第三十七話 馬の餞す
やっぱり暗い気がするので読み直してみます。
「今日までありがとうございました!」
俺はギルドホームの門の前にいた。
クロキさん以外のみんなが見送りに来ていた。
何人か仕事でいないけど…………。
「じゃあね~。今度会ったらご飯おごってあげる~♪」
リラが眠そうして言う。
俺の門出なんだからもっとシャキっとしてほしい。
「気を付けてくださいね…………」
リルが表情の暗い顔で言う。
こっちはこっちで困る!
「リク坊、いじめられたら言うんじゃよ!動けなくしてやるからの」
ガンツ、なんかヤバいこと口走ってない?
「リク!さらばじゃ!」
「リク様、これからもご健闘お祈り申し上げます」
マオちゃんとアイリーンさんが言う。
マオちゃんは俺よりも幼そうなのに俺よりも何倍も強い変な子だ。
アイリーンさんはクロキさん曰く、就職活動に失敗した魔術師だそうだ。
魔術師ってホントに就職活動するのかな?
クラウンが前に出てきて聞いた。
「マナーは?」
「人を人たらしめるものですよね?」
「That's Great!」
頑張ってね、というクラウンの言葉から他の人達からも門出を祝ってもらい出発する。
黒い馬車に送られて例のタルト港に着く。
「シャクセンさんよろしくお願いします」
「おっ、時間ぴったしやな」
シャクセンさんはかの天才錬金術師、ワタ=シテンサイが発明した時計の懐中バージョンを見て言った。
それ、めっちゃ高額だった気がする。
流石SSSランクギルドだな。
これから俺は大陸の北に向かう。
この辺はクロキさんのギルドの力が強すぎて追放にならないから駄目らしい。
「ほな行くで!」
「はい!」
俺は知っている。
クロキさんもリルもリラも他のみんなも俺のためにいろいろなことをしてくれていたことを。
だが俺はクロキさんの期待に応えられなかった。
それは俺の実力不足だったからだ。
だから失望して、クロキさんは見送りにも来なかった。
でも自堕落になってなんかいられない。
俺は強くなってクロキさんにあんたの目はおかしくないなかった、ってことを証明してやりたい。
だから俺の目標はクロキさん、あんたを…………
【SSSランクギルドに追放された俺はギルドリーダーをぎゃふんと言わせたい】
リンネ「そういえば貴方、第七の試練の監督だったのね」
クラウン「まぁ、マナーと言えばね?」
リンネ「その見た目でよく言うわね」
クラウン「教えるときはちゃんとメイク落としてやってますよ?」
リンネ「えっ?どんな顔なのか気になるのだけれど?」
クラウン「リジェクトします」
リンネ(舌打ち)
クラウン「怖っ!」
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