友として?黒き暗殺者として?①
今回から遂にバトル編が入ります。
夜、自室の部屋でマンガを読んでいると不意に携帯か鳴り出した。薫は少し驚いてから携帯のバイブレーションを止めて確認した。篠本からのメールだった。内容は…
『助けて 港 テロ』
と、妙なメールだった。しかも本文では無く件名に書いていた。薫はこれが直ぐに冗談では無くマジだと気付いた。ここの港でテロが行われる、もしくはその準備がされている。それを目撃してしまったため捕まる前にメールをしたのだと判断した。直ぐに助けに行こうとしたがピタッと仕度を止めた。それは篠本にブラックカーネイジの正体がばれてしまうからだ。薫に助けてとメールして何故ブラックカーネイジがくるのかと思うだろう。それが不安だった。助けに行けば確実にばれる。でも友達は見捨てられない。そんな葛藤が薫の心の中で渦巻く。そして、薫が決断した答えは……
篠本はテロリスト「芽潰し」に捕まり、縛り付けられていた。
「リーダー!何でこいつを殺さないんです!俺たちのことを見たんですぜ!?」
「馬鹿野郎!」
バキィ!
リーダーと呼ばれた男はその男を殴った。
「うぐっ!?」
「お前は何回言ったら解るんだ!?俺たちの標的は能力者だ!SEEDを持たない者は無闇に殺さんで良い!!」
「でも見られたんですぜ!?」
「殺さず捕まえておけば十分だ!」
二人のやり取りを聞きながら篠本は考えた。
薫にメールしてもう数分経つな。もう統制機構に連絡してくれたかな?メールはちゃんと削除したから大丈夫だろう。にしても、急いでるからって港を通るんじゃ無かったぜ。ちゃんと学校の言う事は信じとくべきだった。そうすればこんな恐い思いはしなかったのによ……。
篠本は、学校の部活が長引いてしまい、急いで帰ろうと思って港を通って行ったら芽潰しの武器輸出を目撃してしまい、運悪く捕まってしまった。そして、さっきの男に殺されそうになったがリーダーと呼ばれる男が助けてくれたのだ。リーダーと呼ばれる男は自分たちのテロが終わるまで篠本を捕縛して捕まえたのだ。安全は保証すると言う言葉を信じ篠本はおとなしくしている。
しかし、このテロは止めたいのが本心。でも所詮はただの高校生。何も出来ない。だから統制機構に姉が居る薫に頼ったのだ。
…薫、頼むぜ。
区切りが良いのでここで区切ります。修正などあとで加えるかも知れません。次回にご期待ください。