表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

衝撃的な出会い メース視点





 わたしはメース、25歳。

 母と一緒に託児所で働いているわ。


 わたしは他の人とはほんの少し違う趣味嗜好を持っているの。でも、誰もわたしの趣味嗜好を理解してくれない。昔、母に話したら自重するように言われたわ。

 そんなわたしだけど託児所で働くことには不満はなかったの。むしろ好きだった。欲求を満たしてくれたから。



 だけど、あの日エマちゃんが託児所に来なくなってからわたしの心は満たされなくなった。まるでぽっかり穴が開いたみたいに。


 ……ああ、エマちゃん


 もう一度見たい。見るだけでいい。それだけでもあの子はきっとわたしが望むことをしてくれるから。

 あの子に初めて会ったのは託児所だった。あの瞬間は今でも鮮明に思い出すことが出来る。それ程衝撃的な出会いだったのだもの。


 美しく輝く白金髪に、引き込まれるような深い青の瞳、透明感のある白い肌。

 ひときわ目立つ、整った容姿の子どものエマちゃん……。




 エマちゃんは託児所の子供部屋にいる間、他の子たちとお話をしたり、自分より小さい子の相手をしてあげたりしていたみたいだった。ほんとに、気遣いのできる優しい子だったわ。

 わたしとはあまり会話してくれなかったけど、そのギャップがまた良かったの。


 わたしには昔からかわいい子どもに冷たく接されたいという願望があった。だけど、今までどの子もそうしてはくれなかったから、その願望が叶うことはないと思っていた。そんな願いを叶えてくれたのがエマちゃんだった。それまでは子ども達に囲まれて過ごすだけでも幸せだったけど今は違うわ。冷たくされる快感を知ってしまったんだもの。


 もし、エマちゃん以外の子が冷たく接してくれたとしてもわたしの心は満たされないと思う。そして、あの子が成長して大人になっても大丈夫。だって、あの子は大人も子どもも超越した存在だと思うもの。



 ……はぁ、エマちゃん。もう一度……。

 





メース視点で初SSを書きました。すごく短いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