前略、世界は不思議に満ちています
説明回
今のこの世界は不思議に満ち過ぎている。
昔は魔法が物語の中の話だったらしいし、現実には巨大人型ロボットなんて存在しなかった。
正義の味方や悪の組織なんてのは、テレビの中でやっているフィクションだったはずだ。
神様を奉るところはあっても神様を見たことのある奴なんていなかった。
妖怪なんて作り話だと思われていた。
しかし、昔の人が考えていたよりも世界は不思議に満ちていたらしい。
とある切っ掛けを境に世界には不思議が溢れた。
2つの異世界の発見と交流。それらを起点に異世界同士が繋がってしまった。
人は魔法を使うことが出来るようになり、日夜正義の味方と悪の組織が争いあい、奉っていた神様が体現して宗教家等は狂喜乱舞。
元々あった技術の進歩に加え、そんなイレギュラーで世界は大混乱。
そんな中でも日本人は謎の柔軟性を発揮し、初期の頃から積極的に交流を行い、世界の大混乱から100年たった今では世界中の国からは魔境と呼ばれる国になってしまっていた。めでたしめでたし
「大体こんな感じで大丈夫の筈」
今の世界の状態を軽く纏めて、機械に入力していく。
「あとは生徒たちに資料を見せて、説明させながら進行していけば大丈夫か?」
上手く話を膨らますことが出来ればいいが。
明日の授業の事を思うと、必要な準備を済ませていても不安が残る。
新しく入学したばかりの生徒達への初授業。それだけだったら不安なんて殆ど感じないのだが。
「よりにもよって特待生クラスの授業をする事になるとか無いわー。」
俺が務めている私立龍宮学園は色々な意味で変わっている。
そんな中でも特待生制度で集められる人材は多岐にわたり、様々な問題が発生しやすい。一癖も二癖もある生徒達だっていうのが強い理由だと思う。
「実際に問題を起こしているみたいだしねぇ。」
昨日授業を行った、数学の先生が真っ白な灰の様になっていたのには驚いた。詳しく聞くことが出来なかったのは残念……いや、知らない方がいいのかもしれない。
「まあ、何とかなる……といいなぁ」
なんか考えすぎで胃が痛くなってきた