最強(の魔物)VS最強(の弟子) 2
シルフィードは走る、
先ほどの戦いでシルフィードは考えた、
どれだけ力が強くなっても自分の力ではまだ奴には届かない、
シルフィードは更に速く走る、
それならとシルフィードは考えた、
奴に届かせるにはどうすればいいのか、
自分の最も得意とすることで力を上げる、
走ることで、
走ることで勢いをつけて相手を殴りつける、
単純だが難しい、
短距離を走っただけでは奴には蚊に刺された程度しか思われない、
シルフィードは氷壁に沿って走る、
何周も、
何周も、
奴は高速で走るシルフィードには気がついていない、
何周も走りシルフィードは氷龍の力で氷の道を作り勢いをそのまま奴の顔の側面に向かって殴りつける、
今までにない音とともも奴の顔がシルフィードとは反対側の方に向く、
更に顔もへこんでいる、
奴は初めは何が起きたかわからなかった、
しかし、
地面の降りたシルフィードを奴は見た、
そして怒り狂う、
絶対強者の奴は今まで傷をつけられたことがない、
奴を見た魔物は例え竜であろうと逃げ出した、
奴は逃げ出す魔物を見て嘲笑い殺していた、
封印されて長い眠りについた奴は今再び目覚める、
沸き起こるのは弱者を踏みにじり殺すふつふつとした独裁者のような物、
そんな絶対強者の奴に傷をつけた奴が現れた、
目の前の小さい者、
動かなくなったと思われた小さき者が奴に傷を入れた、
それが気に食わず、
奴は怒り狂う、
シルフィードは走ると同時に魔法を唱える、
「E・ヒュドラ!」
奴の横に各属性のセイバーを鞭のように組み合わされて9本の首を持つものとなる、
奴はすぐさまヒュドラを踏み潰す、
ヒュドラはそれを上手く避けて奴の足に斬りかかる、
傷口は浅く血すら出ていない、
しかし奴は自分の攻撃を避けられて怒る、
(側から見たら大怪獣決戦+少女だな、
さすがに奴は手足頭を引っ込めて回転しながら飛ばないだろ、)
幽霊さんはぼそりと場違いなことを言う、
シルフィードは再び走る、
さっきよりも長く、
速く、
奴はヒュドラに噛みつく、
顎の力が強くヒュドラは噛みちぎられる、
しかしヒュドラは千切られたところから2本の首が生える、
もう片方の首はセイバーに戻り奴には襲いかかる、
刺さることはないが小さな傷を作る、
その傷ですら奴の怒りになる、
奴はヒュドラに夢中になっている、
シルフィードは走る、
先ほどよりも長く、
そして走り再び奴の顔に拳を入れる、
でかい音と共に奴の顔が大きく殴りつけた方向に向く、
シルフィードは地面に着地して再び走る、
奴の顔にヒビが入る、
奴はシルフィードを見るがヒュドラがそれを許さない、
ヒュドラが奴に襲いかかる、
奴は大地を焼いた炎のブレスをヒュドラに向けて吐く、
シルフィードは氷壁を張りながら走る、
ヒュドラは炎に包まれるが生き物ではないため炎の中でも動き回る、
炎に包まれる大怪獣、
(どこの特撮映画?)
