第四話 狂気島
眠いです。
俺が玄関まで行くと、ガンツとクラウンが待ってくれていた。
「リク坊、装備に不備は無いかの」
「私が居なくてもヘルスィーな食事を心掛けるんだよ」
二人の心配が嬉しくて、どこかむずがゆい。
「して、クロキよ。リク坊とどこに向かうのじゃ?」
「俺も気になります。言われた通りサバイバルの準備をしてきましたが、どこに行くんですか?」
「ふん、リンに聞けばよい。クラウンにはあの島で通じるかもしれんがな」
クロキさんそう言って、やる気満々のリンネさんに丸投げした。
「あの島ってまさか………」
クラウンがブルリと震える。
「リンネ、どこが目的地か分かるかの?」
リンネさんはこちらにニコッと笑って言った。
「『狂気島』よ。でも別名はなんだったかしら?」
ガンツはピクリとも動かなくなる。
「な、なにぃ!正気か、クロキ!」
三秒ほどして動き出したガンツがクロキに詰め寄った。
「私は至って正気だ。いきなり大声を出して、貴様の方が沸いているんじゃないのか?」
やっぱりクロキさんは今日、機嫌が悪いのかもしれない。
「それはやりすぎじゃと思うぞ、クロキ!」
「どこがだ?」
「いろいろじゃ。心配なのよのう」
「ふむ」
それを聞いたクロキさんは何か名案を思い付いたようだ。
「なら、ガンツが私の代わりに行くか?」
「そ、それは絶対に断るッ!」
急にガンツさんは青ざめた。
感情の激しい人だなぁ。
「はぁ、いい加減行くぞ」
狂気島……狂気島?
『狂気島』という言葉に引っ掛かりを覚えた俺は聞いた。
「あっ、もしかして、これから行くところって『キモキモアイランド』ですか?」
「ほう、よく勉強しているな、リク。その通り、これから行くところは秘境、『キモキモアイランド』だ」
「「『キモキモアイランド』……ッ!」」
振り返るとクラウンとガンツに戦慄が走り、青ざめ切って死人のようになってしまった。
「頑張れよ……」
「グ、グッドラック……」
ニコニコしたままのリンネさんが言う。
「それでは『キモキモアイランド』へ、レッツラゴー!」
この感じ、リンネさんも不安要素かもしれない。
俺は初めてで不安しかない旅路に更に不安を募らせた。
ガンツとクラウンは狂気島にて結構ひどい目に会っています。
ex)精神崩壊しかけるなど
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