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プロローグ

戦場に怒号のような声が響く。

「前線上げろシャルロット!」


少女は勇猛果敢に敵の前に飛び出し、右手に持つ長槍で敵を薙ぎ払う。


状況は少し劣勢といった所であろうか。

かなりの敵を倒しているはずであるが、いかんせん敵の数が多すぎる。

倒しても倒しても敵がわんさかと出てくる。


身体の疲労も限界に近づいていた。だから、状況判断能力が著しく低下していたのだろう。

「シャルロット!後ろだ!」

誰の叫びかもわからない声にハっとして即座に後方へと視線を移すが、剣を振るい飛び掛かってくる敵から避け切るだけの時間はなかった。

やられる、と条件反射的に目をつぶった瞬間、ザクっと鈍い音がするのを少女は聞いた。

自分に痛みはない。不思議に思い目を開けると、目の前で兵士が倒れているのが一番に見えた。

即座に倒れた兵士の横から敵の懐に滑り込み、槍で敵を薙ぎ払う。


敵が事切れたことを確認した後で、倒れている兵士の前に立ち、膝をつく。

そして、兵士の身に着けている鎧に手をかけて叫ぶ。

「フラウス!フラウス!」

少女がいくら叫んでも、兵士はぴくりとも動くことはなかった。


「うわあああああああああ!!!!!!!」


はるか遠方には、まだ元気な敵がうじゃうじゃとこちらを向いて進軍する姿が見えた。


もう嫌だこんな世界……。私はいつまで戦えばいいの?


 

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