幽霊さんがまた場違いなことを言う、
シルフィードは更に走る、
だが、
シルフィードの体は悲鳴をあげていた、
限界を超えた走りや攻撃により足の筋肉は痛み、
殴りつけた手は骨にヒビがはいっていた、
しかしシルフィードは走る、
奴がヒュドラを踏みつける、
ヒュドラは踏みつけられながらも奴を斬りつける、
「お願いヒュドラ、
もう少しもって、」
シルフィードはヒュドラを見ながらそう呟く、
奴はヒュドラを踏みつけながらヒュドラに噛みつく、
シルフィードは走る、
ヒュドラは噛みちぎられながらも奴を斬りつけて刺す、
シルフィードは走る、
奴は再び炎のブレスをヒュドラに向かって吐く、
シルフィードはヒュドラをセイバーに戻して奴に襲わせる、
奴に刺さったり地面に刺さったりする、
踏みつけていたヒュドラがいなくなったため奴はバランスを崩してしまう、
シルフィードは走る、
奴が大きく吼える、
大地が揺れて、
風圧がシルフィードを襲う、
すると奴の背中の山から何かが飛び出る、
走るシルフィードはそれを視認する、
鱗のような甲羅のような塊、
それが奴を中心に四方八方無数に出てくる、
大体は氷壁にあたりのそのまま地面に落ちる、
シルフィードは走りながら避ける、
後ろや左右、
前にまで落ちてくる塊、
シルフィードは避けながら走る、
塊の1つがシルフィードのところに飛んでくる、
このままでは直撃するためシルフィードは振り払うように拳の甲を使い破壊しようとした、
シルフィードは横に振り払った、
すると塊は4(・)当分にされた、
シルフィードは驚き自分の手を見る、
手甲鉤が出ていた、
手甲鉤、
日本における暗器の1つ、
手鉤とも言われている、
主に忍者が使用していたといわれている
熊手のような物で手の甲に装着するものと掌に隠して装着するものがある、
氷龍と虎炎は特殊なケースでもともと手の甲の部分に隠されていた、
刃を手の甲と同じ上の方に向けた状態でしまっており
手甲鉤を出すときは半月を描くように出る、
その際に刃が掌と同じ向きになる、
2人の手甲鉤は3本、
もともと手甲鉤は刀を受け止めたりする防具、
樹木や石垣に打ち込んで上り下りしたりする登器、
土塀に穴を開ける開器として使われていた、
(まさか2人の力の引き出すとは思わなかった、
だがいい傾向だ、)
幽霊さんが1人呟く、
シルフィードは走る、
邪魔な塊を切り裂いていく、
奴は怒り炎のブレスを吐こうと大きく息を吸う、
「今だ!」
シルフィードはそう言うと奴の体の下の地面が光り出した、
先ほどのセイバーで巨大な魔法陣を描いていた、
魔法陣から巨大な岩の塊が出てきて奴の腹部にぶつける、
奴は驚き吸った息を吐き出す、
岩は奴を乗せて徐々に上に上がっていって巨大な山となる、
シルフィードは氷壁で壁を作り上に駆け上がる、
結構な高さまで上がった奴は暴れる、
シルフィードは岩の山を消す、
岩の山が消えて奴が落ちてくる、
シルフィードは駆け上がる、
奴が落ちてシルフィードが登る、
「これでトドメだーーーーーーーー!!!!」
シルフィードは奴の顔を下から殴りつけた、
奴が落ちてくる速度、
シルフィードが限界まで速く走った速度、
更に手甲鉤まで出ている、
奴の顔にシルフィードの拳が突き刺さり硬い鱗が砕けて肉が飛び出る、
更に手甲鉤がその肉に刺さる、
シルフィードは手甲鉤を刺さった状態で足の裏に威力最小のフレアボムを爆発させる、
爆発する前に氷龍の氷で足を保護する、
爆風でシルフィードは上に飛ぶ、
「いっけーーーーーーーーー!!!」
その時に手甲鉤が奴の肉を切り裂いていく、
この時に、
シルフィードの腕の骨が砕けていて動かなくなっていた、
更に足の筋肉もボロボロになりまともにうごかせなくなっていた、
そんな状態でのフレアボムによる浮上攻撃はシルフィードの最後の攻撃だった、
奴は地面に落ちた、
大きな地響きがなり大地を大きく揺らす、
シルフィードは少し飛んだ後地面い落ちていった、
シルフィードは奴を見る、
顔を切り裂いたが奴は生きていた、
かなりのダメージを負ったがそれでも奴は生きていた、
シルフィードは体を動かそうとした、
しかしまともに動けない、
それでも無理やり動かそうとした、
(動いて、
動いて、
動いて動いて動いて動いて動いて動いて動いて動いて動いて動いて動いて動いてうご・・・)
(もういいシルフィ、)
シルフィードの頭に声が響いた、
優しい声、
さっきまでより暖かい声、
(後は師匠に任せておけ、
シルフィは目を開けたまま休んでいろ、
お前に見せたいものがある、)
(・・・はい、)
シルフィードは体を楽にした、
幽霊さんはシルフィードに取り憑く、
その瞬間あたりの空気が変わった、
「さて、
氷龍!
虎炎!
あれをするぞ!」
「「はい!」」
落ちていく中、
幽霊さんの声かけに2人は返事をする、
「さあ、
ファイナルラウンドだ!」
奴との最後のゴングが今鳴った、
手甲鉤については調べました、
不明な点やおかしいと思われる点があったら教えてください、




