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181話目【バルジャーノの内情】

襲撃が起こる日の午前中。

豪華な部屋で円卓を囲む王都の重役達。

いろいろな役職の者が居るのだが、いきなり登場人物が増えると分かり難いので

取りあえずの重要な3名を先に紹介。


王都バルジャーノの領主、レジャーノ・パルメザ伯爵(当時30歳、女)

レジャーノ伯爵の従兄にあたる貴族、レジャーノ・リーヌス総務長(当時35歳、男)

商業連合の長、マイロ(当時38歳、男)


財務長、法務長、防衛長などの重役に混ざり下記の人物達も参加しているのだが

特に会議中の発言が無いのでサラッと紹介。


光筋教団長ロニー(当時35歳、漢)

ギルド総長、ポルザ(当時50歳、女)

王都のギルド長、ダルトン(当時42歳、男)

衛兵長、ウェンハム(当時50歳、男)


※ギルド総長とギルド長がいますが役割が異なります。

 ギルド総長とはギルド本部のトップです。

 ギルド本部とはカード王国内全てのギルドの方針やSランク冒険者の試験などを担当する組織、

 メンバーは各ギルドの元ギルド長や功労者達であり、名誉職なので給料はさほど高くありません。

 ギルド長時代の功績、評判が悪いとメンバーになれません。

 王都バルジャーノのギルド館の3階に在籍しています。


 王都のギルド長は文字通り王都のギルドのトップです。

 ウルダのギルド長であるカルニと同等の役職です、

 余談ですが10年前の時点ではカルニはAランク冒険者であり、

 ラガーという男がウルダのギルド長を務めています。

 





鋭い目つきのレジャーノ伯爵、手元の資料を見て更に目つきが鋭くなった。


「ここ半年で更に犯罪数が増加しているな、亜人種の割合が最も高いようだが…

 この資料を見て意見のある者はいるか?」

「レ、レジャーノ伯爵、その…人間と亜人種は異なりますので…

 不当な扱いを禁止し対等な立場で接せよとの意見は大変素晴らしいと思うのですが、

 その…就労に関しましては雇側が断る事も多くてですね…

 やはり我々と同じ括りで考えること自体が無理があるのではないでしょうか?」

「エルフやドワーフはまだ良いですがリザードマンや獣人、ましてやゴブリンなどに

 我々と同じ崇高な思想を期待すること自体がそもそも間違っているといいますか…」

「いかにも、かろうじて少数の者達が技術や知識を活かせる職に就いておりますが

 大半を担っているのは我々良識ある人間です。

 職に就こうとせず、己の欲の為に安易に罪を犯す亜人種を野放しにしては町民に示し…うっ…」


雄弁に語っていた男がレジャーノ伯爵に睨まれ小さくなった。


「まるで人間が過ちを犯さぬ崇高な存在かのような言い草だな、

 どんな種族にも愚か者は存在する、思い上がるな、

 それに、バルジャーノの大半を人間が担っているだと?

 カード王国は人間の国でありバルジャーノは人間の町だぞ、何を当たり前の事を言っている?

 我らはいつから奴隷制度を容認したのだ? お前達の言葉は聞くに堪えんな」

「「「 す、すみません… 」」」

「レジャーノ伯爵、そのように威圧されては意見を述べる者が居なくなっていまいます、

 下の者達を必要以上に抑えつけるのは領主のあるべき姿ではないと思いますが?」

「過ちを指摘せず、己に従順な者を揃えることが領主の姿だとでもいうのかリーヌス総務長?」

「ははは、怖い怖い、そう睨まないで下さい、誰もそのような事は申しておりませんよ、

 私も彼の意見には賛同できかねます、種族ことに考えが異なることは当たり前ですし

 人間の町で生活する亜人種の方達の苦労も十分理解しております」


レジャーノ伯爵に睨まれるも笑って答えるリーヌス総務長。


「…ふん、資料の数字を後ろ盾とし己の歪んだ思想を正当化する者の意見など必要ない、

 他に私に睨まれてでも意見を述べる者はいないのか?」

『 … 』


視線を逸らす一同。


「恐れながら…」

「おや、マイロ殿は勇敢ですな、流石はレジャーノ伯爵の相談役…」

「口を慎めリーヌス総務長、貴重な意見を遮るな」

「これは失礼」

「で、では、意見させて頂きます、この資料を見れば確かに亜人種の犯罪数は増加しております、

 しかしながらこの数字の全てを亜人種の種族性が原因とするのは些か早計かと…

 勿論、全てが善良な者などとは考えておりませんよ、一定数素行の悪い者は必ずおります、

 我々人間を含めての話ですがね、ほほほ、深い意味はありませんのでお気になさらず、

 もう1枚の資料をご覧頂くとお分かりになりますが…

 この端の方に小さく記載された部分です、あそうそうそこです」


立ち上がり資料を掲げ右端を指差すマイロ、隣に座るポルザに教えている。


「この犯罪数の増加と合わせて失業率が増加しております、

 この分を差し引けば全体の犯罪数はそこまで増加しておりません、

 むしろ亜人種に関しては減少しております、

 さらに罪状の内訳を見ますと、増加したのは窃盗、主に食べ物の窃盗ですね、

 パンに豆に肉、あぁ蟹なんて物もありますね、

 …おや? これは…目撃情報だけなので被害届は出されていないようです…

 犯罪数として含んでいいのでしょうか?

