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第五十九話 なんかラブコメの波動を感じるんだけど……

ごめんなさい。

忙しくて昨日、投稿を忘れてしまいました。

お詫びに今日、二話投稿します。


……………あれ?

「ワキヲ!来て来て!」


栗色の髪の少女が拙者の手を引く。

頭には獣人の血が流れていること示す猫耳があった。

愛らしい白いワンピースに身を包み、柔らかい髪が風になびく。


「今日はどこに行くでござるか?」


「今日はね……………やっぱり秘密!」


最近、ボスに似て勿体ぶって話すようになったでござる。

ボスと違って可愛いからいいでござるが。


「ワキヲ!もっと早く!」


この街は海の街マリトッツォ。

潮風が香るいい街でござる。

子どもの時にフェリスファミリアに拾われて暮らしてきたでござるから見慣れた景色でござる。


「おっ!サツキ様とワキヲ様じゃねぇすか!ちーす!」


陽キャ君グループががサツキ様に声を掛ける。


「こんにちわ!」


サツキ様はニコッと笑いかける。


「サツキ様、ワキヲ様とどこ行くんすか?」


「それはね……………」


陽キャにこそこそと話し、こちらを横目でチラリと見る。

暖かな光で栗色の髪が優しく輝く。


可愛いでござる!


「……………なるほど。粋っすね。ワキヲ様が羨ましいっす。じゃ、楽しんで!」


そう言ってどこかに行ってしまった。

なんでござるか?


「ワキヲ!行こ!」


拙者はサツキ様に手を引かれる。


店が見たことある店が見えてきた。

看板には『マフィアもニッコリ!品質保証!』と書いてある。

拙者は手を引かれたまま店に入っていった。


「いらっしゃいませ♡ご主人様♥」


明るい茶髪に笑顔が素敵な女性がお出迎えしてくれる。

メイド服に身を包み、完璧な所作を決めて顔を上げる。


「ビ、ビアンカ夫人!仕事復帰したのでござるか!?」


「あら!?ワキヲちゃんじゃない!?」


拙者らを認めて目を丸くするビアンカ夫人。


「身体は障りないでござるか?ビアンカ夫人?」


実は産後の肥立ちが良くなく、しばらく引きこもって見てなかったでござる。

ボスは心配してしばらく仕事をしなかったのでシバいたでござる。


「ありがとう。大丈夫よ」


ところで……………と続けるビアンカ夫人。


「ここはメイド喫茶。呼び方はビアンカちゃんじゃないの?」


上目遣いを決め、後ろに手を組む夫人。

見た目が若いのでそこまで違和感ないでござる。


「ママ!やめてよ!」


サツキ様は飛びついた。


「何でよ?しばらく会ってなかったんだからいいでしょ?」


ビアンカ夫人はニヤニヤしながらサツキ様に腕を引っ張られる。


「私、したいことがあるの!」


こしょこしょと耳打ちする。


「なるほどね~。ワキヲちゃん、そこの席に座って待ってくれる?」


「承知したでござる」


シュバッと座る。

風を切る音が鳴った。


「ワキヲ、なんか変?」


「ふふ、いつもここに来るとそうだったわよ?」


ビアンカ夫人はそう言うとサツキ様と奥に入っていく。

サツキ様がひょいと奥から顔を出して言う。


「ワキヲ、私頑張るから見ていてね!」


サツキ様の命令は絶対でござる。

故に遂行するのは当然でござる。


「ここ、いい感じに年季は入ってるね」


「そうだね。昔からあるみたいだよ?」


カップルが物珍しそうに周りをキョロキョロして言う。


このメイド喫茶は初代フェリスファミリアのボスが始めたお店でござる。

初代は異界人でどうしてもメイド喫茶なる物を生み出したかったらしい。


故に、代々このメイド喫茶はフェリスファミリアの血筋が経営しているでござる。

ちなみに今代のボスはここでビアンカ夫人を見初められたでござる。


「準備できたわよ?」


しばらく待つとサツキ様とビアンカ夫人が出てくる。

サツキ様はなぜかメイド服を着ている。


顔を上気させ、恥ずかしそうに上目遣いにこちらを見るサツキ様。

肩ががフルフルと震えているでござる。


「ご、ご主人さま!ちゅ、注文はできましたでしょうか!」


緊張のあまり少し噛んでしまっているでござる。


「ぐはっ!」


拙者はあまりにも可愛らしすぎてテーブルに突っ伏したのであった。

クラウン「ビジュアライズ!」(大声)

リル「だ、大丈夫ですか!?」

クラウン「ビジュアライズ!」(小声)

リル「どうしちゃったんでしょうか?」

リラ「そこの角で頭をぶつけたみたい…………痛そう……」

クラウン「ビジュアライズ!」(イケボ)

リル「一大事じゃないですか!?クラウンは大丈夫なんですか!?」

クラウン「ビジュアライズ!」(ハスキーボイス)

リラ・リル「うるさい!」


ここまで読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字等あれば報告ください。

「続きの読みたい!」と思った方は高評価、ブックマークの方、お願いしますね。

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