学力調査テスト!①
俺は今友達と近くのレストランに来てテスト勉強をしていた。前にリンダと食事をした場所だ。
学力調査テストで午前中に学校が終わったから飯を食べながらテスト勉強してるってわけ。
「なぁなぁ薫。ここはどうやって解くんだ?」
友人の一人が数学の質問をしてきた。自慢では無いが俺はそれなりに頭が良いのだ。
「ん?あぁここね。これはまずaをこうやって求めてから代入して…」
「あぁ解った解った!これをこうするのね」
「そうそう」
友人が理解したところで俺は自分の勉強に戻った。
ある程度勉強が終わって俺はジュースを飲みながら外を眺めていた。周りの友人は(もっとも俺含めて3人だけど)黙々と勉強をしていた。ノートを書く音とジュースを飲む音だけが俺らの席では流れていた。
ジュースが飲み終わってしまい暇になった。
友人達の方をチラリと見る。特に解らない問題が無いみたいだから俺は帰ることにした。
「俺帰るわ」
「解った」
俺は「じゃあな」と言いながら席を後にした。が、すぐに戻ってきた。
「どうしたの?」
「いや何でも」とか言いながら汗をダラダラ流している俺。
戻ってきた理由は一つ。後ろの席にリンダが居たから。
何故ここにリンダが居る…!
ここで帰ったらリンダに出くわし、友達に金髪美少女と知り合いだとばれたらこの後何されるか解らない…!運が悪ければ殺される…!
「ん?」
「どうしたのリンダ?」
「今どっかで見たことのあるような人が一瞬視界に入ったような…?」
後ろの席から会話が聞こえる。確実にリンダだ。
頼む…!来ないでくれ!会いたいのは俺もやまやまなんだが友達にばれるのは避けたい!でも何で会いたいんだろ?まぁ気に入った奴に会いたいと思うのは普通だよねうん。そんなことを考えながら俺は席の隅っこに行った。
「お前何してんの?」
「いや俺のことは気にしないで良いからうん。気にしないで気にしないで」
「お前どうかしたのか?」
「ある意味あってるかな~アハハ」
「まるでここでは会いたくない人に会ったみたいな言いぐさだな」
鋭いなこいつ。
「さぁ?」
「怪しいな~」
「何のことやらサッパリ。そんなことより勉強しなさい!」
「余計に怪しいな~~」
「明日テストなんだから勉強しろ!」
「へいへい」
無理矢理言いくるめた…
「やっぱり薫だ!ヤッホ~」
が終了のお知らせが来たようだ。
「よ、よう…リンダ」
リンダは席を乗り越えて話しかけていた。
「こんなところで会うなんて奇遇だね♪」
「あ、あぁ」
今この状況では会いたくなかったよリンダさん。
「何してるの?」
「友達と一緒にテスト勉強…」
恐る恐る友人達の方を見ると
「あ、俺用事思い出したから帰るわ」
「あ、俺も」
空気を読んで帰ってくれるようだ。
自分で頼んだ物の値段分の金額を置くと帰って行く友達達。
俺の隣を横切る時に友達の一人に軽く睨まれた。
あぁ、明日俺は死ぬのですね
「どうしたの薫。この世の終わりみたいな顔して」
そんなことも知らずに話しかけてくるリンダ。
今はこの時間を味わうとしよう。明日に備えて。
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