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120キロ女子異世界奮闘記  作者: 丸腰ペンギン
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疑問

「さて、ミナト殿は何から聞きたい?」


紅茶を飲んで落ち着いた国王様か話し出した。


ミナトはとりあえず

何故こちらに呼び寄せられたのか?

この場所は何処なのか?

衣食住など、これからどう過ごせばいいのか?

を聞いた。


国王様は顎に手を当て「ふむ」と頷いた後、執事に地図を持ってこさせた。

地図は2枚ある。


「まずこれがこちらの世界の地図だ。それを拡大したここら一体の大陸の地図がこっちだな。私たちが今住んでいる場所はマリョシカ王国といって、大陸の中央に位置している。その他の王国については、おいおい説明していこう。」

「はい」


地球の大陸とは全然違う形……本当に異世界なんだ。マリョシカ王国、意外と大きいけど、国自体は栄えているんだろうか?他の国も、島国みたいに離れているところはあるけれど、日本の形はやっぱり無いか……。


「ミナト殿は『精霊に祝福されし者』はご存知かな?」

「初耳です」

「そうか。この世界には『精霊に祝福されし者』というが自然界を支えているんだ。正確に言うと、その者がいるから自然界の精霊達が力を貸してくれ、調和が保たれているのだ」


この時点で既にファンタジー過ぎて何か言いたかったが、とりあえず「なるほど」と言っておいた。


「この『精霊に祝福されし者』は毎回別の人間に生まれ変わり、別の所に産まれるので、出現した時はその国が保護しなくてはならない重要な人物でな。その時代に出現しないと災害がおこり、飢饉で命を落とす者が増え、世界が荒れ狂うと言われている。それが今回は何故か全く出現せず情報も無く、各国で『精霊に祝福されし者』を探したがどうにも見当たらなくて皆が焦っていた」


どうやって分かるんだろう?偽物とか現れたりしそうだけど。


「前回の『精霊に祝福されし者』が亡くなって20年経ち、今の所この国の周辺で目立った戦争などはないが、災害で農作物の不作、魔物の被害が出ていてな。国民の生活に大分支障が出て来ているらしい。その時『精霊に祝福されし者』は別の世界で生存していると、神殿の方で神のお告げがあったそうだ」


おぉ…神のお告げが普通にある世界なんだ。

魔物というワードもすごく気になったけど、それよりも言いたい事がある。


「……まさか私の事じゃない……ですよね?」

「いや、ミナト殿の事だ。20年の間、自然界の現象に少しずつ負の連鎖が起こっていたが、其方がこちらに来た事だし解決されるだろう」


それなんてファンタジー?居るだけで自然現象が落ち着くってどゆこと?


「何でそんな事がわかるんですか?間違いかもしれないじゃないですか」

「『精霊に祝福されし者』は正真正銘ミナト殿だよ」


祭り上げておいて、後で間違いでしたって言われても困るので焦って言い返したが、アッサリと断言された。

ふと影を感じて横を見ると、執事が鏡を渡してきた。


「『精霊に祝福されし者』は毎回金色の眼をしているんだ」


鏡に映った自分の眼がハチミツの様にとろりとした金色をしていた。



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