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243話目【オークとカニ】

ルコール共和国の首都、ホップ領、

役所前に人を運ぶための箱型の乗車席が付いた馬車が1台と、

荷物を運ぶための幌馬車が1台停車している。


「指気を付けろ」

「おう」

「「 よいしょっと 」」

「ふぅ~これで全部だな」

「シャガールさん積み込み終わりました~」

「ありがとう、急に無理を言ってすまなかった」

「いやいや、これくらいお安い御用です」

「しっかり頼みましたよ~」

「任せてくれ、何とか話を付けて来る、請求は役所にな」

「「 はい~ 」」


幌馬車に樽を積み終えた男達は片手を上げて去って行った、

懐中時計を確認すると針は8時45分を指している。


「ふむ、積み荷は間に合ったな、あとは…」

「おはよう御座います」

「ん? おや、既にいらしてたのですね、おはよう御座います」


シャガールが懐中時計を胸にしまうとシルトアが降りて来た。


「無事にヴォルト様にお会い出来ましたか?」

「はい、シャガール様のお力添えのおかげです、ありがとう御座いました」

「いえいえ、その程度であればいつでもご協力致しますよ」


シルトアがヴォルトと会食し宿泊したのは隣町のコメイモ領、

朝食を食べてから飛んで来たらしい。


「御者の方しか見当たりませんけど同行されるのはシャガール様だけですか?」

「公的な立場の人間は総領長である私だけです、秘書には不在中の仕事を預けてあります」

「はぁ…(国の一番偉い方が単独で外交…ありなのかな?)」

「ははは、総領長とは領長の中から選ばれた代表にすぎません、

 形式上ルコール共和国の纏め役ではありますが、

 カード王のように国を治める国王でも名家でもないのです、

 私は決定権と責任を背負わされた只のビール好きです、いざという時は別の者が変わります」

「なるほど?」


自慢の口髭を指でネジネジしながら説明するシャガール、

カード王国やタルタ国は王制、ルコール共和国は民主制なので、

シルトアの常識とは若干異なる。


「この大量の樽も持って行くんですか?」

「えぇ、友好の贈り物として私達の国の特産物を持参しようかと」

「ってことは全部お酒ですか」

「勿論食料も積んでありますが、まぁ大半は、

 シルフハイド国で好まれる果実酒とキキン帝国で好まれている米酒と芋酒、

 今年のヴォルト賞に輝いたアルマニャック領の白蜜ブドウを使用したブランデー、

 あとは私達が移動中に楽しむ分も少々」

「ヴォルト賞ってあのヴォルト様ですよね?」

「はい、そのヴォルト様です、年に1度品評会が御座いまして、

 その中でヴォルト様が最もお気に召されたお酒に贈られる名誉ある賞です、

 余談ですが去年は我がホップ領のコク旨ビール、これ、この樽、これです」

「へぇ~(圧が強い…)」


シャガールが口髭を親指と人差し指で繰り返し伸ばしながら、

黄色い札のついた樽をペチペチ叩いている、一押しらしい。


「どうも」

「あらあら、もしかしてお待たせしましたか?」


背中に棍棒を背負った男のオークと、

ローブを羽織った女のオークがやって来た。


「いいえ、約束の時間ぴったりです」

「シャガール様、こちらのお2人は?」

「護衛を務めて頂くカルパスさんとペナさんです」

「どうも」

「よろしくお願いします~」


紹介され軽くお辞儀をする2人、釣られてシルトアもお辞儀を返した。




『カルパス』

35歳、オークの戦士、

ちょっと太目の大柄な体格、額に傷があり厳つく見えるが性格は穏やか、

