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史的な夜話 おまけ

作者: 戸倉谷一活

 五月七日、何気無くネット上の記事をつらつら追っていましたら読売新聞オンラインで「海峡の無縁仏 弔い続ける 対馬に追悼碑・墓 身元不明の韓国人か 漂流」と言う記事を見付けました。

 内容ですが、対馬列島には時折身元不明の遺体が漂着することがあるそうです。その遺体の衣類から韓国辺りから流れてきた遺体と推測もできるそうですが、身元不明のまま荼毘に付され、無縁仏として対馬列島内の寺院へ埋葬されるそうです。興味がある方は本文を読んで頂ければ助かります。

 多分、日本の警察から韓国の警察へ「この様な特徴の遺体が漂着したが、貴国で該当する人は居ませんか?」と言う問い合わせはしていることでしょうし、その上で「身元が判明し、親族の意向が有れば遺骨の引き渡しに応じます」ぐらいのことは話されていることでしょう。顔や服装、身体的な特徴がわかっていても身元不明で終わることもあるようです。人の話はさておき、猪に関する話を始めましょう。

 偶然とは言え、この記事を読んだ時に「史的な夜話 その8」を思い出しました。

 猪自体は朝鮮半島からヨーロッパ西部まで広く分布しておりますし、韓国から猪が潮流に乗って対馬列島へ流されたとしても珍しいことでは無いでしょう。

 仮に対馬列島で問題になっている猪が韓国から流されたとしても一九九四年まで一頭も流されてこなかったのでしょうか。そこは気になるところです。

 例えば過去にも一頭二頭と猪は流されてきていたのかもしれませんが、運良く繁殖するまでには至らなかったのかもしれません。

 それが一九九四年前後に対馬列島内で猪の雌雄が交尾して子宝に恵まれ、その後立て続けに流れ着いた猪も加わり、あっと言う間に全島へ拡がったのでしょうか。自分で書いていてあまり力が入らない説なのですね。

 私個人としては陶山訥庵さんが取り逃がした猪たちが対馬列島のどこか、人も寄りつかないような場所でひっそり生きていたと考えた方が自然だと思っています。この様な話を対馬市の皆さんや陶山訥庵さんのファンに話したら怒られるだけでは済まないでしょう。もしかすると寿命が大幅に縮まるかもしれません。まぁ、冗談はさておきまして対馬市のホームページに依りますと一九九五年から二〇二〇年の間で八〇七五一頭を捕獲されています。この間で一番多かったのは二〇一一年で一〇一四六頭を捕獲しているそうです。

 対馬市のホームページでは二〇一一年から二〇二〇年までの捕獲頭数はグラフを載せてくれていますが、一九九五年や一九九六年にどれだけの頭数が捕獲されたのか、その点がちょっと気になっています。

 一九九四年に一頭の目撃情報があって翌年にいきなり百頭二百頭単位で捕獲されていたらやっぱり漂着した猪というのは説として成り立たない気がします。

 確か「史的な夜話 その8」で書いたかもしれませんが、一九六六年にツシマジカが長崎県の天然記念物に指定され、捕獲が禁止になります。一九七〇年に農林業の被害が目立つようになって一九八一年に駆除が再開、二〇〇六年には天然記念物から外されます。

 一九六六年から一九八一年の間、この十五年の間にツシマジカと猪の生態系のバランスのような物が崩れてしまって一九九四年に猪が目撃されるという結果になったと思うのですが、どうでしょうか。

 ツシマジカの捕獲数ですが、こちらも対馬市のホームページに依りますと一九九五年から二〇二〇年までに七六九二六頭が捕獲され、一番多いのは二〇一九年の八二三六頭だったそうです。

 素人がこの場で何を言ってもこれで猪の頭数が減るわけでもありませんし、猪の話はここで締めましょう。


 次は対馬列島から一気に南へ下って宮崎県の話題です。

 こちらも読売新聞オンラインの四月二十二日の記事で知ったのですが、宮崎県宮崎市の大淀川でオオメジロザメが釣られたそうです。

 このオオメジロザメ、本来は熱帯や亜熱帯の海の暮らし、日本では沖縄県が生息域の北限とされていたのですが、昨今の地球温暖化が影響したのか、宮崎県辺りにまで生息域を拡げているそうです。ちなみに二〇一六年にも同じ場所でオオメジロザメは釣り上げられているそうです。このオオメジロザメ、河川などの淡水域でも生きられるそうでアマゾン川の上流四〇〇〇キロの地点で見つかった例もあるそうです。サメの中で淡水と海水を行き来できるのは多くないようですが、それでも人を襲う可能性が大なオオメジロザメが行き来できるというのは困りものです。

 どうしてこのオオメジロザメの記事が気になったかというとイリエワニの生息域と重なるんですよね。

 今、イリエワニの生息域の北限がどこなのかわかりませんが、油断していたら沖縄県辺りでもイリエワニが普通に見られる日が来るのでは無いか、その様に考えています。

 イリエワニが北へ生息域を拡げる前に地球温暖化が落ち着いてくれるよう、私たちが努力する必要があるのでしょうが、こればっかしは一人や二人が頑張っても仕方が無いことですからね。

 ちなみにオオメジロザメと同様に危ないサメにホホジロザメがいます。このホホジロザメは河川を上ることはありませんが、少々冷たい海域でも生活できるようでごく普通に日本近海でも見ることができるそうです。なので海水浴の最中に大きなサメと出合ってもオオメジロザメかホホジロザメか確認しようと近付かないようにしましょう。近付いた時点で寿命を縮めている可能性は大ですが……

 オオメジロザメとホホジロザメの話は横に置いといてイリエワニがお隣の中華人民共和国辺りで人を襲うようになったら要注意というところでしょうか。

 そもそも隣の国と言ってもワニが人を襲ったとか、そう言うニュースは流れてくるのでしょうか?

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