不器用な心
愛してる何て言いたくないよ。その一言で君は何処かに行ってしまいそうだから。
一緒に笑ったり、泣いたり、喧嘩したりもあったけどやっぱりお前が一番なんだ。あの時お前が言った『さよなら』の意味が未だに分からなくて…。
自分の正直な気持ちが出てこないよ。黙ったままで君の背中を見送った。
愛してる何て言いたくないよ。君にもう追いつけなくなる気がするから。
君の小さい背中を見送った後の僕はきっと君の背中より小さかった。
お前が残した最後の言葉。『さよなら』の意味を考えてみるんだ。希望のある言葉なら良いんだけどね。僕にはそう捉える事は出来ないよ。
もう今さらかもしれないけれど、君の小さな背中にこう言うよ。
『さよなら』なんて言わせないよ。まだ僕達頑張れるだろ。また喧嘩したり笑ったりしたいよ。言葉を希望に変えたいんだ。過去の自分との決別の言葉に…。
何年経っても、何秒経っても、経った事には変わらない。だから、後悔だけはすんな。
何年経っても、何分経っても、貴方の悲しみは消えないのか?僕が癒せたらいいんだけど…。
泣きじゃくる貴方の横顔に何故か暖かさを感じる僕。何か矛盾してるけど、僕の中では正論なんだ。
貴方の涙を軽く拭いて頭をそっと撫でてみる。そこに感じるのは懐かしさだった。
何年経っても、何時間経っても、貴方の暖かさは忘れられない。
何年経っても、幾つ季節が過ぎても、感じるのは貴方の優しさ。
笑った貴方の横顔にさらに増した暖かさ。貴方自体が僕にとっての太陽なんだろう。
貴方の笑顔の中から出て来る言葉は『ありがとう』。その言葉のお陰で僕も君の太陽に成れた気がした。
何十年経っても、何万年経っても、貴方と一緒に居たいと思う。
いくら時が経っても、世界が壊れてしまおうとも、僕が貴方を守って行くから。
そのガラスのような心を。