芸術性の高い棍棒を背負っており、両手にはナックル用のグローブ、

両腰に片手斧を1本ずつぶら下げている。


『ペナ』

36歳、オークの魔法使い、

少しタレ目で顔から性格の良さがにじみ出ている、

火、水、風、氷、雷の中級魔法を使用可能でヒールとリバイブも完備。

右に腰に片手杖、左腰に片手棍棒(装飾無しでピンクの下地に花柄)を装備している。






「こちらはカード王国からの特使として来られたシルトア様です」

「シルトアです、よろしくお願いします」

「どうも」

「まぁ~空の人、お噂はかねがね~、1度お会いしてみたいと思っていました」

「ほぉ~ご存知でしたか、他国にまでお名前が轟いているとは、

 流石はカード王国が誇るSランク冒険者ですな」

「いや、僕が良く飛び回ってるからだと思いますよ…」


※シルトアは重要書簡の速達便として普段からこき使われています。


「お2人は冒険者ですか?」

「傭兵だ、こっちの方が自由でいい」





【冒険者と傭兵の違いに付いて】

・冒険者は各町にある冒険者ギルトに登録してギルドが発行した依頼をこなす人、

 間にギルドが入り手数料を徴収するかわりに、

 冒険者側は依頼の確保や料金の交渉が必要ない、ギルドに行きさえすれば仕事がある。


 依頼者側は料金の基準が分かり易く、冒険者の質も保障される、

 手数料を納めさえすれば報酬の後払いも可能、

 何か問題があった際はギルドが対処してくれる。


 但し、依頼を出せるのは町の住人だけであり、

 依頼内容はギルドの審査を通過する必要があり、

 受けるかどうかは冒険者次第なので面倒な内容だとずっと放置される。



・傭兵は組織に所属せず活動する人、

 完全に個人事業主なので気分次第で好きな町に自由に移動できる、

 傭兵側は自分で依頼を探す必要があるが、依頼料は実力次第で交渉が可能。


 依頼者側も依頼を受けてくれる人を自分で探し、

 金額の相場を調べて交渉する必要があり、

 料金は先払いか一時金を先に渡すのが一般的、

 実力を偽っている可能性もあるし、お金を払って逃げられるリスクがある。


 デメリットが目立つが、誰でも依頼を出すことができ、

 非合法、非人道的な内容でも可能という利点がある。

 そのため傭兵は比較的ガラが悪い。



悪いことしたいなら傭兵一択である、

中には盗賊だか傭兵だがよくわからんヤツまでいる、

拗らせ過ぎて裏稼業専門となり法外な料金をせしめる輩もいるが、

その場合はもれなくSランク冒険者と対峙することとなる。


ヒルカームとネサラは裏稼業専門ではなく、

金払いの良い依頼ならキノコ狩りから暗殺まで何でもやる派だった。


 



「ペナさんとカルパスさんはルコール共和国では名の知れた傭兵でして、

 実力もさることながらお人柄も非常に評判で、

 依頼をお願いする際は私はもっぱらお2人です」

「ふふふ、もう~あんまり褒め過ぎですよシャガールさん、

 まだ昨日のお酒が残ってるんじゃないですか?」

「いやいや、そんなことはありません、公務に支障が出ない範囲で嗜んでます」

「昨日の夜も楽しかった、帰ってきたらまた飲もう」

「帰って来たらと言わすに、積んでますよ、これこれ

 ペナさんの好きなシュワシュワのワインはこっち」

「「 おぉ~ 」」


嬉しそうに樽を叩くシャガールとニコニコで拍手する2人、

よく見るとペナの鞄からサラミが飛び出している。


「(もう只の飲み仲間じゃん…)」


それもあってか最近はホップ領を拠点として活動しているらしい。



 

