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シルフィードVS賊

話は少し戻り、


シルフィードとアスカレイヤは街に来ていた、


「シルフィ、

あそこには何があるのですか?」


アスカレイヤは屋台を指差してシルフィードに尋ねた、


「あれはオークの串焼きだよ、

アスカちゃん、

食べてみる?」


「いいんです?」


「いいよ、

私がお金を出してあげる、」


「ありがとうシルフィ、」


アスカレイヤは嬉しそうに屋台に近づく、


シルフィードもその後についていく、


屋台の人はアスカレイヤを見て驚いたが、


「すいません、

串焼きを2本ください、」


シルフィードが来て人違いだと思い串焼きを渡してお金を受け取る、


2人は歩く、


シルフィードは歩きながら串焼きを食べる、


アスカレイヤはシルフィードをじっと見る、


「どうしたのアスカちゃん?」


「これは歩きながら食べるのです?」


「そうだよ、」


「お行儀悪くないですか?」


「これはそういう食べ物だよ、

ゴミはちゃんとごみ捨て場に捨てないといけないけど、」


シルフィードはもう一口串焼きを食べる、


アスカレイヤは見よう見まねで串焼きを食べる、


串焼きが美味しかったらしく目を輝かせている、


「シルフィ!

これ美味しいです!」


アスカレイヤは一口づつ美味しそうに食べていく、


最後まで食べるとアスカレイヤは串を近くのごみ捨て場に捨てた、


「私、

初めてこのような物を食べました、」


「そうなの?」


シルフィードは串焼きを頬張りながら返事をする、


「はい、

街に出てもいつも護衛の人が何人も一緒ですし、

屋台の料理も庶民が口にする物と言われて食べさせてくれませんでした、」


姫さまも苦労していることをシルフィードは知った、


そのあと、


アスカレイヤは屋台や店など見て目を輝かせる、


シルフィードは串焼きを食べ終えたがごみ捨て場が近くにないため捨てれずに手に持っている、


更に、


アスカレイヤとシルフィードをつけている者がいることを察知していて警戒をしている、


(誰だろう?)


(わかりません、

ただ、

あまり良い感じはしません、)


氷龍はシルフィードの思っていたことに返事をした、


あとをつけてくる者がだんだんと増えてくる、


「シルフィ!

次はあそこには行きましょう!」


そんなことを知らずにアスカレイヤはシルフィードの手を握って引っ張る、


シルフィードは警戒をしながらアスカレイヤに振り回される、


店を見て回っているとつけてくる者に動きがあった、


皆が裏路地に移動する、


すると、


「シルフィ、

この道に行ってみたいです、」


それは好奇心旺盛な目をしたアスカレイヤが裏路地を指差している、


シルフィードは止めるべきだと思っていたが、


「シルフィ、

行きましょう、」


なぜシルフィードに聞いたかわからないがシルフィードの手を握って歩き出したアスカレイヤ、


(なんで私にそんなこと聞くの!?)


思わず心の中でツッコミを入れるシルフィード、


そんなシルフィードの心中を知らないアスカレイヤは楽しそうに裏路地を歩く、


少しして、


「この道は何もないのですね、」


アスカレイヤが残念そうに言う、


裏路地は店の裏口やゴミを捨てる場所しかない、


「いつもこの道を見ては中がどうなってるか気になっていたんですけど、

何もないのですね、」


護衛と街を歩いていた時にここを見つけて入ってみたかったのだろう、


「アスカちゃん、

もう出よう、

ここには何もないことがわかったから、」


「そうですね、

シルフィ、

私の我儘に付き合ってくれてありがとう、」


アスカレイヤはそう言ってシルフィードの手を取り来た道を戻ろうとしたら、


「待ちなお嬢ちゃん、」


突然後ろから声をかけられた、


シルフィードはとっさにアスカレイヤの手を強く握りしめる、


近くの曲がり角から男が出てきた、


特に鎧はつけていないが手にはナイフが握られている、


更にもう2人、


同じ角から出てくる、


「アスカレイヤ姫、

噂通り気品のあるお方で、

俺たちみたいなやつには一生手の届かないようなものを持って、

正直見ていてイライラするんだよ、」


「あなた達は誰ですか?」


アスカレイヤは男に話しかける、


「そんなもん見りゃわかるだろう?

お前みたいな少女を奴隷にして売るものだよ、」


男が下品な笑みを浮かべる、


シルフィードは幽霊さんに念話する、


(師匠!

裏路地で賊っぽい人達と会いました、

逃走か撃退を試みます!)


