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新たな旅立ち

パーティーっぽいことを終えたシルフィードが帰ってきたのは昼過ぎだった、


そのまま旅の準備をして収納魔法で収納する、


明日朝一にマクスウェルとアレクと共にこの街を出るため最後に色々まわろうと幽霊さんに話していた、


幽霊さんは断る理由なんて無い、


シルフィードは喜んで街に行った、


いつも買い出しをする店、


気前のいい服屋、


いい匂いのする屋台、


シルフィードは色々な所に顔を出した、


次に街の外に出て森に入った、


狐地蔵の前でキツネ耳を出して合図を送る、


すると風が吹きシルフが現れた、


シルフィードはシルフに旅立つことを伝える、


シルフの目が寂しそうに伏せる、


友達がまたいなくなるからその反応はしょうがないと思う、


シルフィードがシルフを抱きしめた、


そして子供をあやすように背中を撫でる、


シルフは驚いたがだんだんと顔が歪み涙が出てきた、


精霊を泣かすことができるのはおそらくシルフィードだけだろうと幽霊さんは思った、


シルフも甘えるように泣きながらシルフィードにしがみつきシルフィードの無い胸に顔を埋めている、


しばらくして、


シルフがシルフィードから離れて一言、


「また来てね!」


そう言い残して風と共に消えていった、


シルフィードは泣きそうな顔をしながら目を袖でこすり言う、


「また来るよ!」


そう言い来た道を引き返した、


幽霊さんは後を追うようについて行ったが途中で一度振り返った、


何もいない、


何もいないことを確認してから幽霊さんも戻っていった、


すると近くの木の陰から、


「ママー、

どうして隠れちゃうの?」


小さくキツネ耳と9本の尻尾を生やした雪のように白い髪を肩まで伸ばして色とりどりの花の模様が入った着物を着ている女の子が顔をのぞかせた、


するとその背後から同じくキツネ耳と9本の尻尾を生やした雪のように白い髪を腰まで伸ばした女性が立っていてその女性は女の子を抱き上げてシルフィードと幽霊さんが去った方向に視線をやった、