「シャガール様、あちらのもう1人の方は?」

「はい? もう1人ですか?」


シルトアが示した先に視線を落とすシャガール、

カルパスの太い足の間に細い足が2本生えている。


「はて?」

「カルパス」

「ん」


ペナに促されてカルパスが右に大きく1歩ズレると小柄な女性が出て来た。


「あの、初めまして」

「「 初めまして 」」

「カニだ」

「「 (…?) 」」


カルパスが女性の肩にポンと手を置き紹介してくれる、

シルトアとシャガールの目が点になった。


「カニだ」

「「 (…か、蟹?) 」」


もう1度紹介されたがやっぱり目が点の2人、

頭にハサミに見えなくもない赤い飾りが2つ付いているので

ギリギリ蟹っぽいような…そんなことないような…

オークジョークの可能性も捨てきれずなんとも反応に困っている。


「名前だ」

「カニです」

「「 なるほど(紛らわしい…) 」」


カニちゃん、いや、成人なのでカニさんである。


「昨日の帰りに声を掛けられた、同行したいらしい」

「よろしくお願いします!」

「「 (う~ん…) 」」

「カニ、もう1押し」

「お爺ちゃんが心配なんです、一緒に連れてって下さい!」

「「 (う~ん…) 」」


懇願されるも困り顔の2人。


「シルトア様、如何致しましょうか?」

「流石に無関係の方を同行させる訳には…」

「カニさんはキキン帝国の内情に詳しいそうですよ~」

「ほう、それは是非お聞きしたい」

「僕も知りたいです、教えて下さい」

「えと…」


今度はカニが困った顔でペナとカルパスを交互に見上げている。


「ん」

「い、嫌です、同行させて貰えるなら道中で話します」


肩をポンと叩かれると用意していたであろう言葉を返して来た。


「「 (う~ん…) 」」

「ほら、こんなに泣いてるのに可哀想ですよ~」

「(え!?)う、うわ~ん…わ~ん?」

「「 (困ってる困ってる…) 」」

「シャガールさんお願いします~」

「飲み仲間のよしみで頼む」

「まぁ私は良いですが…シルトアさん?」

「えぇ~…カニさん本当に知ってるんですか?」

「本当です! 信じて下さい!」

「じゃぁ…はい、いいですよ」

「「「 へいへ~い 」」」


涙?が功をそうし?同行の許可が出た、

カニとペナとカルパスがハイタッチしている。


「(本当に知ってるのかなぁ…)」

「(私も参加したい)」


若干の不安はあるがシルフハイド国へ向けて出発。






一方その頃、問題のキキン帝国では。


不機嫌そうな顔で玉座に座るキキン帝、

その眼前に跪き頭を垂れる甲冑姿の老兵と白いローブを纏ったマッチョ。


「武力を持って隣国を侵略するなどあってはなりません、

 ましてや今は魔王復活が危ぶまれる時、どうかお考え直し下さい」

「くどいぞ、いったい何度目だ?」

「何度でも申し上げさせて頂きます、

 精霊様は魔王の危機から我々を救っては下さりません、

 シルフ様を我が国に納めようなどと恐れ多く、また、意味の無い行いです」

「トド様の仰る通りです、魔王の脅威に備えるためにも、

 国境付近に集めた民を解散させ、光筋教団による光魔法の布教をお許し下さい」

「っふ、ははははは! 魔法も使えん奴等が揃いも揃って何を言う、

 見よこの火を、この水を、ほれ雷も出せるぞ」


自慢げに指先から魔法を出して見せるキキン帝、

床がビチャビチャになった。


何故ここまでキキン帝がドヤり散らしているのかというと、

キキン帝国内で魔法を扱える者が極端に少ないためである。






【おさらい情報】