(わかった、

逃げるなら城まで戻ってこい、

撃退するなら姫さんを守りながらしろ、

ただし殺すなよ、

生かして情報を聞き出す、

そのあと殺すなりギルドに引き渡すなりしてくれ、

俺も今からそっちに向かう、

面白いことを聞いたからな、)


シルフィードは念話を切る、


シルフィードは周りに警戒をする、


正面に3人、


背後には隠れているが3人、


「おい、

そこのガキ、

おとなしくアスカレイヤ姫を俺たちの所に連れてきたらお前だけは見逃してやる、」


(まずは正面の男に蹴りを入れて鎖を近くの杭に引っ掛ける、

その後1人を鎖で首を絞めて気絶させる、

その時に背後の3人も動くから急いで後方に行く、

その時に鎖を足元に張りもう1人の男の人を転ばせる、)


「シルフィ、

私のことは構いません、

私のせいでシルフィがひどい目にあって欲しくないのです、」


「ほら、

姫もそう言っているんだ、

早く連れてこい、」


(後方に行き1人は顎に掌底をあげて気絶、

1人は金的をしてから顔に掌底をして気絶、

1人は顔側面を蹴り入れて気絶、

最後に転んだ男の人に両膝落としで終了かな?)


念入りに作戦を考えるシルフィード、


その機会をうかがう、


シルフィードが動かないことに男はイラついた、


「早くしやがれ!

てめぇも売られたいのか!?」


そう言って男は一歩前に出た、


シルフィードは動いた、


(リンチターイム♪)


虎炎が楽しそうにそう言う、


シルフィードは動いた男の鳩尾にドロップキックを浴びせた、


男は何があったかわからず後方に吹き飛び気絶する、


他の男もアスカレイヤも唖然としている、


シルフィードは鎖を伸ばして近くの杭に引っ掛ける、


そして1人の男の首に巻きつけて一気に絞め落とす、


気絶したことを確認すると急いで後方に移動する、


その時に鎖を足元にはる、


後方の3人に動きがあった、


しかし、


シルフィードの方が早かった、


正面の男がアスカレイヤに向かって走るが鎖に足を引っ掛け転ぶ、


シルフィードは1人の男の顎を掌底で打ち上げる、


すぐに近くの男に近寄り股を思いっきり蹴り上げる、


男は股を押さえて前屈みになる、


シルフィードはちょうどいい高さになったため掌底を顔に喰らわす、


次に近くにいた男の顔側面に飛び回し蹴りをする、


3人の男は倒れた、


シルフィードは最後に転んだ男に両膝落としをして気絶させる、


「これでいいかな?」


シルフィードは男から退いた、


アスカレイヤは未だに唖然としている、


「アスカちゃん、

怪我はない?」


シルフィードがアスカレイヤにそう聞くがアスカレイヤは未だに唖然としている、


シルフィードはアスカレイヤが我にかえるまでに男どもを鎖で何重にも巻いて縛り上げた、


縛り上げた頃にアスカレイヤは我にかえった、


「し、シルフィ、

今のは・・・」


「アスカちゃん、

怪我はない?」


シルフィードはアスカレイヤに近づいて体を確認しながら聞く、


「わ、私は大丈夫です、

シルフィは大丈夫ですか?」


「私は大丈夫だよ、

それよりギルドに行ってこの人達を引き取ってもらわないと、」


シルフィードは巻き絞めあげた男を見る、


「どうやって運ぶのです?

私は力に自信はありませんよ、」


「大丈夫だよ、

ちょっと待ってて、」


シルフィードはそう言ってキツネ耳と尻尾を出す、


アスカレイヤは再び驚く、


そんなアスカレイヤを無視してシルフィードは真上に何かを放り投げるように腕を下から上へ上げる、


すると赤い球体が上空に上がっていく、


明るいため街を歩く人達は気付かない、


しばらくして赤い球体は消えた、


シルフィードは球体が消えたことを確認すると上手くいったと言わんばかりに頷く、


少しして、


シルフィードの耳が足音を感じとった、


少し離れた壁の向こうに、


その足音の者は壁の上の兵士の視線が外れた時を見計らい大きく跳ぶ、


その者は壁を乗り越えて裏路地に入る、


そして、


シルフィードの前に現れた、


アスカレイヤは驚き恐怖の表情を浮かべる、


「我を呼んだか?

シルフィード、」


「シウル、

来てくれてありがとう、」


来たのは大きなシルバーウルフのシウル、


昨日シルフィードは街に入る前にシウルに合図を教えていた、


理由はもしもの時にシウルに何かしら連絡が取れればということでシルフィードが即座に考えたことだ、


「シウル、

この人達を運ぶの手伝って欲しいの、」


「良いだろう、

しかし良いのか?

