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91話目【光筋教団を無料体験しよう!】

マッチョなお兄さんとお姉さんに腕を引かれる松本とバトー。

北区にあるという光筋教団の本拠地に向かっていた。


「着きましたよー、ここが我ら光筋教団ウルダ支部の本拠地です!」

「ウルダにある施設の中で一番トレーニングマシンや機材が揃っているんですよ!」


嬉々として説明してくれるお兄さんとお姉さん。

ガラス張りの建物の内部にトレーニングマシンとマッチョ達が見える。

ガラスには『光筋教団トレーニングセンター ウルダ支部本拠地』と書かれている。



き、既視感が凄い…

生前によく見た光景…これはジムでいいんだよな?

魔法要素はどこにいったんだよ?



「さぁ! どうぞ中へ!」

「様々な負荷が貴方達を待っていますよ!」


扉を開きながらお兄さんとあ姉さんが本部へ誘導している。


「俺達の目的は光魔法についての話なんだがなぁ、どうするマツモト?」

「説明しても聞いてくれるとは思えないですけど」

「そうだよなぁ、さっきから全然聞いてくれないからな。

 まぁ、いきなり光魔法が復活したなんて言っても聞かないのは当然か」

「とりあえず、行きましょうか、無料ですし」

「そうだな、久しぶりにやってみるか、無料だしな」



というわけで、松本とバトーの無料体験スタート。


施設に案内してくれたお兄さんとお姉さんに代わり、別なお兄さんが利用方法を説明してくれるようだ。

白いタンクトップに短パン姿のお兄さんが左腕を胸の前で曲げ、

「ヤー!」と少し高い声で存在をアピールしている。


「「 よろしくお願いしまーす 」」


松本とバトーが頭を下げると、タンクトップお兄さんが、先ほどと同じポーズで


「ッハ!」っと、白い歯を見せて笑った。



「初めまして! 無料体験の方ですね! お名前を頂いても?」

「松本です」

「バトーです」

「ようこそ、マツモト君、バトーさん! 案内をさせて頂きますナナヤマです!

 本来はあちらの受付で入館の手続きを行います。ですが、本日は無料体験なので必要ありません!」

「「 はいー 」」

「この施設を利用するときは靴を履き替えて下さい。トレーニング用の靴はお持ちですか?」

「「 持ってません 」」

「そうでしょう! それでは無料体験が出来ない…大丈夫です、安心してください。 

 無料体験用に靴の貸し出しサービスがあります!」

「「 おぉ~ 」」

「もちろんトレーニング用の服も?」

「「 もってません 」」

「あります! 貸し出し用の服もあります!」

「「 おぉ~ 」」


少し芝居がかったナナヤマ、拍手を送る2人。


「ではこちらのロッカー室で着替えて来て下さい!」

「「 はいー 」」


ロッカー室で着替える間、


「ヤー!」や「パワー!」といった声が聞こえたが気にしてはいけない。




「さぁ、準備できたでしょうか?」

「「 出来ました、よろしくお願いします! 」」

「いいでしょう! まずは当施設の説明から行きましょう!

 こちらがストレッチコーナーです! トレーニング前後のストレッチの際などに使用します!

 マシンや器具を使用しない自重トレーニングもこちらを使用してください!

 トレーニング前は、しっかりストレッチを行うことで怪我の予防にもなりますから、

 早速やってみましょう!」

「「 はいー 」」


ナナヤマに続いてストレッチする2人。

3人共、前屈で掌が地面に着く、凄く柔らかい。

 



「続いて、こちら、外が見えるガラスの前に置かれているのは有酸素マシンコーナー!

 このマシンはベルトが動きますので、上を歩いたり走ったり出来ます。

 こちらのマシンは見たことないと思いますが、

 この様に座りまして、両足でこのペダルを交互に漕ぐことによって、有酸素運動を行えます!」

「これは使ったこないな」

「これはですね、ここのボタンを押すことによって負荷を自由に変えられるんです」

「おぉ~凄いな、こんなのがあるなんて知らなかった」


ナナヤマの説明を受けてペダルを漕ぐバトー、ベルトの上を歩く松本。



知ってる…

これ、ランニングマシンとフィットネスバイクや…



「では次に行きましょう! 安心してください、施設説明後に自由に利用できます!」


ランニングマシンとフィットネスバイクから降りる2人。


「さぁ! ここで施設利用時の大切な注意点になります!

