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風精霊との戦い1

試合場にやってきたシルフ、


1年半ほどの年月が経ったが容姿は変わっていない、


「シルフちゃん!」


シルフィードはシルフに向かって走り抱きつく、


「シルフィ、

力が強いよ!」


シルフは苦しそうな顔をするも嬉しそうに声を弾ませる、


周りの生徒は訳が分からず唖然としている、


いきなり試合場の真ん中に少女が出てきたら驚いてしまうのも仕方がない、


アスカレイヤでさえも驚いている、


そんな中、


マクスウェルがシルフに聞いた、


「シルフ様、

再会を喜んでいるところ申し訳ないのですがなぜこのような場所まで足を運んだのですか?」


マクスウェルが言葉を選んで丁重に話しているのが驚いたのだろうか、


それとも風精霊の名前が出たからなのか、


周りの生徒が驚く、


シルフはシルフィードに抱きつかれながらも顔をマクスウェルに向けて言う、


「突然ごめん、

シルフィが学園に入学したって風の噂がきたからお祝いの言葉を言いに来た、」


「それだけですか?」


「うん、

僕の友達だもん!」


シルフの言葉にマクスウェルは苦笑する、


シルフィードは嬉しくなり更に抱きつく力を強める、


「あの・・・

マクスウェル様、」


アスカレイヤが恐る恐る聞いてきた、


「どうしたのじゃ、

アスカレイヤ様、」


「あの少女の事をシルフ様と言われたのですがもしかして風精霊のシルフ様ですか?」


アスカレイヤの言葉にマクスウェルは頷く、


「そうじゃ、

彼の方は風精霊、

シルフ様じゃ、」


アスカレイヤが驚く、


周りの生徒も驚く、


「更にシルフィード殿の友達でもあるのじゃ、」


驚きすぎてなんとも言えない顔をしている、


そんなことをつゆ知らずシルフィードとシルフは、


「シルフィ、

入学おめでとう、」


「ありがとう!

シルフちゃん!」


「それで、

他の精霊からも色々と伝言があるの、」


「他の精霊さんから?」


「そう、

みんながシルフィに興味津々だよ、」


その言葉にマクスウェルとアスカレイヤとイフリーナが反応する、


「精霊じゃと!?

まさかマクスウェル様も何か言っておるのか!」


「アスカ様も何か言っているのですか!?」


「イフリート様は!

イフリート様も何か!」


興奮気味の方々、


シルフは小さくため息を吐いて言う、


「落ち着いてよ、

僕はシルフィと話しているんだよ、」


見た目が子供なシルフに叱られる老人と娘2人、


シルフは呆れたような顔をして3人を見る、


「落ち着いた、

なら言うね、

まずはアスカからの伝言、

国と人々を守ってくれてありがとうだって、

今度お礼を言いにここに来るって言ってた、

そしてアスカレイヤ、

光の加護を授かった者に一度会いたいって、」


「あ、あす・・・か・・・さま・・・が・・・」


アスカレイヤは目を点にしてしまい固まる、


「ウンディーネは自分の地がちょっといざこざを起こしているからそれが終わったら自分から行くって、

ノームもウンディーネと同じ、

ラウムはシルフィが来るまで待ってるって、

イフリートはシルフィが自分の地に来るまでに自分を見つめ直して戦いの準備をしてる、

シャドウはいつでもこいだって、

最後にマクスウェル様、

すべての精霊に勝てばわしは姿を見せようだって、」


話し終えたシルフはやり遂げたという顔をする、


マクスウェルとイフリーナは目が点になっていた、


「さてと、

ここまで話して少しは察したと思うけどシルフィは僕と戦う?

僕はその覚悟はあるよ、」


「私は友達と戦いたくないよ、」


「優しいね、

でもね、

世の中はそんなに甘くないんだ、

シルフィは僕を殺せる?」


シルフィードは首を横に振る、


「そう答えてくれて嬉しいよ、

でも僕はシルフィを殺せる、」


シルフィードは目を見開く、


ものすごく驚いてる、


「シルフィが僕に害があるよなことをしたら僕は殺せる、

でもシルフィが他の精霊に殺されるならせめて僕の手で殺したい、

それが友達としての優しさかな、

シルフィ、

その甘さは僕は好きだよ、

でもこの広い世界ではそれは自分の首を絞めることになる、

だからシルフィ、

最初の試練だよ、

僕と戦って、

そしてその甘さを知ってほしい、」


「できないよ、

私は・・・」


シルフィードが言葉を言い続けようとしたが、


シルフは風魔法を無詠唱で放つ、


シルフィードは気づいて距離を離す、


初級魔法のウインドカッター、


しかし威力は他の術者とは違い地面を大きく抉る、


周りは驚き試合場の隅に移動した、


「シルフ様・・・」


「マクスウェル、

これは僕とシルフィの問題だよ、

手を出さないで、」


シルフの魔力の解放によりマクスウェルは後ずさる、


マクスウェルも瞑想で魔力が増えようとも精霊には届かない、


「シルフィ・・・」


「シルフィ・・・」


アスカレイヤとユーリシアがシルフィードの名を口にするも何もできずに手を組んで祈るようにしている、


「シルフィ、

僕は本気で行くよ、

そっちも本気を出さないと大怪我するよ、」


シルフは腰から2本の短剣を出して両手に握り構える、


「シルフちゃん・・・」


まだ覚悟ができないシルフィード、


「行くよ!」


シルフは走り出した、


友達と戦うために、

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