キキン帝国は大陸の中でカード王国に次いで領土、人口共に2番目に大きな国、

過去に土の精霊ノームがいた影響で貴重な鉱石が沢山採れ、あちこちに鉱山がある。


国民は等級が割り振られており、キキン帝の特等級を除けば1~5の5段階、

最初は5等級で仕事を頑張ったり才能が認めらると上がる、

殆どの国民が5等級の労働階級、国を守る兵士に志願すれば無条件で4等級になれる。


都市は1つしかなく豊富な鉱物資源を活かして巨大な要塞みたいな感じ、

外城壁と内城壁の2つがあり、内城壁の内側は

3等級以上にならないと住むことが許されない。


国民の食事は保障されており配給制、その代わり労働の義務がある、

昔からの国の方針として教育と魔法を意図的に制限しており、

自由に魔法習得が許可されるのは1等級以上、

必要に応じて個別に魔法習得が許可されており、

そのため回復士という仕事が存在し各地に滞在している、

利用は無料なので結構国民は大切にされている。



また、冒険者はおらず魔物を討伐するのは兵士の役目、

兵士の大半も魔法が使用出来ないため、

訓練と経験を積んだ兵士は近接職として割と強かったりする。


この世界で唯一魔法が当たり前じゃない国である。







「どうした? 羨ましいか? 精霊の恩恵を受けるに値しない無能共が!

 ほれ、なんとか言ったらどうなんだ?」

「特には」

「私は一応光魔法を扱えますが…」

「っは! ただ光るだけなど魔法とは呼ばぬ、

 光輝石と変わらぬではないか、松明でもいいぞ、はははは!」


腹を抱えて笑うキキン帝、老兵は全く反応せず、

光筋教団員ことラリー支部長からは困惑と落胆が感じられる。

※ラリー支部長は国の方針で重力魔法を習得していません、

 光るマッチョです。



「魔族による襲撃が頻発しているだの、光魔法が魔族に効果的だの、

 他国からの情報を疑いもせず盲信しておって、

 よいか! 魔法は力だ、その源の精霊は計り知れん、

 魔王に対抗するために必要なのは光などでは無く精霊なのだ!」

「ですから精霊様は…」

「何度も申し上げておりますが…」

「黙れ! お前等こそ何度説明させる気だ! 

 他国はその事実を必死に隠そうとしておるのだ、

 魔族の襲撃を演じるためにエルフ共は鉱山で働いていた者達を殺したのだぞ!

 その上で光魔法の布教などと、恩着せがましいにも程がある!」

「「 … 」」


まったく聞く耳を持たないキキン帝に口を閉ざす2人、

トドが意を決して話しだした。


「キキン帝の仰られる通り魔法は強力です、

 エルフは風魔法に長けた種族、正面から攻め入れば容易く敗北致します」

「いいや勝つ、兵数は30倍以上いるのだぞ」

「その多くは戦い方も知らぬ者達です、甚大な犠牲が出ます、お考え直しを」

「どうかお考え直し下さい」

「そうならぬために訓練しているのだ、お前も老いたとはいえ兵士であろう、

 少しは息子を見習って民に手解きしてはどうだ?」

「多少の訓練など無意味、あの愚息は元より、皇帝御自身も、

 魔法の真の恐ろしさを御理解しておられない」

「まだ言うか、どうやら2度の降格では足りんらしいな…」


国を想う心はキキン帝には届かず、

老兵とマッチョは兵士に取り押さえられ部屋をあとにした。











そして夕方、馬車で移動中の御一行。


「(やっぱり新しいキキン帝が即位していたのか、

  嫌な予想が当っちゃったなぁ…)」

「お爺ちゃんは凄く優しくて強くて真面目な人なんです、

 新しい皇帝が道を誤るなら正すのが自分の役目だって、

 両親は必死に止めたんですけど…」

「(皇帝に直訴できる老人か…)

