表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/74

第三話 やる気スイッチ

「面白い!」「続きを読みたい!」という方。

ブックマーク、高評価の方、お願いします!

クロキさんに十の試練を告げられて、二年が経ち、俺はすでに十の試練の内、五つをクリアした。

順調だとは思う。

それでもやはり、クロキさんの言う通りめちゃくちゃ心折れまくった。


そして今はクロキさんの出した八つ目の試練へ向かう準備中だ。

ちなみに俺がクリアしたのは二つ目から六つ目まで。

七つ目はマナーに関することで、一朝一夕で出来るものではないので後回しにした。

一つ目は言うまでもないが今の俺では無理そうだからやってない。



「準備はできたわね?」


「はい、リンネさん」


リンネさんから呼ばれる。


「昔みたいに、『リン姉さん』ってよんでくれていいのよ」


「恥ずかしいので嫌です」


「しょぼぼん」


きっぱりと言うと、口をすぼめて小さくなるリンネさん。

でも、俺は知っているぞ。

たしか、リンネさんの年齢、百二――


「貴様ら、何をやっている?私を待たせるな」


「も、もう行きます!」


クロキさん、なんだか八つ目の試練の内容を言ってから機嫌が悪い気がする。


「ねぇ、リク。さっき何を考えていたか教えてほしいのだけれども」


リンネさん少し不安そうな、それでいて疑うような表情で言う。

ヤバい。女性に対して年齢を考えるのはタブーだってクラウンに教えてもらっていたのに。


「ふん、そんなことはどうでもよかろう。これからリクはひょっとすると一番苦しい試練を受けるのだからな」


クロキさんがここまで来て言った。


「そ、そんなことですって!私のことを!」


まずっ、クロキさんに飛び火してしまった。

なんだかちょっと困った顔してる。

珍しい…………じゃなくて!

あのクロキさんだ。どう対処するんだろう?


「ふむ、何について怒っているのか知らんがリンに関することなら一つだけ言ってやろう」


そのままクロキさんは近づいて行って、リンネさんの顎をクイッと自分の顔に向けて言った。


「リン、お前は美しい。人を狂わせるほどに……な」


ズッキューン!


「故に、より仕事をして美しさを磨け。仕事をする者は美しいものだからな」


「は、はひ」


す、すごい。

機嫌を直すと同時に気分屋のリンネさんのモチベーションをあっという間に上げてしまった。

これが、最強ギルドのリーダーか……なんか違う気はするけど……。


そんなことを思いながら俺は荷物をまとめて玄関まで出て行った。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字等あれば教えていただくと助かります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