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骸骨の胃袋



とりあえず俺は、宿から一番近い道具屋へ行ってみることにした。


道具屋の中は薄暗く、ランプのようなもの一つだ店内を照らしていた。

俺の他に客はおらず、カウンターにはフードを目深にかぶった人物がいるのみ


「いらっしゃい」


声色からして、老婆だろうか。魔族で老婆ならかなりの実力を有している気がする


「あぁ」


俺は店内を見渡しながら、俺が使えるものがないかを探す。ポーションに、解毒薬など、冒険者が使えるようなものが多数ある。

店の隅に、何に使うかわからないものがたくさん置いてあった


「店主よ、これは?」


「ん?そこは種族別で使える道具じゃよ。それは魚面族が地上でエラ呼吸ができるようする水槽みたいなものだよ」


金魚鉢のような丸い容器、魔力を通すと首の周りを覆うことができ、水が漏れないのだとか。

その他にも人狼族用の爪とぎや櫛、龍人族の牙を磨くためのヤスリ、吸血鬼のためのビンなど、様々なものがあった


「この皮のようなものは?」


「本当に何も知らないんだねぇ…それは骨人族用の胃袋だよ」


「胃袋?どのようにして使うのだ?」


「そこにホックがあるだろう?それを首と肋骨あたりの骨にかけるんだ。食べ物を食べても隙間から溢れないし、フロントホックを外せばその中に入った食べ物とかも出せるんだよ」


「これを使えば食べてるように見えるのか?」


「食べてるんだろうけど、栄養の吸収率が違うんだよ。人族と食事をしても骨人族とバレる危険性が減るらしいよ」


これを使えば水を飲み、飯を食べることができる。後々また人間の国には行くつもりなので、ここで買っておくことにしよう


「ふむ。これをもらおう」


「ほう。あんたは骨人族なのか。金貨1枚だよ」


「これで頼む」


「毎度」


俺は金貨を一枚手渡し、その胃袋の代わりになる袋を受け取る。軽く付け方や外し方を教わり、さっそく宿に戻ってつけてみる。

見た目は不恰好だが、外套の下なので見られることはないだろう。

今後あるであろう、人間との食事を想像しながら、その日も月を見て時間を潰していた


宿は無料、食事は不要、だが金は有限である。明日は依頼を受けて外へ出て、レベル上げと金稼ぎをしようと思う。久方ぶりに見る自分のステータス


名前:ムルト

種族:月下の青骸骨(アーク・ルナ・デスボーン)

ランク:C

レベル:29/50

HP1320/1320

MP650/650


固有スキル

月読

凶骨

下位召喚

下位使役

魔力操作

憤怒の罪




スキル

剣術Lv3

炎魔法Lv6

風魔法Lv2

暗黒魔法Lv3

危険察知Lv6

隠密Lv10


称号

月を見る魔物、月の女神の寵愛、月の女神の祝福、月の使者、忍び寄る恐怖、心優しいモンスター、挑戦者、嫌われ者、人狼族のアイドル


道中のモンスターを倒して少しレベルが上がり、称号もなぜか増えている…


そしてこの魔法欄


(いつのまにか上級になっていた炎魔法…全く使っていない風魔法。そしてこれまた全く使っていないのにレベルが上がっている暗黒魔法…)


最近は魔力循環も怠っていたため、MPも伸びてはいなかった。

とりあえず明日は風と暗黒魔法を軽く試運転してみることにしよう。


俺は月を見上げ、今日も平和に月が登ってきてくれたことに感謝を捧げた


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