ポーションを作ろう 薬草採取編
長くなりそうです、
入学から3日、
シルフィードはアスカレイヤを連れてギルドに来ていた、
クラスでは注目の的となっているもののキツネ耳を見られてしまったため近づかれず、
近寄れず、
精霊に勝つほどの力のため恐怖を覚えていた、
「薬草の採取依頼が多いです、」
アスカレイヤが依頼書を見てそう言った、
治癒院、
教会、
更にギルド自身もが依頼書を出している、
「サーシェさん、
薬草採取の依頼がいっぱいだけどなんでですか?」
シルフィードは受付にいたサーシェに聞いた、
「治癒魔法を使えるシルフィードちゃんにはあまり関係ないけど住民はそうじゃないの、
魔法が使えれば必要ないけど使えない人は薬草を使って短期治癒を行うの、
それが南の魔族領のところの兵士の所に大量に持っていかれて今は品薄状態、」
「確か魔物が門を破ろうとしていると、」
「そう、
兵士はそれにより負傷者が続出、
その治療の為に薬草がいるの、」
サーシェは疲れた顔をする、
「どうしました?」
「この依頼だけで十数件、
しかも市民から薬草のことを聞かれたのは50人以上、
疲れたの、」
シルフィードはキツネ耳と尻尾を取り出して治癒魔法をする、
サーシェはシルフィードに微笑みかける、
「ありがとう、
少し元気出たよ、」
シルフィードはニコリと笑う、
それでも辛そうであった、
「アスカちゃん、
アスカちゃんの初めての依頼は薬草探しでいいかな?」
「いいですよ、
シルフィは町の皆様の為に薬草探しをするんですよね?」
シルフィードは頷く、
「私もこの町に住んでいるのです、
町の人のために何か役に立ちたいです、」
「うん、
じゃあ依頼を出してくるね、」
シルフィードは依頼の紙を提出する、
「気をつけてね、
シルフィードちゃんとアスカちゃんの事だから大丈夫だと思うけど、」
「「はい」」
2人はギルドを出て行った、
町を出て、
近くの森に来た2人、
「アスカちゃん、
この森はゴブリンとリトルボアがいるの、
薬草探しもそうだけど魔物にも気をつけてね、」
「はい、
リトルボアの方はバークリートに来るときに何体か倒しました、
ゴブリンは初めてですが無茶をせずに行きます、」
アスカレイヤは収納魔法からレイピアを取り出す、
2人は森の中を歩いて行った、
しばらく歩いていると、
「シルフィ、
薬草を見つけました、」
アスカレイヤは地面に生えている草を指差す、
よもぎのような形の草、
「本当だ、
取ろう、」
シルフィードは草を抜く、
そのまま収納魔法でしまう、
「この調子で集めていこう、」
「はい、」
2人は奥へと歩いて行った、
奥へ歩いている2人は広い所に出た
そこには薬草が生い茂っていた、
「シルフィ、
薬草がいっぱい生えています、」
「ここが群生地なんだね、
いっぱい採っていこうよ、」
アスカレイヤが頷いた、
2人は薬草を採っていった、
手が土まみれになりながら、
しばらくして、
「アスカちゃん、
これくらいにして帰ろう、」
シルフィードはキツネ耳と尻尾をしまった、
「はい、
これだけあれば大丈夫のはずです、」
アスカレイヤは立ち上がりシルフィードの元に向かう、
「私は30本採れたよ、
アスカちゃんは?」
「私は20本程です、
合わせて50本程です、」
「それじゃ・・・
その前に・・・」
シルフィードは耳を澄ませた、
微かに足音が聞こえている、
それも複数、
「アスカちゃん、
何かがいっぱいこっちに来るよ、」
アスカレイヤが険しい顔をする、
そのまま収納魔法からレイピアを取り出す、
シルフィードも拳を構える、
「来るよ!」
茂みの向こうからゴブリンが無数現れる、
単体はEランク程度の魔物だが複数いた場合数によりランクだ上がる、
更に今回ハイゴブリン、
ゴブリンアーチャー、
ナイトゴブリンが混じっていた、
森の奥はゴブリンの巣となっていた、
人の手が届いていない森の奥ではゴブリンが繁殖していた、
ゴブリンアーチャーは弓を使うゴブリン、
ナイトゴブリンはゴブリンが重装備をつけてタワーシールドを装備したゴブリン、
ハイゴブリンはただゴブリンが強くなっただけ、
「アスカちゃん、
行くよ!」
「はい!」
シルフィードとアスカレイヤは走り出した、
ゴブリン達も女とわかり繁殖の道具として認識した、
そこからは呆気無く終わった、
アスカレイヤがゴブリンアーチャーを魔法で攻撃、
シルフィードはハイゴブリンとゴブリンを拳で倒す、
ナイトゴブリンはアスカレイヤがレイピアで器用に鎧の隙間を刺してチマチマと攻撃する、
もしくはシルフィードが兜ごと首を180度回転させて倒して行った、
全て倒した頃には日が真上に登っていた、
2人はゴブリンを収納魔法で収納して町まで戻った、
町に着いて、
ギルドに向かう、
ギルドに着くと真っ先にサーシェの元に行き薬草を渡す、
「はい、
薬草50本確認しました、
お疲れ様、
シルフィードちゃん、
アスカちゃん、」
サーシェは依頼表に印を押した、
「サーシェさん、
森の奥にゴブリンの集団が出てきました、」
「それ本当?」
「はい、
ゴブリンアーチャー、
ナイトゴブリン、
ハイゴブリンまでもいました、
もしかしたら巣があるかもしれません、」
「わかったわ、
この事ギルマスに伝えておくね、
報告ありがとう、」
サーシェは礼を言う、
シルフィードはサーシェに聞きたいことがあったため話しかける、
「サーシェさん、
1つ聞いていいですか?」
「何?」
「薬草の種ってあります?」
サーシェは難しい顔になる、
「道具屋に行けばあるよ、
でも薬草を育ててもすぐ枯れちゃうよ、」
「どうしてですか?」
「それがわからないの、
誰も成功してないから、」
「そうなんですか、
わかりました、
ありがとうございます、」
「どういたしまして、
これは今回の報酬、
あれだけの量があったから他の依頼の方にも回しておいたよ、」
サーシェは銀貨5枚シルフィードに渡した、
2人はギルドを出て道具屋に向かった、