 あ、すみません、つまりですね、何を伝えたいかといいますと、

 生活に困った者が生きるために仕方なく罪を犯している可能性が高いということです、

 事情は分かりませんが…ほら環境によって人は変わりますので…」


マイロの言葉を遮り拍手を送るレジャーノ伯爵。


「座れマイロ、実に素晴らしい意見だ、この資料を見て私も同じ見解を得た、

 種族など関係ない、困窮すれば善良な者でも罪を犯す、家族、友人、そして己のためだ、

 誰が、どのような意図で、この資料を作成したかなど追及する気はないが…

 この問題を本当に改善しようとした者であればマイロと同じ意見を述べた筈だ、違うか?」

『 … 』

「…まぁ良い、生活に困窮した者達を援助することで犯罪件数を下げ、

 善良な民として共存することが可能だと考えている、

 リーヌス総務長、困窮者への補助規定があるな」

「えぇ、条件付きではありますが税金の免除、食料の配布などですね、

 ただし原則として対象は人間のみです」

「枠を亜人種まで拡大しろ」

「簡単に言われましても…町の外から補助目的で訪れる者も考えられますが?」

「バルジャーノで1年間の就労記録がある者とその家族までだ、

 先程も話した通り種族に関係なく愚か者は一定数存在する、

 自立せずこのバルジャーノに寄生する者まで救う気はない、

 だが解釈を間違えるなよ、都合の良い理由を付けて追い出そうなどと考えるな、絶対にだ」

「分かりました」

「それとだ、そもそも何故亜人種の者達が職を追われている? 私は対等に扱うようにと厳命した筈だ」

「その件はレジャーノ伯爵の仰せのままに指示を徹底しております、

 しかしながら…結局は当人間の感情によるものですのでなんとも…」

「不当な税の徴収も耳にしたが?」

「はははまさか、厳しく指導しておりますので考えられませんね、

 もし実際に行われたのであれば、それこそ個人の感情によるものですよ、

 念のためにこちらでも一度調査してみましょう」

「…そうか」


約1時間程会議は続き一同は解散した。





場所は変わりレジャーノ伯爵の屋敷。

レジャーノ伯爵、商業連合の長マイロ、ギルド総長ポルザ、ギルド長ダルトン、衛兵長ウェンハムの

5人が椅子に腰かけている。


「あ、あまり美味しいくないと思いうますが…ど、どうそ…」


一同に震える手で紅茶を差し出しだす女性。


「ほほほ、そんなに緊張されなくても大丈夫ですよ、新人の方ですね?

 お初にお目に掛かります私はマイロと申します」

「は、ははは初めまして、パニーと申します!」

「ほほほ、元気な使用人ですねレジャーノ伯爵」

「使用人ではなく執事だ、前任が後5年すれば引退でな後継として雇っている、

 パニーよ、レジャーノ家の執事は代々カーネルと名乗っている、

 正式に引き継いだ後は公の場ではカーネルと名乗れ」

「は、はぃぃぃ!」


背筋をピンと伸ばし汗ダラダラのパニー、焦りまくりの姿を見てポルザとダルトンが笑いをこらえている。


「なるほど、そうでしたか」

「見ての通り小娘だが優秀でな、元Aランク冒険者だ、護衛としても期待している、

 以前から目を付けていてな、2日前に酒場で酔いつぶれていた隙に拾って来のだ」

「はぁ…拾ってですか?」


困惑のマイロ、笑いを堪えるポルザとダルトン、ウェンハムの表情からは同情が感じられる。


Sランク冒険者のシルトア(当時16歳)に勝負を挑みボコボコにされたパニー(当時22歳)

