再開って感動するはずだよね?
いろんな人の作品を読んでいますがなかなか長文が書けません。
翌日、
幽霊さんは家族の後ろについていき教会まで来た、
(入った瞬間成仏しないよな?)
教会の前で一度立ち止まるが意を決して扉をすり抜ける、
すり抜け終わるとすぐさま体に異常が無いか確かめた、
(よし、異常ないな、)
確認が終わり改めて辺りを見渡す、
教会の中はマンガやテレビに出てくるような内装でステンドグラスにはマリアではなく風をまとった人の絵になっている、
(信仰しているのは違うけど後は俺らの世界と変わらんな、)
彼は歩きながら辺りを見渡している、
「神父様、どうかこの子に祝福を与えてください、」
男性は神父に赤子を見せる、
「わかった、この者に神の祝福を与えよう、」
神父はそう言い赤子を男性から受け取りステンドグラスの下あたりにある赤い布のかけられた台の前で祈り始めた、
(ん?)
幽霊さんは台の奥、
ステンドグラスのちょうどました辺りにある物に目を向けた、
(なんだあれ?)
幽霊さんは近づいて確認する、
「我らが神ダオス様、
そして風の精霊シルフ様、
この者に神の祝福をお与ください!」
横では神父が声をあげて祈っている、
幽霊さんはそんなことも気にせずに奥を覗き込む、
(あれって、まさか!?)
そこにあるものに幽霊さんは見覚えがあった、
忘れることのない幽霊さんのパートナー、
(氷龍!虎炎!)
幽霊さんは少し大きめに呼ぶ、
(っ!?その声はマスター!?)
氷龍が反応した、
(なんやて!?マスターがいてはるん?!)
虎炎が氷龍の声に反応する、
(ここだ!)
幽霊さんは手を振ろうとしたら突然隣の方から不思議な光が現れた、
「おぉ、シルフ様!
この者に風の祝福を授けるのですね、
ありがとうございます!」
「あなた!風の祝福が授かりました!」
メリアが男性に喜びながらそう言う
「まさか・・・祝福が授かるなんて」
男性はかなり困った顔をする、
(なんかよくわからんが、
なんとかして二人をこっちに来させないと、氷龍!虎炎!何か目立つような合図を、
そうだ!発光して!)
(マスター、それはどういう事ですか?)
氷龍は幽霊さんにそう聞くが、
(時間がないかもしれない!
今このチャンスを逃すと次にここに来れるのがいつになるかわからない!
頼む!)
幽霊さんは頭を下げる、
さすがの二人も自分の主人が自分らに頭を下げられてはするしかない、
(わかった、氷龍、ここはマスターの指示に従おう、)
虎炎はそう言い籠手を発光させる、
(わかりました、指示に従います、)
氷龍も籠手を発光させる、
「神父様、奥の方で何かが光っています」
メリアが神父にそう尋ねた、
「あれは、
5年前にこの街を魔物の群れから守ってくださった籠手、
しかし、それ以降何も反応はなく、
誰かが身につけようとするとその者を拒むかのように炎や氷が出て来るようになりました、
おそらく認められた者のみ手に取ることができる、
と思われます、」
「あの時の、
私達家族が遠出をしていた時の、」
男性がそうつぶやいた
「オルソン様、一度この子をあの籠手のところに連れて行ってもよろしいですかな?」
神父は男性、オルソンにそう聞く
「危険はないのかね?
もし何かがあったらどうしてくれる?」
「その時はこの命に代えても守り抜きます」
神父はそう言いオルソンを見る、
(よし、氷龍、虎炎、あの子が近づいてきたら発光を強めて行って、)
幽霊さんはその間に指示する、
「わかった、しかし何かあったらいけないから俺も同行しよう、」
オルソンは神父にそう言い赤子を神父から受け取る、
3人はそのまま籠手のところに向かう、
発光はだんだんと強くなる、
(氷龍、虎炎、今の内にあの子に装備権限を与えたい、)
幽霊さんの言葉に二人は驚く、
(本気ですか?
名前もしらないあの子に装備権限を、)
氷龍は少し渋る、
自分が主人以外の人に身につけられるのが好きではないからだ、
(マスター、うちは反対や、
今はともかく、
その子が育つとうちらを身につけてうちらの力に耐えきれなくなったり酔ったりしたらどないすんや?誰が止めるんや?)
