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ポーションを作ろう 薬草の種、魔力石編

ギルドを出たシルフィードとアスカレイヤは道具屋に向かう、


「シルフィ、

どうして種を買うんですか?」


アスカレイヤが不思議そうに聞いた、


「アスカちゃん、

森で戦ったゴブリンは普通のゴブリンより強いよ、

薬草探しはFランクのお仕事なの、

でもね、

森の奥に行くまでに薬草はほんの数本しかなかったのでも奥にはあんなに一杯あった、

それと一緒にゴブリンもいっぱいいたの、

戦い慣れしている人たちならともかくこの依頼を受ける人達はみんな登録したての冒険者だよ、」


何が言いたいかアスカレイヤはわかった、


「戦い慣れしていない登録したての冒険者が奥まで行ってゴブリンの犠牲になる、

弱いゴブリンでも数では押し負けてしまいます、

男性は殺され女性は・・・」


アスカレイヤは身震いした、


「うん、

森の奥はすぐには調査は入らないから、

ギルドは各冒険者に通達すると思うけど聞かない人もいると思うの、

だったらその依頼が出ないように一杯薬草を作ればいいと思ったの、」


「言うのは簡単ですが難しいことです、

サーシェさんが先ほど申されていましたことですが薬草を育てることは難しいことです、

お城のメイドが育てたことがあるのですがほとんどが枯れて育っても弱々しい薬草だったそうです、」


「それでも、

育てたいです、」


シルフィードの目は本気の目だった、


アスカレイヤはそっと微笑み、


「わかりました、

私も協力します、」


そう言った、





道具屋に着いた2人は扉を開ける、


「いらっしゃ・・・

シルフィードちゃんか、」


道具屋の店主がシルフィードを見てそう言う、


「こんにちは!

薬草の種はありますか?」


シルフィードはカウンターまで行って聞く、


「シルフィードちゃんもか、」


「私も?」


シルフィードは聞き返す、


「あぁ、治療院、協会、城、町の住民までもが買って行った、

薬草不足が深刻になって行っている、

最後の望みなのだろう、

薬草の種は、」


「そこまで深刻なの?」


「そうだ、」


「だったら私が一杯育ててみんなに配る!」


店主はシルフィードを見て少し笑い、


「そうか、

頑張れ、」


薬草の種の入れた袋をカウンターに置いた、


「一粒10ジェムだ、」


「百粒お願いします、」


「あいよ、

1000ジェムだ、」


シルフィードは金貨を渡した、


店主は袋から種を数えながら出していく、


「種はな、

薬草を採取した時によくくっついてくるんだ、

もし栽培に成功したらよく見てみろ、

種が付いている、

それをまた植えればいい、」


「そうなんですか?」


「そうだ、

ん?

すまない、

何個か足りなかった、

取ってくる、」


店主は店の奥に行った、


シルフィードはアスカレイヤと一緒に店内を見て回った、


「シルフィ、

これはなんですか?」


アスカレイヤが無数の灰色の石を指差す、


シルフィードもよくこの店を依頼で来るがこの石は見たことがなかった、


「なんだろう、

でもこの石、

魔力を持ってるよ、」


シルフィードはアスカレイヤと一緒に見ていると店主は戻ってきて、


「それは魔力石だ、」


「まりょくせき?」


「鉱山で取れる石だが魔力を持っているだけでそれ以外はただの石だ、

鉱石の代わりになる訳じゃない、

だからって家を建てる時に使えるわけでない、

だが小遣い稼ぎのために売りに来るやつがいてな、

それで最近まで店の奥底にしまっていたが、

だんだん量が多くなってしまったから売りに出して見た、

物好きが買うかもしれないからな、」


店主はそう言って再び薬草の種を数え始める、


シルフィードは魔力石を見て、


「買ってもいいですか?」


店主にそう言う、


店主は手を止めて、


「いいが後で返却にこないでくれ、」


そう言うがシルフィードは気にせず、


「はーい!」


と元気よく返事をする、


店主は苦笑して、


「1つ1ジェムだ、」


「100個下さい、」


「なら100ジェムだ、」


シルフィードは銀貨をカウンターに置いた、


「まいど、

さて、

これが薬草の種100個だ、

袋に入れてある、

今残りの魔力石を持って来る、

待ってろ、」


店主は再び店の奥に行った、


シルフィードはキツネ耳と尻尾を出して薬草の種をしまう、


それと同時に奥から大きな木箱を両手で持って店主が戻ってきた、


「さて、

また数えるから待っててくれ、」


店主は魔力石を数え始めた、


シルフィードとアスカレイヤは再び店内を見て回った、


しばらくして、


「シルフィードちゃん、

いいぞ、」


店主はシルフィードに声をかけた、


カウンターの上に先ほどとは別の木箱に入った魔力石があった、


シルフィードはカウンターに近づいて収納魔法で魔力石の入った木箱を収納した、


「いつ見ても不思議な魔法だな、」


「とても便利です、」


シルフィードは笑顔で店主にそう言う、


「だろうな、

それと説明を忘れていたが薬草は種を植えると3日で育ち終わる、

驚くほど早いからな、」


「そうなんですか?

わかりました、」


シルフィードはキツネ耳と尻尾をしまい、


「ありがとうございました!」


道具屋を出た、


アスカレイヤはお辞儀をしてシルフィードの後について行った、


「あの子なら薬草を育てそうだな、」


店主はそう呟きながら魔力石の入った木箱を持って奥に戻って行った、

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