表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/152

敗北と目標

サモンナイト新作をプレイしていて遅れた、


サモンナイトって日本で初の異世界召喚ものだと思うのは俺だけでしょうか?

バーボルトside


試合の後、


俺達は一度受付に戻りシルフィードの冒険者手続きをする、


あそこまで戦えたら文句はない、


他の冒険者も見ていたから文句を言うものはいない、


いたとしたらさっきの場所にいなかったものか、


新人冒険者のどちらかだろう、


「これが冒険者カードだ、

ランクは俺とマクスウェル殿の証言によりCランクからとする、

Cランクは主に討伐がメインになる、

また盗賊や危険な魔物などが出たらCランク以上の冒険者は招集をかける、

拒否権はあるが緊急性があると強制する、

他何かあるか?」


他の冒険者達が驚く顔をする、


それはそうだ、


過去に新人冒険者にいきなりCランクを与えたことはない、


しかし、


元Sランクの俺と現役のマクスウェル殿に勝つからには戦闘面では期待できる、


しかし冒険者は戦いだけじゃない、


時に交渉したり、


時に護衛をしなければならない、


そこらへんはまだわからないためそれを見極めるため、


あるいはそれを養うためにCランクにした、


シルフィードは手を上げた、


学園じゃないがあえて言わない、


勝手に発言しないだけ口うるさくない、


「どうした?」


「えっと、

何個か質問があるんですけどいいですか?」


「言ってみろ、」


俺がそう言うとシルフィードは手を下ろして言う、


「依頼はどうやって受けてどう報告すればいいですか?」


シルフィードはそう聞くから俺が説明する、


本来は受付嬢が説明するがそいつは今シルフィードに対する対応で反省中だ、


「依頼は向こうの掲示板に貼ってあるものを受付に持っていけばいい、

そこでカードと一緒に見せれば受付から受注のハンコを押される、

討伐の場合はそのまま魔物を討伐すればいいが護衛やその他の雑務は一度依頼主にあってから仕事をしなければならない、

そして報告するにはだ、

討伐はその魔物の一部、

あるいは全てをここに持ってくることだがほとんどの冒険者は一部しか持ってこない、

その他の依頼は依頼主に依頼完了書を書いてもらい受付に持ってきて貰えばいい、

それくらいだ、」


俺が説明するのも何年ぶりか、


うまく説明できたか少し心配になる、


たまに受付の仕事をするのもいいだろ、


「わかりました、

次ですけどもし失敗したらどうすればいいですか?」


依頼の失敗か、


「依頼を失敗したら違約金を払ってもらう、

また失敗が多いと冒険者の資格を剥奪する、

特に気をつけることは護衛の仕事だ、

護衛の仕事は商人が多い、

商人の場合は依頼主だけでなく積荷も守らなければならない、

積荷に被害があればその分の損失をお前とその護衛を行っているパーティーに支払ってもらう、

依頼料はなくなる、

他には例外の説明だ、

これは討伐に稀にあるが討伐対象のところに行くとその討伐対象より危険な魔物がいた場合、

例を挙げるならゴブリンを討伐しようと行ったらワイバーンがいたって場合だ、

その場合は逃げればいい、

逃げてギルドに報告すれば失敗にならない、

そうすれば後の対応が立てやすい、

そんなところだ、」


特に注意する点を説明したが理解しただろうか?


わかりやすく言ったが大丈夫だろうか?


「わかりました、

最後にランクを上げるにはどうすればいいですか?」


ランク、


俺は説明した、


「ランクをあげるには依頼をこなすことだ、

ただシルフィードはCランクから始める、

簡単な依頼をこないてもランクは上がらない、

自分と同じランクかそれ以上のランクの仕事をすればいい、

それとランクとは関係ないが半年間依頼を受けなければ勝手に除名する、

気をつけていろ、

それくらいだ、」


久しぶりにこんなに話した、


受付はこんなに話してたのか、


「わかりました、

ありがとうございます、」


シルフィードはお辞儀をする、


俺がシルフィードと同じ歳の頃は礼儀なんて覚えてなかった、


「さっそく何かお仕事したいんですけどいいですか?」


シルフィード、


さっきまで俺と戦っていてなぜ疲れない?


