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破壊神は封印できない。

「あの、久しぶりと言われましても、会ったばかりなんですけど」

「えっ……?あ、そっか」

何故か俺の名前を知っていたアカネは、「そういえば、記憶を破壊したんだったー」と、一人で納得していた。

本当に何の事か分からない。

「あのね」

アカネが身を乗り出して上目遣いで見てくる。 青い目に吸い込まれそうに成る程、きれいな目だった。

「私は神だから、ずっとあなたのことを見ていたの。だから知っているんだよ」

無邪気な笑顔で笑った。

「さてと」と、アカネが立ち上がり洞窟の外に向かおうとしたので、袖を引っ張った。

アカネは不思議そうな顔で俺を見る。良心が痛むが、俺にも任務がある。


「お前を封印する」

「!?」

唐突に封印宣言をしたので、アカネは始めポカンとした表情をして徐々に顔を青くさせた。

「な、なんで……」

「いや、俺厄払い師だし。此処に封印されているあやかしの封印を解いてはいけないって言われたし」

「……」

アカネはヤバイと思ったのか、逃げる用意を始めた。

だが、何を思い付いたのか勝ち気な笑みを浮かべる。

「ねぇ、私を封印する理由どうするの?」

「?そりゃ、前に封印したときと同じのにする…………が……」

嫌な予感がする。なんせ、アカネを封印した先祖は地面に札を貼りつけるということを成し遂げた人物だ。

慌てて札を見ると「破壊神 アカネ」と書かれた文字の横に封印した理由が刻まれていた。


「可愛すぎる」


時が止まった。え、何、俺の先祖バカなの?可愛いからって理由で封印したの?確かに、赤い髪に碧眼のアカネは整った顔をしている。だが、それを理由に封印するとか本当に頭大丈夫だろうか。

「ねぇ、レイは私を封印するの?」

「……」

できない。アカネを封印することは無理だ。

「なんか……俺の先祖がすまん」

アカネはそれを聞き安堵の表情を見せた。

「ありがと」


「ねぇ、異世界で神様になってみない?」

俺に背を向けたアカネがとんでもないことをいきなり呟いた。

「……いきなり話がとんだのに、異世界なんてアニメやゲームの話だろ」

「レイは気づいてる?レイには―創造―の神力(しんりょく)目覚めようとしているんだよ」

「なんかそんな話を聞くのは今日で二度目だな」

「という訳で、レイには経験値を貯めてもらう必要があるわけで……」

「という訳での意味がわからねぇよ。俺の話聞こえてます?」

「この地球という世界では、いくら厄払い師といえ、生きてる間に獲得できる経験値は一万くらいなんだよ」

「あの、勝手に話進めないで」

「でも、私の故郷、メデリアなら一万の経験値なんて数日で貯まるの。神になるにはおよそ一億の経験値が必要だから」

アカネが振り向いた。その目には期待が満ち溢れている。

「一緒に異世界に行こう?」

確かに夢に見る異世界に行けるのであれば少々気になる。神になれるというのも夢のような話だ。


でも……

「めんどいからヤダ」

「!?え、なんで……」

「いや、俺なりにラインがあるんだよ。悪霊ならボコボコにする。だけど、どうせ異世界にいるのはモンスターだろ。なんか越えてはいけないラインがある気がする」

一息おいて、アカネを見るとよほど驚いたのか九尾の尾が逆立っていた。

「それに、今日あった奴にヒョイヒョイと着いていけるわけないだろ。せめてそういうのに誘うときは俺の家に来たことのある友達になることだな」

「……」

今日あった奴認定されたアカネはシュンと顔を俯けた。実際に俺には家に呼んだことのある友達などいなかったのだが……。

「そう……だよね」

悲しそうな声が耳に届く。アカネは無理に笑顔を作ったような笑みを張り付け、「とりあえず外に行こ!」と走り出した。

こんにちは!白夢鈴蘭です!

いつもより少し短くなったような気がしますが、アカネの性格が見えてきたのではないでしょうか?

なぜ、破壊神の物語を書こうと思ったのかと言いますと、鈴蘭の中学時代のあだ名が「破壊神」だったからです。正直強そうで気に入ってました。

どうせなら、気に入った名前を好きな女の子に使ってほしいということで、この物語を書いてみました。

つまり、アカネは鈴蘭の好みを詰め込んだキャラクターなのです!

まだ、異世界転成は出来ていませんが、これから物語が進んでいきます!

これからも「神破壊」をよろしくお願いします!

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