酒場でヤケ酒し酔いつぶれた所を前任カーネルに拉致られたらしい。

屋敷で目覚めた後、レジャーノ伯爵の説得(眼力)により2日前から執事見習いとして訓練中である。



「パニーが初めて客人に出した紅茶だ、皆遠慮せずに飲んでくれ」

『 頂きます 』

「優秀だが1つだけ欠点があってな」

「ほう、それは一体…」

「淹れる紅茶が絶望的にマズイ」

「ぬぐ…」

「こ、これは確かに…」

「し、渋いわね…おほほ…」

「パニー…お前…」


渋い紅茶に顔をしかめる一同だが、平然と飲むレジャーノ伯爵の手前吐き出す訳にもいかず悶絶している。


「すみません! すみません! 本当にすみません!」


平謝りのパニー、腰から90度にペコペコしている。


「お前これ…人に出しちゃいかんレベルだぞ…」

「仕方ないじゃないですかギルド長! 私紅茶飲む習慣なんてなかったんですから!」

「俺だって紅茶くらいたまには嗜むぞ…子供だなパニー」

「ギルド長が飲んでるのはパックのヤツじゃないですか、ここのヤツは葉っぱ使うんですよ、

 よく分からない葉っぱが沢山あるんです~安物のお湯注ぐだけのヤツと同じにしないで下さい~」

「ぬぐ…安物のパックでもいいだろう別に…紅茶は紅茶だ」

「おほほほ」

「ほほほほ」

「(私も紅茶は普段飲まぬからな…)」


不貞腐れたパニーの小言が突き刺さるダルトン、

笑うマイロとポルザの横でウェンハムが悲しそうな顔をしている。


「パニー、茶葉の入れ過ぎだな、もしくは抽出時間が長すぎだ」

「はぃぃぃ!」

「私が淹れ直しても良いが少々勿体ないな」


レジャーノ伯爵が指を鳴らすと扉が開き使用人がミルクを持って来た。


「渋くなった紅茶はミルクティーにすればよい、飲んでみろ」

「はぁぁぁ美味し…」

「気を張り過ぎるな、誰にでも間違いはある、失敗から学べばよいのだ」

「は、はい」

「皆にもミルクティーを振る舞ってくれ」

「はい!」


パニーはミルクティーを覚えた。


「横から失礼しま~す」

「なぁパニー、まだ間に合うぞ、冒険者に戻れ、な? 言いづらいなら俺からも…」

「え?」

「やらんぞダルトン、ギルド長候補なら他を当たれ、私が先に話を付けたのだ」

「そんなレジャーノ伯爵…ここはギルド本部のある王都ですよ? 