 お2人は今マシンを使用しましたね、これから次のマシンへ向かう前に、

 やらなければならないことがあります。それは一体何でしょうーか!」

「なんだ?」

「マシンに付いた汗を拭き取る」


悩むバトー、即答の松本。


「ヤー! 素晴らしいですね! そうです、次の利用者の為に汗を拭き取る、正解です!」



でしょうね…知ってた。



「よく知ってたな松本」

「そこは心配りですよバトーさん」

「座っていた場所だけでなく、握っていた場所もしっかり拭き取って下さい!」


マシンを拭く2人。

丁寧な拭き取りに満足そうなナナヤマ。

2人が振り向くと「ッハ!」っと白い歯を見せ笑う。



「お次はこちらですね、ここはケーブルマシンコーナーと言いまして、

 このケーブルの先に重りが付いていまして、

 この棒を差し替えることによって負荷を変えることが出来ます。

 マシンの軌道が固定されているので、狙った筋肉にしっかりと負荷を掛けられ、

 また、不意に手が滑っても、重りを足に落としたりすることがないので安全性が高いです」

「懐かしいな、昔よくこれやってたな」


チェストプレス(胸の筋肉を鍛えるマシン)を使用するバトー。


「いいですねー、そうです! 胸の筋肉を収縮させるイメージでしっかりと稼働させます。

 あと5回行きましょう、いいですよー、素晴らしい! 最後まで絞り切ることが大切です!」


バトーの大胸筋(胸)に手を当てしっかりと意識できているか確認するナナヤマ。

松本は後ろでプルダウン(背中の筋肉を鍛えるマシン)で広背筋(背中)を鍛えている。

 


あぁ~この刺激久しぶりだわー

気持ちぃぃぃ!



2人共すっかりトレーニーである。

マシンの汗をしっかり拭き取り次に向かう3人。



「さぁ! 最後はこちら、フリーウェイトコーナーです!

 こちらではダンベル(片手で持つ重り)やバーベル(両手で持つ重り)などを利用出来ます。

 ケーブルマシンと違いまして、重力方向に重りが引かれますので、

 この様に、軸がずれた時にバランスを取る必要があります。

 ですので鍛えたい筋肉以外の筋肉にも必然的に負荷が掛かり鍛えることが可能です。

 しかし! いいですか? よく聞いてくださいね?

 軌道が安定していないので、バランスを崩して怪我をする可能性があります!」


力説するナナヤマ。


「無理をすると怪我をします、怪我をするとトレーニングが出来ません!

 自分がしっかりと扱える重量を把握して無理のない範囲でトレーニングを行ってください!」

「「 わかりましたー! 」」


2人の返事に「ッハ!」っと白い歯を見せ笑うナナヤマ。





「さぁ、まずは軽い重量からやって行きましょう。ここに寝て下さい」


バトーがベンチプレス台(胸の筋肉を鍛える器具)に寝そべる。


「何キロからがいいですかね?」

「鍛え抜かれたお兄さんなら、80キロからでも大丈夫でしょう。まずは10回行ってみましょう。

 しっかりと胸まで下ろしてから上げて下さい!」

「わかりました」


重りを付け替えるナナヤマ。


「俺ちょっとトイレ行ってきますねー」





トイレの後の松本は受付の横の売店を覗いていた。



リストストラップ…、パワーグリップ…、パワーベルト…

(全部筋トレの時にマッチョ達が使っている装備)

魔法の粉と呼ばれているプロテイン…

(タンパク質の粉)

全部知っている物ばかりだな、ここは本当に異世界か?