「それはね、

ママの好きになった人が来たからだよ、

恥ずかしくて出てこれなかったの、」


女性はそう言って女の子を撫でる、


その頬は微かに桜色に染まっていた、


それを女の子が指摘する、


「ママー

ほっぺたが赤いよー

病気なの?」


女性はおもわず優しく微笑む、


「そうだよ、

でもねこれは恋の病って言っていい病気なの、

だから心配しないでいいのよ、

向日葵、」


そう言って女性は女の子の頬に優しく口付けをした、


女の子は嬉しそうにしながら、


「ママだーい好き!」


同じように女性の頬に口付けをする、


シルフィードと幽霊さんが森から出てた時には夕日が沈み始めていた、


2人は最後に酒場に向かった、


酒場に着き、


扉を開く、


少ないがお客がいる、


大体のお客はシルフィードのパーティーっぽいので二日酔いになっている、


シルフィードは真っ先にカウンターに行き、


「ガルドさん、」


カウンター越しにいるガルドに声をかけた、


ガルドは手に持っているものを机に置きシルフィードと向き合う、


「お店が終わったら少しいいですか?」


シルフィードの言葉にガルドは小さくうなずき再び仕事に戻る、


シルフィードはカウンターから離れて一番奥の席に座り目を瞑り瞑想をする、


どれくらい経ったのかわからない、


シルフィードは近くから人の気配がしたため目を開けた、


そこにはガルドがいた、


あたりを見渡すとお客がいなくなっていた、


シルフィードは席を立ち、


「外でお話しいいですか?」


と聞く、


ガルドはうなずく、


それを見たシルフィードは外に向けて歩き出した、


扉を開けて外を見るとあたりは暗く夜空には星が無数に輝いている、


続いてガルドが酒場から出てきた、


「それでどうした?」


ガルドが口を開く、


いつもの無表情な顔が今は夜の寒さに堪えているのか少し歪んでいる、


幽霊さんはシルフィードに取り憑く、


練習して幽霊さんは全身憑依に成功した、


その間シルフィードは精神だけの存在になり自分の体から出て行く、


精神だけで見たものや聞いたものは体に戻ってもそのままだ、


しかしシルフィードの精神を少しずつ乗っ取って行くため長時間の憑依はできない、


できて7分、


ついでにシルフィードに乗っ取られる感想を聞くと


「少しずつ眠っていくような感じ、」


と言っていた、


初めは3分も持たなかった、


どこかの巨人のようだった、


憑依すると幽霊さんが出せる威圧などが放たれる、


ガルドはとっさに距離を取った、


さすが元冒険者と言ったところだ、


おそらくこの時点で目の前にいる少女がシルフィードでは無いとわかっただろう、


しかしそんなことをしている場合では無い、


幽霊さんはゆっくり口を開く、


「はじめまして・・・かな、

シルフィードの師匠をしているものです、」


ガルドは驚いた顔をした、


前にガルドが幽霊さんに会いたいと言ったためシルフィードが幽霊さんに相談、


ガルドは見えないためシルフィードに取り憑く形で紹介することになった、


ただ、


前に一度ガルドが見えてたがなぜ見えていたかわからなかった、


「このような形ですいません、

なんせガルドは見えないためシルフィードに取り憑く形で自己紹介させていただいてます、」


ガルドは警戒しながら聞いている、


「先に言っておきますが、

俺はシルフィの体を乗っ取る気はありません、

シルフィからガルドが俺に会いたいと聞いたためこうして話しています」


ガルドはそれを聞きゆっくりと警戒を解く、


そして口を開く、


「あの時の黒髪のやつか?」


「はい、

なぜあのとき見えたかわかりません、」


幽霊さんはゆっくり空を見上げる、


「それで、

なんで俺に会いたかったんですか?」


時間がないため本題に入った、


「興味本位と言えば納得するか?」


ガルドが言う、


幽霊さんはガルドの方を見る、


驚いた様子も無い、


「納得できますね、

シルフィに殺し方まで教える変人だからな、」


「だがそのおかげで俺の娘が助けられた、

娘だけじゃ無い、

アリサやダリアンもだ、

あんたには面と向かって礼を言う、」


ガルドは頭をさげる、


「ありがとう、」


幽霊さんは口元を嬉しそうに歪めてガルドに向かって歩く、


「こっちこそ料理だの魔物を売るだの無茶なことを言ってすまない、

ガルドのおかげでシルフィも無事に旅立てそうだ、

だからありがとう、」


幽霊さんはガルドに向かって深々と頭をさげる、


「そう言われると俺も嬉しくなるな、

本当は一度手合わせしたかったがこうなるとは予想外だ、」


「できればやめてくれ、

傷を負えばシルフィに一部痛みが来る、

それにもうそろそろ体を返さないと本気で乗っ取ってしまう、」


さっきからシルフィードがちょっとやばいって感じの顔になっている、


「そうか、

また会えるか?」


「会えますよ、」


幽霊さんがそう言ってシルフィードから離れる、


シルフィードは強制的に体に吸い込まれるように入っていく、


「どうでしたか?

師匠は?」


「本当にいい師匠に会ったな、」


ガルドはそう言いシルフィードの頭を撫でる、


そのあとは別れの挨拶をして各家に戻っていった、


屋敷に戻り家族で最後の食事をとる、


その後にオルソンに呼ばれてオルソンの私室に向かう、


そして言われた言葉、


ウインディアの名を捨てること、


そうすることで家に囚われずに自由に過ごせる、


貴族としての立ち振る舞いもしなくていい、


家名が無くなっても家族であり続ける、


辛くなったらいつでも帰ってこい、


オルソンの最後の優しさにシルフィードは涙を流してオルソンに抱きついた、


オルソンは抱きしめ返して背中を優しく撫でるのであった、


翌日


シルフィードは朝一で街の入り口に立っていった、


冷えるためストレッチをしながら、


そこにマクスウェルとアレクが馬と馬車を引き連れてやってきた、


馬車の中は大量の荷物のため重そうだったためシルフィードは収納魔法で最低限の荷物だけ残して収納した、


そのせいか馬に懐かれた、


アレクは馬を操る場所に座る、


マクスウェルは馬車に乗り込む、


シルフィードもマクスウェルに続いて乗る、


幽霊さんは馬車の上で浮いている、


アレクは2人が乗ったことを確認すると馬を歩かせた、


シルフィードは後方を眺めている、


すると、


街の入り口にワラワラと人が集まる、


シルフィードは身を乗り出した、


そこにはタチアナからリグトルと愉快な仲間たち、


オルソンにメリア、


カリンにフィン、


ガルドにアリサにターニャにアリサに抱っこされているダリアン、


他にも大人から子供、


様々な人が手を振り泣きながらシルフィードを見送っている、


シルフィードは涙を流しながら手を大きく振りかえす、


そして、


「みんなー!

行ってきまーーーーーーーす!」


シルフィードはみんなが見えなくなるまで手を振り続けた、

1章終わりました、


長かったです、


そして読んでくれている皆様ありがとうございます、


次から2章を書きますがまた長くなりそうなのでキーワードを何個か言います、


キーワードは


ギルド、殺し、魔族、姫、聖、隣国、


です、


それと1章までの感想を受け付けてます、


ダメなところやおもしろかったなどなんでもいいです、


それを糧に直したり頑張ったりします、


これからもよろしくお願いします、

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