 もしかしてカニさんお爺ちゃんって右目に傷のある白髭の…」

「え!? シルトアさんお爺ちゃんを知ってるんですか!?」

「いやまぁ、知ってると言うか…話したことはないですよ、

 キキン帝に謁見するといつも左側に座ってて」

「…謁見? シルトアさんがキキン帝にですか?」

「そうです、重要書簡を届けるのが僕の仕事なんで」

「…もしかしてシルトアさんって凄く等級が高い人なんでしょうか?」

「等級? Sランクです」

「Sランク?」

「?」


話が微妙に噛み合わずシルトアとカニの頭に?が浮いている。


「カルパス、等級って何?」

「わからん、シャガールが知ってる」

「キキン帝国独自の統治制度です、私よりカニさんにお聞きした方が良いでしょう」

「あ、はい(キキン帝国だけだったんだ…)」

「(そいえばルドルフさんがそんなこと言ってたような?)」

「国民全員に…ほにゃらら…」

『 へぇ~ 』


カニから説明され全員理解した。


「因みにカニさんの等級は?」

「3等級です、でもそれはお爺ちゃんのおかげで、別に私が優れている訳では…

 あ、でもお父さんは優秀な兵士で、お母さんは回復士です!」

『 はい 』

「私以外の家族は等級に見合った働きをしてます! 

 私だけです! 私だけ、誤解はしないで下さい!」

『 はい 』


カニとしては後ろめたいらしいが等級無関係の一同としてはどうでもいい話である。


「因みにお爺さんの等級は?」

「1等級です」

『 おぉ~すご~い 』

「魔法が使えないのに凄く強かったみたいで、皇帝の飛槍って呼ばれてました!」

『 おぉ~格好いい~ 』


お爺ちゃんが讃えられて嬉しそうなカニ、

唐突に馬車が止まった。、


「おや? 野営場所はまだ先のはずですが…ちょっと失礼します」


シャガールが外に出て行き御者と話をしている。


「どうやら前方に岩があり通れないそうです」

「落石か、ペナ頼めるか?」

「いいですよ~」

「一応僕も行きます(こういうことがあるから馬車の移動は不便なんだよねぇ)」

「わ、私も…」


岩を退かすために全員馬車から降りて移動、

少し先の道の真ん中に2メートル位の岩が鎮座している。


「あれ? これって…」

「岩じゃないですねぇ~」

「「 え?(岩じゃん) 」」

「俺がやる、下がっていてくれ」


腰の斧を両手に持ち近付いて行くカルパス、

シャガールとカニが首を傾げている。


「そろそろか…」


カルパスが斧をクルリと回して握り直すと岩が動き出した。


「ふん!」


向かって来たハサミを受け止めて手斧で一閃。


「もう1本、ふん!」


反対側のハサミの同様に一閃、

最後は両方の手斧を大きく振りかぶり胴体を真っ二つにカチ割った。


「あわわわわ…本当に岩じゃなかった…」

「あばば…魔物でしたか…」

「大岩擬態蟹です、焼くと美味しいんですよ~じゅる…」


震えるシャガールとカニの横でペナが涎を拭っている。


「かなり固いのに半分に割っちゃうなんて凄いですね」

「まだ小さいからな、大きくなると関節以外は手斧では無理だ」

「その時は棍棒の出番ですか?」

「いや、ペナに任せる、これは使わない」

「まぁ確かに固すぎますもんね、棍棒じゃ相性が悪いし」

「いや、叩いて傷つけたくない、これは普及用」

「普及用?」

「大切にしてる」

「そ、そうなんですか…」


綺麗な目で棍棒をナデナデするカルパス、

凄く気に入ってるので1度も使ったことが無いらしい。


因みに、カルパスとペナはオーク棍棒協会の一員、

「伝統あるオークの棍棒を普及させよう!」

をスローガンに掲げているのだが、

名の売れているカルパスが戦闘で使用しないので

もっぱら工芸品として普及しているらしい。




「こうやって棍棒で、えいって叩くと殻が割れて食べやすくなるんですよ~どうぞ」

「ほわぁ~! 初めて食べたけど美味しいです、蟹甘い~」

「(ペナさんは棍棒使うんだ)」


カニは焼き蟹を頬張ってご満悦。


「ささ、お酒ももありますよ~どうぞどうぞ」

「温いな」

「大丈夫ですよ~、そんな時は~」

「「 酒好きの強い味方、氷魔法! はははは! 」」


シャガールとカルパスは肩を組んでビールを掲げている。


「(やっぱり只の飲み仲間じゃん)」


カルパスとペナが酔っぱらったのでシルトアが夜間警護した。


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