俺は疲れてあまり動きたくないんだが、


「残念だが受付嬢が今いないからすぐには依頼はできない、

今日のところは休め、」


シルフィードが残念そうな顔をする、


なぜか罪悪感がする、


「わかりました、

また明日きます、」


シルフィードはそう言い軽く頭を下げて出て行った、


マクスウェル殿とアレクも出て行こうとしていた、


「マクスウェル殿、」


俺は呼び止めて、


マクスウェル殿とアレクが振り向いた、


「申し訳ありません、

少しお話がありますのでいいでしょうか?」


マクスウェル殿は俺を見る、


そして、


「アレクよ、

先にシルフィード殿と宿に戻ってくれぬかの、

いつ戻れぬかわからんから宿の説明をしていてくれぬか、

終わったら学園に戻っておいてくれ、

いいかの?」


マクスウェル殿がアレクに言うとアレクは頷いてギルドを出た、


マクスウェル殿は俺の元に歩いてきた、


「俺のわがままのために時間を作っていただきありがとうございます、」


俺は頭を下げた、


「別に良い、

それより話とは何かの?」


「ここでは何ですから執務室までよろしいでしょうか?」


俺がそう言うとマクスウェル殿は頷いた、


そのまま場所を変えた、


執務室に入りお互い椅子に座り向かい合う、


「して、

話とはなんじゃ?」


マクスウェル殿が聞いてきた、


「単刀直入に聞きます、

あの子は何者なんですか?」


マクスウェル殿に一番聞きたかったこと、


シルフィードは何者か、


強さは異常な程強い、


素手で戦うなんて聞いたことがない、


俺にはやることができない、


マクスウェル殿は顎に手を持って行き悩んでいる様子、


そして、


「隠すようなものでもないがの、

あの子は、

シルフィード殿は、

元ウインディア家の者じゃ、」


ウインディア家、


昔はあまりいい評判ではなかったが今は努力している、


しかし、


「2年程前のパーティーでは娘は2人連れてきていたがあそこまで幼くありませんでしたが、」


「そうじゃな、

わしも初めはそう思ったのう、

あの子は3人目の子じゃ、」


もう1人いたのか、


「あの子はの、

10歳になると身売りに売られる予定じゃった、」


身売りか、


珍しくないな、


それにしてもウインディア家は経済的に余裕がないのか、


「じゃがそれを知ったあの子の師匠はあの子を育ててあそこまで強くなったのじゃ、」


師匠か、


1人で強くなることはないからな、


「昨年あの子に会ってのう、

その時はシルフ様に会いに行ってのう、

あの子はシルフ様と友達じゃったから驚いたのう、」


風精霊と友達?


マクスウェル殿は嘘を言わないからそうなのだろう、


「その時にシルフ様はこういったのじゃ、

あの子は精霊の魔力量を超えていると、」


俺は目を見開いたと思う、


精霊より魔力量が多い?


冗談かと思うような言葉がマクスウェル殿から聞こえてきた、


「次の日にわしは決闘したのう、

惨敗したわい、」


マクスウェル殿が負けた、


本人の口から聞くと新鮮味を感じる、


「そんなこんなであの子は冒険者をするよう勧めたのじゃ、」


いきなり端折られたがだいたい聞けた、


だがまだ聞きたいことがある、


「あの子は人ですか?

獣人ですか?」


マクスウェル殿はすぐに答えた、


「人じゃよ、

魔法を使う時に耳と尻尾を出さないといけないらしいのじゃ、」


そういえば俺に治癒魔法をした時に出したな、


「無詠唱で魔法を唱えることできるんだな、

あの子は、」


「そうじゃ、

あの子と師匠が考えて作り出したそうじゃ、

それと新しい魔法も作ってしまうからのう、」


俺は驚かない、


だが俺の常識が崩れていく、


「その師匠は今どこにいるんですか?」


マクスウェル殿は今までより困った顔をする、


そんなに難しいことを言ったがわけじゃないんだが、


「そのことについてじゃが本人に確認んしてからでいいかのう、

あの者にとって重大なことでのう、」


そんな大物なのか?


それとも変人なのか?


だが有り得る、


素手での戦いを教えた者だ、


かなり慎重になるはずだ、


「わかりました、

その者が許してくれるのでしたらお会いしていただくようお願いします、」


俺は頭を下げた、


「わかった、

ところでバーボルトよ、」


俺は頭を上げた、


「お主は先ほどの戦いで何を学んだのじゃ?」


俺はゆっくりと目を閉じて言う、


「己の慢心ですかね、

龍殺しと言われて有頂天になっていたのかもしれません、

こんなんではあの人に笑われてしまう、」


俺が新米冒険者だった頃に世話になった冒険者、


その人は今冒険者をやめてどこかにいる、


「戦い方もあの子に言われたから少しずつ直していこうと思う、

そして再び再戦しようと思っている、

さすがにここで諦めたらギルマスとしてどうかと思うからな、」


マクスウェル殿は嬉しそうに笑う、


「そうじゃな、

お主もシルフィード殿に出会っていい方向に変化したのう、」


変化、


確かにそうだな、


「話はそれくらいかの?」


「はい、

ありがとうございます、」


俺は再び頭をさげる、


マクスウェル殿は部屋から出て行った、


「もう一度冒険者に戻ってみるか、」


おれはそう言って椅子に座り目をつむった、


新しい目標を持った、


ギルマスになって書類ばっかり見つめていたせいかやる気が出なかった、


(ガルドさんにこんなところ見せられんな、)


俺は世話になった冒険者を思い浮かべながら椅子にもたれかかるのであった、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