第十一話 狂気の始まり
作者「リクくんをそろそろ追放していいですか?」
クロキ「私の決定は絶対だ。貴様ごときに決定権はない」
作者「いや、決定権は私にあると思いますが?」
クロキ「ふん、ほざいていろ。それができるのならな」
「――ッ!」
俺は無言で剣を構える。
急に怪人がこちらに気づき、雰囲気が変わったからだ。
俺はクラウンに教えてもらった【鑑定】を使用する。
【顔面犬ムキムキ男】
一応、モンスターです。気を付けましょう。
この鑑定結果は俺を舐めているのだろうか?
それとも、俺のスキルレベルが低いのか?
てか、名前が酷すぎる。
『グルオオオ!』
速い!
あっけに取られ反応が遅れたが、ギリギリ対応する。
距離を取ると顔面犬ムキムキ男が再び突進してきた。
ザシュ。
俺はそのままその首を刈り取る。
「ふう……。ビビったけどなんとかなるな――」
ボコボコボコッ。ムクリ。
『『ガアアア!』』
直後、顔面犬ムキムキ男は首が二つとなって復活した。
「ねぇ、俺泣いていい?」
『『グゥゥゥ!』』
駄目なようだ。
ここから俺と顔面犬ムキムキ男との不毛な戦いが始まった。
俺が首がダメならと腕や足を切っていったがなぜか二倍になって増えていく。
十二分後。
「ふぅ。これで動けないだろ……」
腕や足、首で最終的に球体になった顔面犬ムキムキ男が完成した。
ひとこと言おう。
究極的にキモい。
「一応、魔法試していこう」
詠唱を開始する。
中途半端にやって再生されるのが怖いので時間のかかる上級魔法だ。
「【過剰超火】」
『『『『『『『キャン』』』』』』』
ジュー。
「あ、溶けた」
こいつ何だったんだろう?
まさかこの島にはこんなのはいっぱいなのか?
「考えないようにしよう。まずはタカナシさんを探さないと」
俺は重たい足を動かして『キモキモアイランド』の森の中に進んで行った。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
誤字脱字等あれば報告ください。
気が向いたら前書きをこんな感じにするつもりです。