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思わぬ来客

試合場に移動しているシルフィード達、


シルフィードに関する情報があまりにも衝撃的すぎて未だに頭が追いついていないものもいる、


「シルフィードさん、」


ユーリシアがシルフィードに声をかける、


「どうしたのユーリシアさん?」


「シルフィードさんはこの街にきて1年くらいですよね、

その1年はずっと冒険者の仕事をしてたんですか?」


「そうだよ、」


「でも冒険者は12歳からしか登録できないのでは?」


「そこはマクスウェル学園長が色々と配慮してくれたの、」


「お仕事は辛くないですか?」


「大丈夫、

たまに討伐に仕事に行くけど基本は配達のお仕事しかしないの、」


「討伐!?

女の子が討伐ですか!?

危険では?」


「危ないよ、

もしかしたら死ぬかもしれない、

でも私は生きるために戦うの、」


「生きるためですか?」


「うん、

もしあの時マクスウェル学園長に会わなかったら私は12歳まで森で生活してたの、

生きるために森の生き物を殺して生活しようとしてたの、」


「森で・・・」


「うん、

でもマクスウェル学園長に会えてよかった、

アスカちゃんに会えたしユーリシアさんに会えたから、」


「えっ?」


「学園に来なければユーリシアさんに会えなかったから、

私はユーリシアさんとお友達になりたいの、

ダメかな?」


「わ、私でいいのですか?」


「うん、

ユーリシアさんがいい、」


ストレートに思いをぶつけられる事がなかったユーリシア、


更に王族の身であるため人の欲に敏感になっているユーリシア、


そんな彼女が欲もなくストレートに自分の気持ちを言われる事がなかった、


「私は王族ですよ、」


「うん、」


「私を利用しても何もいい事ないですよ、」


「お友達を何に利用するの?」


「政治利用からお金の事までです、」


「政治に興味ないよ、

お金も働いてるから困ってないよ、」


「お城の中にお呼びできません、」


「個人的な興味はあるけどユーリシアさんがダメなら呼ばなくていいよ、」


「騎士団に推薦できませんよ、」


「私は騎士になる気はないですよ、」


「もしかしたらシルフィードさんを利用するかもしれませんよ、」


「ユーリシアさんはそんな事しないと分かってるから心配ないよ、」


「あ、あとは・・・」


「ユーリシアさん、」


シルフィードが言葉を遮った、


「私は損得なしでユーリシアさんとお友達になりたいの、

でもユーリシアさんが私とじゃ嫌なら無理にとは言わないよ、」


「そ、そんな事ないです!

私もシルフィードさんとお友達になりたいです!」


「うん、

じゃあ今からお友達のなろう、」


シルフィードは手を差し伸べる、


「は、はい、」


ユーリシアは恐る恐る手を握る、


「ユーリシアさん、

私の事はシルフィって呼んで、

私もユーリちゃんって呼ぶから、」


「わ、わかりました、

シルフィ、」


「うん!