 優秀な者は皆Sランク冒険者になりますので…」

「おほほ、Sランクはそんなに安くありませんよダルトンギルド長」

「ポルザ総長それは俺も分かっていますがね…」

「ギルド長の引継ぎはいつの時代も最大の難問です、

 貴方がギルド本部の一員になれるかどうかは結果次第ですよ、頑張って下さいね」

「俺は名誉職には興味はありませんよ、そろそろ歳なんでゆっくりしたいんです、

 子供も大きくなりましたし、ね? ウェンハム衛兵長」

「ん? 私か?」

「なんだウェンハム、引退を考えているのか?」

「いえ、私は生涯バルジャーノの為に尽くしたいと考えております、

 体が動くうちは衛兵としてありたいかと」

「そうして貰えると助かる、貴重な私の理解者だからな、ダルトンも死ぬまで働いて貰うぞ」

「し、死ぬまでですか…勘弁して下さい…」

「ほほほ、レジャーノ伯爵側に着いたのが運の突きですねダルトンギルド長」

「まったくです…」

『 ははははは 』


一同と共に笑うレジャーノ伯爵。

ここに集まっている者達はレジャーノ伯爵にとって心を許せる貴重な理解者、所謂レジャーノ伯爵派閥である。


この当時のバルジャーノではレジャーノ伯爵とリーヌス総務長で勢力を2分していた。

主な原因は年下のレジャーノ伯爵より、自身の方が統治者として相応しいと考えるリーヌスの野心である。

前レジャーノ伯爵の息子であるリーヌスは優秀な貴族であった、自尊心の高さを除いては…

優秀が故に自身は伯爵になると信じて疑わなかったリーヌスだが、

前レジャーノ伯爵が跡を継がせたのは5歳年下の現レジャーノ伯爵であるパルメザ(当時20歳)。

自身も総務長を任されはしたのだが時間を経ても不満は消えず、傷ついた自尊心は癒えぬまま、

やがてはレジャーノ伯爵の失脚を画策するに至った。


「先程の会議でリーヌスに仕掛けてみたが、笑っておったな、

 あの様子では私の指示は末端にまで伝わっておらん、

 現在カーネルに聞き込みをさせているが、マイロ何か情報はあるか?」

「あります、亜人種の失職についてなのですが、商業連合に確認した結果、

 雇い主側に圧力が掛かっているようです、亜人種を雇っている店舗に対し不当な増税や、

 謂れのない噂を流し客足を遠のかせるなどですね、

 また亜人種が営む店に強制的に立入調査を行い証拠を捏造し罰金を徴収、

 酷い場合には逮捕者も出ていまして…正直手が付けられません」

「やりたい放題だな、民をなんだと思っておるのだ、貴族の面汚しが」

「現状を法に訴えてみましたが問題なしとのことでして…」

「法務長はリーヌスの手駒だ、揉み消されているな」

「えぇ…やはり財務長、法務長を抑えられていますと厳しいですねぇ…」

「補助制度の拡大も何かしらの策を講じて潰すだろう、

 いつも通りリーヌス自身ではなく他の者に手を汚させてな、

 何でも良い、リーヌスに直接繋がる証拠を持つ者はいるか?」

『 … 』

「…だろうな、ヤツはその程度の過ちを犯す男ではない、この私が一番理解している」


首を振る一同、苦々しい顔のレジャーノ伯爵。


「圧力に関してなのですが、恥ずかしながら衛兵の中にも屈する者が出ております、

 その、先程マイロ殿が説明された立入調査などが…

 いやしかし、当人達も致し方なくでありまして、家族もおりますので…決して好き好んでは…」

「頭を上げろウェンハム、心配せずとも分かっている、全ては私の責任だ」

「はい…」

「いや別にレジャーノ伯爵が悪い訳では無いと思いますけどね」

「違うなダルトン、全ては統治者である私の責任だ、

 被害を被っている者達には誰がやったかなど関係ない、

 そしてリーヌスもそれを理解している、ヤツなら現状が改善されないのは領主の責任だとするだろうな」

『 … 』

「まぁ、幸いなことにギルドには圧力は掛かっておりません、気を落とされないで下さいレジャーノ伯爵」

「そうですよ、冒険者ってのは自由を求めていますからね、圧力をかけられた所で誰も従いやしませんよ」

「そもそもギルドに関しては心配しておらん、冒険者は衛兵や一般人とは異なるからな、

 魔物に対抗するために個の能力を追求する者達、言い換えれば自ら考え行動する武力だ、

 特に魔法は人の身に余る、非常に便利な反面、使い方を誤れば危険だ、

 Aランクにもなれば魔法1つで甚大な被害を生むからな、

 下手に圧力をかけて反発されれば大事だ、リーヌスも御しきれぬ相手に手出しはせんだろう」

「なるほど、それで俺達には何も言ってこないわけか」


納得したダルトンがミルクティーを味わっている。


「ダルトンギルド長、冒険者の昇級の際は人間性もしっかりと確認して下いね

 特に何年か前に追放したあの~…おほほ、Aランク冒険者のような者は即座に対応して下さい」

「ヒルカームですか…実力はあったんですけどねぇ、いつから道を間違えたんだか…」

「(ヒルカーム…確か3年位前にリザードマンの子供を売り飛ばそうとして取り押さえられた者だったか…

  逮捕された後逃亡したと聞いたが…未だに行方知れずの筈だ)」

「(いたなぁ…私あの人嫌いだったんだよねぇ…態度デカいし、なんかすぐ裏切りそうで信用出来ないっていうか…

  そういえばあの人が言ってたベルケンって誰だったんだろう?)」


ヒルカームについての記憶を辿るウェンハムとパニー。

ベルケンとは獣人の里でニャリモヤとメグロを誘拐しようとしてアンプロに殺されたアイツである。

ベルケンの裏の顔を知り真似しようとしたのだが、真面目で仕事一筋の衛兵に見つかり取り押さえられたそうな。


「リーヌス総務長に目を付けられるため表立って口にしませんが、

 町民の中には真相を知りレジャーノ伯爵を慕っている者もおります、

 悲観することはありませんよ、ほほほほほ」

「その者達のためにも引くわけにはいかん、依然として厳しい状況だが皆堪えてくれ」

『 はい! 』


残念ながら町の運営に携わる重役達はこの4人を除いて全てリーヌス派閥、

いくら優秀な統治者でも1人では町は維持することは出来ない、協力者が必要なのだ。

ここ数年でリーヌスは力を増しレジャーノ伯爵の旗色は悪くなるばかり、

特にこの1年は動きが活発になって来ていた。

町民を圧し、困窮者を増やし、治安を悪化させ、ことごとく改善の邪魔をする、

町民がレジャーノ伯爵への不満を募らせた頃合いを見てリーヌスは最後の一手を打つこととなる。


「それじゃ俺は仕事がありますので」

「私も部下の元に戻ります」

「ダルトン、ウェンハム気を付けて帰れ」

「それでは私も帰るとしましょう」

「マイロ、狙われるとすれば私かお前だ、くれぐれも警護を怠るな、お前を失う訳にはいかん」

「分かっております、レジャーノ伯爵もご自愛ください」

「私もギルド本部に戻ります、レジャーノ伯爵また今度、パニー紅茶ありがとうね」

「はい!」

「ポルザ、パニーの件感謝している」

「おほほほ、頑張ってねパニー」

「? はい!」


パニーをレジャーノ伯爵に推薦したのはポルザである。

その結果ダルトンは10年後もギルド長を担うこととなる。



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