トレーニングマシンもそうだけど、異世界要素が薄い…

あるとするなら…



パワーベルトのラベルを確認する松本。


『パワーベルト』

原材料:イモフゴ



イモフゴか…うむ、知らんな…

後はあれだな…



売店のカウンターに置かれた魔石を見る松本。



『重力の魔石』

1個、4ゴールド。

トレーニングの効果をより高められます。

理想の体を目指す貴方に。



トレーニング用品みたいな説明だし…

戦闘用ではなさそうだな…取りあえず戻るか



松本が戻るとベンチプレス台の周りにマッチョ達が集まっていた。


「いけるよー!」

「上げろー!」

『 おぉー! 』

「やりますねー! これは負けていられませんよ!」


バトーがバーベルを上げたらしい。

ベンチプレス台に寝るナナヤマ、周りのマッチョ達がサポートに付いている。


「どうしたんですかバトーさん?」

「ん? いや、何故かお兄さんに火が付いてな。どこまで上げられるか対決しているんだ」

「今なんキロなんですか?」

「120キロだ」

「え? 120キロ上げたんですか?」

「まぁ1回だがな、まだ余裕だな」



マジかよ、俺の生前の最高記録は110キロだったのに…

いやまてよ、バトーなら当然が、普通じゃないもの



「ハァ! パワー!」


ナナヤマが120キロを上げる、周りのマッチョ達が拍手している。

バトーがベンチプレス台に寝ると、マッチョ達が重しを付け替えサポートに着く。


「っふ!」


軽く130キロを上げるバトー。

ナナヤマが驚いている。


「まだまだ余裕がありそうですね、私のマックスは130キロ。

 なかなか厳しいですが、ここは行くしかないでしょう! 140キロでお願いします!」



な、なぃぃぃ!? 

マックス重量から10キロプラスだとぉぉぉ!?

無茶だぜナナヤマ!



マッチョ達が限界体制でサポートに付く。


「行きます! ハァ!」


背中を反った姿勢でバーベルをラック(バーベルが乗ってる棒)から上げるナナヤマ。

両腕が小刻みに震えている。


「ふぅ…ぬぅ…」


胸に付くまで下ろし、ゆっくり上げていく。


「いけるいける!」

「絞り切って!」

「…っだ! っはぁっはぁ…」

『 おぉー 』


自己最高重量を上げ、マッチョ達に拍手を送られるナナヤマ。

力を出し切ったナナヤマは爽やかな顔で立ち上がり、両腕を曲げた状態で正面に寄せ、胸の筋肉に力を入れる。


「ファイバー! っはぁっはぁ…出し切りました、私のマックスです!」

「「 おめでとうございます! 」」 


賛辞と拍手を送る松本とバトー。


「バトーさんはまだやるんですか?」

「そうだな、折角だから限界までやってみるか」


バトーはブリッジ(背中を反ること)無しで170キロを上げた。

※ブリッジをすると、しない時に比べ、上げれる重量が少し増えます。




無料体験を終え、シャワーを浴びて受付に戻って来た松本とバトー。

ナナヤマが笑顔で待っていた。


「さぁ、いかがだったでしょうか、無料体験は?

 これだけの設備、器具が揃った施設は他にありません!

 この施設が、24時間コースで毎月たったの80シルバー!

 これはもう、会員になるしかないでしょう!」

「「 ごめんなさい! 」」


深々と頭を下げる2人。


「ど、どうして!? 特にバトーさんは才能があります! 私が保障します! 

 このままトレーニングを続けていけば光魔法だって発現出来るかもしれないというのに!」


本気で悲しそうなナナヤマ。


「あのー、その光魔法なんですか…」

「ちょっと待ってください」


シャツを脱ごうとするバトー。


「あ、バトーさん、施設内ではロッカー室とシャワー室以外での脱衣は禁止事項でして…」


禁止事情の説明をするナナヤマ。


「すみませんナナヤマさん、少しだけ見ていて貰えませんか? 説明するより早いんで…」

「? よく分かりませんが、見守りましょう!」

「あ、いや、あんまり直視しない方がいいです」


シャツを脱いだバトーがサイドチェストのポーズを取る。


「素晴らしいですね! 腹斜筋がしっかり切れてますね!」

「行きますよー、ナナヤマさん、あまり直視しないで下さいねー」

「バトーさん軽めでお願いしますよ~」

「了解だーサイドチェスト~」


バトーの体が軽く光った。


「これは?」

「「 光魔法です 」」

「ボディオイルではなく?」

「「 光魔法です 」」


もう1度光るバトー。

松本もシャツを抜ぐ。


「ほ、本当に!? これが光魔法なんですか!?」

「「 光魔法です 」」


光るバトーと松本。


「マツモト君も!? これは!? どういう!?」


オロオロするナナヤマ。

シャツを着る2人。


「まぁ、落ち着いて下さいナナヤマさん」

「取りあえず座って話しませんか?」

「そうして頂けると助かります、私ちょっと混乱してしまいまして…」

「折角なんで飲み物でも飲みましょう、俺チョット買ってきます」

「マツモト、何飲むんだ?」

「そりゃトレーニングの後と言ったら決まってますよ」



売店で購入したカップに魔法の粉(チョコ味)を2杯と水を入れ、蓋をして振る3人。

腰に手を当て並んで飲む。


『 旨い! 』


肉味以外の魔法の粉は美味しいのだ。

※魔法の粉ことプロテインはトレーニング後30分以内に摂取した方か効果的です。


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