ポーションを作ろう! ポーション製作編1
更新を遅れて申し訳有りません、
祖父が亡くなったためバタバタしていました、
笑顔で菊に巻かれていたシルフィードは風魔法で菊を切り裂いて降りた、
そして魔力を流すのをやめた、
「成功したよ!
薬草は育ったよ!」
シルフィードは歓喜のあまり近くにいたスズリナに抱きついた、
アスカレイヤはなんで自分のところに来ないのかと思いふくれっ面をする、
「まさか本当に成功するとは思いませんでした、
お嬢様、
どうやって育てたのですか?
それもこんな短時間で、」
スズリナが聞いてきた、
シルフィードは嬉しそうに顔をあげて、
「薬草に魔力を流したの!
するとこんなにたくさんできたの!」
そう説明して、
スズリナはよくわからない様子、
「シルフィ、
もう少し詳しく説明できないですか?」
アスカレイヤが聞いて来た、
「えっと、
私が薬草に栄養を与えたけど全て失敗したのはわかったよね?」
アスカレイヤとスズリナが頷く、
シルフィードが落ち込んでいる姿を近くで見ていたのはこの2人だから、
「それで栄養以外の何かで成長すると思ったから一度アスカちゃんと一緒に行ったあの薬草のいっぱい生えているところに行ったの、
そこでわかったの!
薬草は魔力で育つことに!」
「魔力で育つですか?」
ユーリシアが口を挟む、
「うん、
変わった植物だね、」
シルフィードは薬草の葉を摘み始める、
「シルフィードさん、
この事をみんなに伝えますか?
薬草が魔力で育つ事を?」
イフリーナがシルフィードにそう聞いて、
シルフィードは難しい顔をする、
「意味ないと思うの、
私とアスカちゃんとマクスウェルおじいちゃんしか魔力操作はできないの、
それを解決しないといけないの、」
シルフィードは全ての薬草を摘み取ると収納魔法で全てしまった、
すると何かに閃いた、
「そうだ!
魔力石を使ってみよ!」
アスカレイヤやユーリシア、
イフリーナがよくわからない顔をする、
スズリナ達も同じような顔をする、
シルフィードは土を掘って魔力石を3つ取り出して穴に入れてその中に薬草の種も入れた、
「魔力石は魔力を持っているの、
その魔力で薬草は育つと思うの、」
シルフィードは土をかけた、
それと同時に、
芽が出た、
「すごーい!」
シルフィードは喜ぶ、
他の人達は驚いて口を開けている、
薬草はだんだんと育って行って、
そして成長が止まる、
普通に生えている薬草より生き生きしている、
「成功したよ!」
喜ぶシルフィードだが周りの皆がついていけていない、
そんなことはお構いなくシルフィードは薬草を採取していく、
薬草の種まで全て採るとシルフィードは土を掘り返した、
魔力石を取り出すために、
取り出した魔力石を見てシルフィードは、
「魔力がなくなってる、」
そう呟く、
(シルフィード、
一度自分の魔力を石に流してみたらどうだ?
もしかしたらまた魔力が回復すると思う、)
幽霊さんが横からアドバイスをする、
シルフィードは小さく頷くと魔力石に魔力を流す、
すると魔力石は砕ける、
驚くシルフィードに幽霊さんは、
(魔力の流しすぎだ、
少しづつ流していけばいい、)
そう言う、
シルフィードはもう1つの魔力石に魔力を流す、
今度は失敗しないように少しづつ流す、
少しヒビが入った所で魔力を流す事をやめる、
(成功したな、
こうやって使い回せば毎回買わずにすむ、
それに魔力石を捨てないですむからな、)
幽霊さんはシルフィードにそう言う、
シルフィードは何か考えが浮かんだ、
(属性をつけて流したらどうなるんだろう?)
有言実行のごとくシルフィードは火属性の魔力を空の魔力石に流す、
すると魔力石は赤くなっていく、
「な、何したの?
シルフィ?」
アスカレイヤが恐る恐る聞いてきた、
「えっと、
魔力石に魔力を流すとまた使えるようになったの、
それで思ったの、
属性をつけて魔力を流したらどうなるのかなって?」
いまいち何を言っているのかわからないアスカレイヤ、
周りも同じようにわからないようだ、
困ったシルフィードだが、
「ほう、
魔力石か、」
アスカレイヤらの背後から声が聞こえた、
「シウル?」
シルフィードの声掛けに皆はふりかえる、
「それも属性付きか、
魔力はシルフィードが入れたのか?」
シウルの問いかけにシルフィードは頷く、
「そうか、
魔力石は薬草を育てる以外にも属性を付属させて投げて砕けさせるとその属性と魔力量によって変わるが擬似的な魔法攻撃ができる、」
「シウル、
詳しいね、」
「100年前までは当たり前な事だった、
種族関係なくこれは知っていた、」
「ついでに火属性の魔力石で薬草は育つの?」
「育つ、
しかしただの薬草ではなくて火傷に効く薬草だ、
他にも水属性なら凍傷、
雷属性なら麻痺、
土属性なら石化、
風属性なら風土病の予防薬、
闇属性なら盲目、
光属性なら瘴気病に効く薬草になる、」
幽霊さんは驚いた、
属性を付属させた魔力石は特別な怪我に聞く事を、
「なんでそんなに詳しいの?」
「100年前までは当たり前な事だった、
逆に今はなぜこんなにも忘れ去られたんだ?
マクスウェルは知っているはずだ、」
(確かに、
エルフのマクスウェルなら100年以上は生きている、
なのに広まっていない、
今度聞いてくるか、)
幽霊さんは腕組みをしながら自己完結する、
「シルフィードはここまで自分で考えたのか?」
「魔力石に火属性を入れたのは私の考えだよ、」
シウルは幽霊さんをチラリと見る、
幽霊さんは少しだけ頷く、
「そうか、
さて、
我は昼寝でもするか、」
シウルはそう言うと庭の真ん中で丸まった、
ユーリシアはこれをみて思わず和んだ、
魔物でも昼寝をするのだなと、
シルフィードは採取した薬草を1枚噛んでみた、
食べたことがない薬草、
好奇心で口に入れると、
「っ!!!!」
すごく渋い顔をする、
幽霊さんはシルフィードを見て、
(どうした、
シルフィード?)
念話を送る、
シルフィードは幽霊さんの方を見て、
(にぎゃい・・・)
そう返事をした、
幽霊さんはシルフィードに取り憑いた、
その途端口の中に苦味が広がった、
ピーマンやゴーヤの苦味より遥かに苦い、
更に苦味以外にも渋みも出てきた、
その2つが変に合わさって吐き気をも出てくる、
幽霊さんはなんとかそれを飲み込んだ、
そして一言、
「まずい・・・」
ひどい顔をしながらそう言った、