ユーリちゃん、」


こうしてシルフィードに新しい友達が出来た、


その様子をアスカレイヤは微笑ましく見守っていた、





試合場についたシルフィード達、


そこにはマクスウェルが立っていた、


「来たのう、

皆にはまずはじめにここでわしと戦ってもらうかのう、」


いきなりの事に驚く生徒たち、


無論武器を持っていない、


「戦いは突然やってくるのじゃ、

それが学園に登校中、

食事中、

入浴中、

入眠中、

はたまた街中や裏路地、

もしかしたら授業中かもしれぬ、」


真剣な顔で言うマクスウェル、


「わしは勇者と旅をしていた時もそうじゃ、

敵は魔族だけじゃないのじゃ、

時に街の人々や盗賊、

中には奴隷もいたのう、」


自分自身の体験談を少し話すマクスウェル、


「わしは魔法があったから応戦できたわい、

じゃが勇者と戦士と狩人はまともに戦う事が出来んでのう、

殴る事しか出来んかったのう、

じゃがそれでもなんとか勝てたのじゃ、

それが何回もあったのじゃ、

お主らもいずれ合うじゃろう、

これはそういう事があったときのための心構えみたいなものを養うために行うのじゃ、」


皆が頷く、


「それでは1人づつくるのじゃ、

遠慮する事はない、

殴るもよし、

魔法も使うもよい、

さぁ、」


マクスウェルがそう言うと1人の男子生徒が前に立ちマクスウェルに向かって殴りにかかる、


マクスウェルはそれを避けて杖で軽く叩く、


「わしは反撃しないと言ってはおらんぞ、

今のが剣やナイフならお主は死んでおった、

敵がいちいち殴りますと言うわけない、

その事も踏まえて戦うのじゃ、」


男子生徒は頭を押さえながら頷く、


「次、

くるのじゃ、」


次は女子生徒が魔法を放つ、


話中に詠唱をしていたのだろう、


マクスウェルは無詠唱でその魔法を相殺、


更にマクスウェルは無詠唱で女子生徒の目の前にアイスセイバーを出して止めた、


「うむ、

奇襲をかけるのもよいがわしが無詠唱をできる事を忘れたかの?」


マクスウェルはアイスセイバーを消した、


女子生徒は落ち込む、


「それにもしお主が奇襲を受けたら詠唱をしている暇はあるかのう?」


女子生徒が首を横に振る、


「うむ、

女じゃからって殴る事を遠慮してはいけないのう、

そうじゃないとお主は死んでおる、」


女子生徒が頷く、


それから数名の生徒達がマクスウェルに攻撃するも全て躱されて反撃をされる、


「ふむ、

まだまだ分かりやすいのう、

次、

来るのじゃ、」


そう言うとアスカレイヤがお辞儀をしたと同時に無数のライトセイバーを放つ、


マクスウェルは驚く事もなくライトセイバーを躱して魔法を放ち相殺する、


一部の生徒がアスカレイヤが無詠唱を行う事に驚く、


そして近くアスカレイヤ、


マクスウェルは無詠唱を行いながら杖を構える、


アスカレイヤはライトセイバーを持ちマクスウェルに斬りかかる、


マクスウェルは杖で防ぐ、


アスカレイヤは更にもう片手でライトセイバーを持って斬る、


マクスウェルは避ける、


アスカレイヤは片手のライトセイバーを投げる、


マクスウェルは無詠唱で魔法を放ち相殺する、


アスカレイヤはマクスウェルに近づく


マクスウェルは杖で攻撃するもアスカレイヤのライトセイバーで防がれる、


アスカレイヤはマクスウェルの首筋に手を差し出して、


収納魔法からレイピアを取り出した、


「勝負ありです、」


「そうじゃのう、

今のでわしは死んだのう、

負けじゃ、」


アスカレイヤはレイピアをしまう、


生徒達は何があったかわからない様子、


「どこからあの武器を出したんだ?」


「武器は持ってきてないよね、」


「反則?」


「でもマクスウェル様が褒めてたから反則じゃないな、」


「あれも魔法かな?」


生徒達が様々な反応を見せる、


「やっと自分の力で一本を取れました、」


「見事じゃ、

それにそういう使い方があるとはのう、

勉強になった、」


アスカレイヤはお辞儀をして離れる、


「アスカちゃん!

おめでとう!」


「ありがとうございます、

シルフィ、」


シルフィードがアスカレイヤにそう声をかける、


アスカレイヤは嬉しそうに微笑む、


「さて、

最後に・・・」


マクスウェルはシルフィードを見る、


そして、


「では次に行く事にしようかのう、」


「あれ?」


シルフィードは首を傾げた、


そこに、


「マクスウェル様、

まだ戦っていない生徒がいます!」


イフリーナがそう言う、


マクスウェルは少し困った顔をする、


「しかしのう、

わしは接近戦でも魔法でもどうもシルフィード殿のは勝てんのじゃ、

あまりにも負け続けると生徒達にも示しがつかんしのう、

それにわし自身が負け戦は好きじゃないしのう、」


マクスウェルが完全に困ってしまった、


シルフィードはそんな困っているマクスウェルを見て苦笑していると不意に変な風の動きを感じた、


シルフィードは空を見上げてる、


マクスウェルも風を感じて空を見上げる、


「まさか、」


そう呟くマクスウェル、


風は集まるように試合場の中心に集まる、


スカートを履いている女子生徒がスカートを抑えている、


風が集まり中心に1人の少女がいた、


そして、


「久しぶり!

シルフィ!」


「シルフちゃん!?」


ウインディア領にいるはずのシルフが来た、

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