虎炎は冷たく幽霊さんにそう聞く、
二人の力は幽霊さんがよくわかっている、
身につけるとその力の反動は大きい、
身体能力上昇の効果があっても幽霊さんのように鍛えてなければ殴った際の衝撃で腕が潰れるかもしれない、
幽霊さんは10歳の時、
一度身につけて訓練をした際、
岩を殴りつけた時に岩は砕けるも自分の腕の骨が折れることがあった、
幸い綺麗な折れ方をしていたため1年以内にくっついた、
それに体が丈夫でもその力に酔って破壊衝動に襲われたり、
殺人衝動に駆り立てられることもある、
(大丈夫だ、
そんなことにならないように俺が育てる、)
幽霊さんが微笑む、
さすがの二人そこまで言われるとやるしかなくなる、
(わかりました、
マスター、あの子に装備権限を与えます、)
(仕方ないな、
うちもしてやるわ)
二人は仕方なしにそう答える、
幽霊さんは考えなしにそのような事を言わないと二人は知っている、
だてに10年以上の付き合いはしていない、
「オルソン様、
その子を床に降ろしてください、」
神父様が二人を目の前にしてそう告げる、
オルソンは頷き赤子を床にゆっくり下ろす、
赤子はよくわからないままオルソンを見上げる、
(こっちにおいで、)
幽霊さんは赤子に向かって両手を広げて待つ、
赤子は幽霊さんに気付きゆっくりとハイハイする、
幽霊さんは内心、
生まれて1日しか経ってないのにハイハイできる赤子を凄いと思った、
赤子は籠手の前まで来ると幽霊さんは籠手に手を置く真似をする、
赤子はそれの真似をして籠手に手を置く、
神父様とオルソンはすぐにかけよれる準備をしている、
赤子の手が籠手に触れた時、
籠手が輝きだした、
神父様とオルソンが思わず目を手で覆う、
輝きが少しずつ収まり、
二人は手を離すとそこには籠手を抱きしめて喜ぶ赤子の姿であった、
オルソンが疑問をぶつける
「まさか、その子がその籠手に選ばれたのですか?」
神父様の話では身につけようとすると拒まれると言われていたから疑問に思っているのだろう、
神父様はその疑問に答えるように、
「恐らくは、過去に子供がいたずらであの籠手に触れた際小さな火傷を負った、
しかしあの子は火傷どころか抱きしめている、
これは選ばれたとしか考えられません、」
その答えは嬉しいかどうかわからないが大事な子が怪我をしないで良かったと後ろで見守っていたメリアがホッとした、
「本日は良い日ですな、
風の祝福を授かり、
さらに籠手に認められて、
本当におめでたい日ですな、」
神父様は少し大げさに手を広げてオルソンにそう言う、
オルソンは少し渋い顔をするが後ろにいるメリアは嬉しそうな顔で
「あなた、この子に名前を、
せっかく祝福を受けたのですから精霊の名をつけましょう、」
オルソンにそう言う、
「あ、あぁ、そうだな、
風の祝福を授かったから風の精霊、
シルフにちなんで、」
オルソンは赤子を抱き上げて、
「シルフィード、
シルフィード・エアリアル・ウィンディア、今日からこの子の名前だ、」
(風の精霊ってゲームとかに出てくる名前に似てる、)
横ではおめでたいことをしているのに幽霊さんはそのようなことを考えてた、
(そうですね、
それで、マスター、
お聞きしたいことがあります)
氷龍が幽霊さんに
(この5年間どこにいましたか?
しかもなぜ霊体になっているのですか?
さぁ、答えてください、)
脅迫するかのようにそう言う、
(ま、待て、
俺だってまだ少し混乱しているんだ、
ひとまずこの人達の屋敷に)
(逃げるのですか?
まさかやましいことをしたのですか?
霊体となればどこでも覗き放題ですからね、さぞお楽しみだったのでしょうね、)
(待て!
俺は覗きなんてしてないし、
第一覗いたとしてもそれは不注意で、)
幽霊さんは言い訳を言っているとふとしまったという顔をする、
幽霊さんは昨日屋敷を壁抜けで探索中に偶然着替え中のメイドと出くわした、
すぐに引き返したがそれ以降むやみに壁抜けをしないようにしようと決意?する、
氷龍はそれを聞いて一気にまくしたてる
(不注意?と言うことは覗きをしたということですね?
どうでしたか?女性の柔肌は?)
言い終えると幽霊さんは教会の隅でいじけた、
虎炎は氷龍に落ち着くように言う
(氷龍、いくら5年もの間放置しとったとわいえそこまで言う必要はないやろう、
それにマスターもおそらく混乱しているだろうし、)
(そうですね、少々からかいすぎました、)
(からかってたのかい!)
幽霊さんのツッコミは教会内に響いたが誰も聞いてはいなかった、
シルフィードは3人のやりとりを見て始終笑顔であった。




