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【第1章完】ゲートバスターズー北陸戦線ー  作者: 阿弥陀乃トンマージ
第1章

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第11話(4)突然の……

「ブオオッ!」

「戦闘機の影が飛んできます!」

 雪が声を上げる。

「ちっ……」

「佐々美隊員、ちょっと待ってください」

 前に進み出ようとする葉を深海が制す。

「はい……?」

「ここは任せてもらいます……!」

「ブオオッ⁉」

 戦闘機の影が数機、コントロールを失い、地面に墜落して、霧消する。

「こ、これは……⁉」

「コックピットにハッキングして、計器類をいじらせてもらいました……」

 自らの側頭部を抑えながら、深海が雪の問いに答える。

「ブオオッ‼」

「まだ何機か残っています!」

 葉が上空を指差す。

「ちいっ、さすがに数が多いですね……」

 深海が舌打ちして呟く。

「宙山隊員! ここは自分たちが行くぞ!」

「ええ!」

 雪が葉の呼びかけに応える。

「待ってください! お二人の力は温存しておいてください……」

「し、しかし……」

「で、ですが……」

 葉と雪が戸惑う。

「大丈夫です! 雷電隊員!」

 深海が自らの手首に着けたブレスレットを見せる。天空が驚く。

「それは⁉」

「行きますよ!」

「おっしゃあ!」

「……今です! 拳を振るって!」

「そらあっ!」

「ブオオオッ⁉」

 深海が動きを停止させたところに、天空の振るった拳から雷が放たれ、戦闘機の影を撃墜し、霧消させる。深海が満足そうに頷く。

「さながら『超雷撃砲』ですか……」

「シャアッ!」

「巨大ワニの影が数匹、こちらに近づいてきます!」

 花が声を上げる。三丸が手袋を着けながら冷静に応える。

「宇田川花隊員、より正確な報告を……全部で何匹だ?」

「は、はい! 全部で十匹!」

「こちらに向かってきているのは?」

「四匹です!」

「そうか……宇田川竜隊員、どうする?」

 三丸が竜に尋ねる。

「は、はい! やはり脚部を攻撃し、機動力を奪うべきかと!」

「良い分析だ……参考にさせてもらおう。あくまでもだが……」

「あ、あくまでも?」

「はああっ!」

「シャアアッ⁉」

 巨大ワニの影の群れに突っ込んだ三丸が、巨大ワニの影の頭部あたりを次々と殴りつける。強烈な攻撃を食らった巨大ワニの影は吹っ飛んで霧消する。三丸が呟く。

「まずは四匹……」

「ぶ、分析の意味⁉」

「へへっ! 分かりやすくていいぜ!」

 戸惑う竜の横で蘭が笑う。

「シャアアッ!」

「も、もう二匹向かってきています!」

 花が慌てて声を上げる。

「氷刃隊員!」

 三丸が自らの手首に着けたブレスレットを見せる。陸人が驚く。

「そ、それは⁉」

「行くぞ!」

「は、はい!」

「……今だ! 撃て!」

「はい!」

「むん!」

「シャアアッ⁉」

 陸人が銃弾を乱射したところに、三丸が拳を叩き込む。巨大ワニの影は倒れて、霧消する。

「ふん、『弾拳乱撃』といったところか……」

「ははっ、別にツインアタックとか必要ねえんじゃねえの……?」

 蘭の笑いが苦笑に変わる。

「鬼、戦闘機、巨大ワニ、それぞれ四体ずつに減りました!」

 花が皆に報告する。

「ふむ、一隊につき一体として、後は早い者勝ちかな?」

「甘くみないほうが……」

 夜塚に深海が注意する。

「我が隊だけでも十分だ……」

「ははっ、松っちゃんだけの間違いじゃないの?」

 両手の指をポキポキと鳴らす三丸を見て、夜塚が笑う。

「ほ、本当にやってしまいそうだから怖い……」

 深海が小声で呟く。

「……早い者勝ちで良いな?」

「そうだね」

 三丸の問いに夜塚が頷く。

「それは困るねえ……」

「‼」

 三隊と影たちの間に水仙が現れる。蘭が首を傾げる。

「……誰だ?」

「水仙一子さん、ボクらの上司……つまりはこの第四部隊の総責任者だ……」

 夜塚が淡々と呟く。

「へえ、クールビューティーだねえ……」

「そんなことを言っている場合か……!」

 軽口を叩く慶を葉がキッと睨み付ける。

「……困るとはどういうことですか?」

「夜塚、君は分かっているだろう……薄々勘付いていたみたいだからね」

「念のための確認です」

「はっ、念のためね……色々とデータは取れたから、君たちにはそろそろご退場願おうと思っていたんだよ……ふん!」

「グウウ……」

「ブオオ……」

「シャアア……」

「⁉」

 四体ずつ残っていた、鬼と戦闘機とトカゲの影たちが融合して、四体の一回り巨大な影になった。深海が驚愕する。

「じ、人為的に融合させた⁉」

「せっかく結成した部隊だが、ここで消えてもらう……」

 水仙が不敵な笑みを浮かべる。

お読み頂いてありがとうございます。

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