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半分実話のMy物語  作者: 一樹
1/1

中学の始まり


俺は、田舎過ぎず都会過ぎない、自然もそこそこある普通の町に産まれた。


元々ギャンブルや酒癖が酷かった俺の父は、一個下の妹が産まれた時に母さんと離婚した。


その後、幼い俺達を連れた母さんは、母方の祖父母の実家に住まわして貰うように頼みにいき、無事住まわして貰える事になった。


そして現在、中学一年生になった俺は輝かしい中学LIFEを送ろうとしていた。


送るはずだった。


それなのに...!


「はぁ?お前馴れ馴れしいんだよ、キモイから話しかけてくるな。」


俺は、中学校の入学式で隣の席に座っていた男子に声をかけて、アニメや漫画でよく見かけるあの動作、手を突き出してこれから宜しくと言って友達になろうとしたが、失敗してキツい返事が帰ってきた。


その後は「あ、ごめん」と謝って、それ以上喋らないようにした。


流石にやり過ぎた。まだ1日目ということもあり、これからゆっくり仲良くなればいいかなと考えた。


後は、担任の先生の話を聞いてその後自由解散となった。

こうして、俺の中学生活初日を終えた。


翌日


登校の準備を終えた俺は、小学生の時から仲の良い男友達の、上条壮一郎と伊藤健介と一緒に学校へ登校した。


「なぁ、ケンちゃんのクラスに可愛い子いたか?」


男子だって、女子並とはいかないが恋バナみたいな事はする。


上条が、このメンバーの中ならイケメン部類に入る伊藤に質問していた。


「え?まだ初日だったからなー、クラスメートの顔よく見てないなー。あ、でも!俺らの地元の小学校で一番かわいい、仲西さんならいたぜ!」


そして、その質問に答えた伊藤はその場で立ち止まり、仲西千代香について語り始めた。


「ぁあぁ。昨日の新入生代表のスピーチ良かったよな!声が透き通ってて聴きやすくて!あの女神の様な声、顔、スタイル、そして頭脳!誰に対しても優しくて、これから成長するであろうあの胸もまた良いぃ!あぁ、神様、どうかあの子の全てを俺に預けて下さい!!あ!もし仲西さんが誘ってきたらどうしよう!その時は男を見せるべきだよな!」


とても危ない事を口走ってるが、こいつがチキン野郎という事を俺と上条は知っているから、てきとうに流して次の話題に入った。


「んで、ケンちゃんはどのクラスになったんだっけ?えっと、確か...」


「2組だ、昨日メールで言っただろ?」


伊藤は困ったような表情をして自分のクラスを答えた。


「そうそう2組2組、一樹は?」


そこで上条が急に俺、野中一樹に振ってきた。


「俺は4組だよ」


「えっ!あの4組か。...なぁ知ってるか?今年の一年生は問題児が結構いるんだってよ。」


ん?あの4組ってどういう事だ?伊藤もそのワードに引っ掛かりを覚えたらしく、それについて上条に詳しく聞こうとしたその時、


「あれ?いっくん?それと上条君に伊藤君!久しぶりに会うね!元気だった?」


学校の正門の前の、見事な桜の木の下に、微笑を讃えながら立っていた仲西千代香が俺達に話しかけてきた。


俺は、その姿を見た時、伊藤では無いが、私女神ですと言っても信じてもらえるレベルの美女だなと思った。


「あ、ちーちゃ...千代香か、どうしたんだよこんな所に突っ立って。誰か待ってるのか?」


「別に言い直さ無くてもいいのに。昔みたいにちーちゃんって呼んでくれてもいいのになー。あ、それとも昔の事、まだ引きずってるの?」


あーぁ、余計な事言いやがって。そんなこと言ったら反応する奴が出てくるだろ。


ほら、お前に見蕩れてた上条と伊藤がこっちに来やがった。


「おい一樹、ちょっとこっち来いや、話があるからなぁ。なに、すぐ終わらせるから安心して着いてこいや。」


「大丈夫、命までは取らねぇからさ。」


命以外なら取りますみたいな事を言っている伊藤達から距離をとった俺は、


「いやちょっと待て!伊藤!上条!千代香はからかってるだけだから!別に俺たち何も無いから!」


そう言って、これ以上自体の悪化を阻止しようとその場を離れようとするも、


「おうそうか、じゃあなぜ今逃げようとしてるんだ?」


ぎくっ!バレたか!


「それと一樹、お前仲西さんを呼ぶ時、名前で呼んでるよな?どーして下の名前で呼んでんだ?特別な関係以外理由があるなら聞いてやるから逃げんじゃねー!」


これ以上この場にいると危険だと察したので、走って自分のクラスに行くことにした。


もう少しで登校時間の鐘がなる時間。


この学校は、1.2組は2階、3.4組は3階で別れている。


昨日メールで上条のクラスを聞くと、(俺は1組)と答えてきたから、あの2人と千代香は2階の教室に行くはずだ。


そんな感じの予想を立てながら、俺は自分のクラスのドアを開けて、これから始まる学校生活に胸を踊らせていた。

これは、


俺が経験した


My物語













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