」
「いいよ。一人で作業してるより楽しいし」
にぃっと笑うラズ君。
私って、無能だって言われてたけど、本当に無能だ。
知らないことばかりだし、ろくにお礼もできない。ちょっと情けない気持ちになりながら、ゴミ……いや、ガラクタを仕分けしていく。