我が街を歩いて、

そこの女子は怖がっておるぞ、」


シウルはアスカレイヤを見る、


アスカレイヤはビクッと体を震わす、


「アスカちゃん、

大丈夫だよ、

この子はシウル、

私の家族だよ、」


「突然現れてすまぬ、

アスカ・・・

もしやアスカレイヤ姫か?」


「は、はい、

私はアスカレイヤです、」


なんとか声を出して答えるアスカレイヤ、


「そう身構えなくてもよい、

我はお主を襲わぬ、

我は人に恨みなど持ってはおらぬ、」


「そ、そうですか、」


アスカレイヤから少しづつ恐怖の色が抜ける、


「シウル、

私が付いているから絶対にシウルにひどい目に合わせない、

家族がひどい目にあっているのは嫌だから、」


「・・・よかろう、

この者たちをどこまで運べばよい?」


「冒険者ギルドまで、

もし戦いになっても私が止める、」


シルフィードがそう言うとシウルは鎖を加える、


どうやら持ち上げられないため引きずるようだ、


「シルフィード、

耳を元に戻せ、

さすがにそれは隠した方がよい、」


「そうする、」


シルフィードはキツネ耳と尻尾を消した、


そしてアスカレイヤの前に行き手を差し伸べる、


「アスカちゃん、

一緒に行こう、」


シルフィードは笑顔で言う、


アスカレイヤは戸惑いの顔をしながらもゆっくりとシルフィードの手を取る、


シルフィードは優しく握り直すとシウルのそばまでよりアスカレイヤをシウルの背中に乗せた、


シルフィードはアスカレイヤが乗ったことを確認するとアスカレイヤの前に乗り、


「シウル、

私が案内するから走って、」


「承知、」


シウルは走り出した、


アスカレイヤはシルフィードにしがみつく、


裏路地を出ると人々がシウルを見て驚き悲鳴をあげる、


逃げ惑いぶつかる、


シウルは人々を上手く避けながらシルフィード案内のもと冒険者ギルドまでやってきた、


ギルドの前には数名の冒険者がいた、


すでに戦闘態勢に入っている、


シルフィードはシウルをから降りると冒険者達を驚かせる、


シルフィードが冒険者達に近づくが1人の冒険者がシルフィードに剣を向ける、


いつの間にか他の冒険者達もいてシルフィード達を囲んでいる、


シルフィードは懐から自分の冒険者カードを見せる、


「私はシルフィード、

冒険者です、」


剣を向けた冒険者がカードを確認、


驚きの顔をする、


それはカードが本物だということとBランクだということ、


さらにバーボルトに認められた者にしか押されない印とマクスウェルに認められた者にしか押されない印が押されていた、


シルフィードは気づいていないが2人は密かにその印を押していた、


他のギルドに行ってもシルフィードがトラブルに合わないように、


剣を向けた冒険者が1人の冒険者に何か言った、


その冒険者はギルドに入る、


そして、


「これはどういうことかな?」


中から1人の老婆が出てきた、


「ギルマス、

この者が大型のシルバーウルフを引き連れてきました、」


剣を向けた冒険者が老婆にそう言う、


老婆がシルフィードを見てそのあとにカードを見る、


そして納得したように頷く、


「お前さんがバーボルトが言っていたシルフィードかい?」


「バーボルトさんを知っているのですか?」


「あいつがギルマスになる前に世話を焼かせてもらっただけだ、

手紙でお前さんのことは聞いておる、

素手で本気のバーボルトに圧勝してマクスウェル殿と魔法勝負で圧勝したって話、

最初は冗談かと思ったがどうやらカードを見たらそうらしいね、」


周りの冒険者達がざわめく、


シルフィードが英雄とギルマスに勝ったことに、


老婆が周りの冒険者達を見た、


「お前達!

この子に喧嘩を売るんじゃないぞ、

もし売ったらマクスウェル殿とあのバーボルトが出てくるよ!

いいね!」


「「「「「「「「「「「はい!!!」」」」」」」」」」


周りの冒険者達が剣を収めて一斉に返事をした、


「さてと、

何があったか聞こうではないか、」


老婆がシルフィードに向き直る、


「その前にちょっといいでしょうか?」


「なんじゃ?」


シルフィードが聞き老婆が返事をする、


シルフィードはシウルに向かって、


「アスカちゃん!

降りても大丈夫だよ!」


「シルフィ、

降りれません、」


シルフィードはシウルに近づいて一度背中に乗る、


そして、


シルフィードはアスカレイヤとともにシウルの背中から降りた、


アスカレイヤは着地に失敗するがシルフィードが受け止める、


老婆が目を見開く、


「アスカレイヤ様!?」


アスカレイヤは老婆を見る、


「はい、

アスカレイヤ・ライトニング・レイクリードです、」


シルフィードとシウル以外驚愕の顔をする、


一国の姫が目の前にいるからだ、


「どうやらただ事ではないね、」


老婆は呟くようにそう言った。

5月まで更新が遅くなります、


残っている仕事を今月までに終わらせるためです、


大変申しわけありません、

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