シムニードの日誌七日目:南門付近
名前:シムニード
職業:魔法使い
流儀:正天秤三角呪法
技量:八
体力:一七
運勢:一三/一二
装備:背負い袋、金貨二〇枚、ブリム苺の絞り汁(戦闘中以外に飲むと、体力三回復)、竹笛、蜜蝋、蜂蜜、宝石、膠、鼻栓、玉石四つ、水晶の滝の通行証、剣、門の鍵
祝福:正義と真実の女神の加護
“城砦都市” 混沌の都。そして、“無限荒野”への入り口。
シャムの丘の麓に、邪波河を切り裂いて拡がる港湾都市は、エルムル湖から無秩序海までの間で、唯一渡る事が可能な地点だ。それ故に“城塞都市”は大きくなったと伝えられているが、この説は眉唾物だ。実際には、邪波河を往復する帆船を襲う、河海賊共の拠点として発展したとする方が説得力がある。
発展していくにつれて、“無限荒野”やシャムから悪漢共が流れ込み、無法の街と化していった。靴紐一本奪う為に平気で人を殺す無法者共から身を守る為、住民達は街路の至る所に罠を仕掛けた。“城砦都市”が「罠の都」と呼ばれるのは、この為だ。愚かな事に、それで治安が守られる筈もなく、“城砦都市”は悪党と死の罠による悪名で有名となった。
できれば立ち寄りたくない場所ではあるが、前述した様に、邪波河を渡るには此処しかない。しかも、街をぐるりと囲む城壁には、出入り口が二つしかない。即ち、“無限荒野”へ抜ける北門と、眼前の南門だ。
時を無駄にしてはならぬ。一時間程で南門の前まで辿り着く。当然門は、堅く閉ざされている。
早速私は、人オークの酋長から貰った鍵を取り出し、門の解錠に掛かった。
回転軸が音を立てて回り、扉が少し動く。隙間から覗くが、誰の姿も見えぬ。
素早く中に入り、背後で門を閉める。…しまった、鍵を差し込んだままだ!
※装備紛失:門の鍵
だが、こんな所でまごまごしている訳にはいかぬ。私は鍵を諦めると、門のアーチの下へ忍び入り、壁の陰に身を隠す。暫く様子を窺うが、物音はしてこぬ。思い切って、拓けた場所まで出て、隠れられそうな建物を見付け、駆け寄った。建物は石造りで、窓には格子が嵌っている。中を覗くと、室内には木製のベンチがあるきりで、其処には老人が一人腰掛けている。
私は、“城砦都市”については噂話程度しか知らぬ。街の者に実際のところを聴いておくのも良いだろう。
扉には鍵が掛かっていたが、その鍵は鍵穴に刺さったままだ。…私の様なドジを踏んだ奴がいるな。鍵を回して中に入ると、突然背後で扉が叩き付けられ、鍵の掛かる音がした。何と、刺さった鍵から罠か! 早速、罠の都の洗礼を受けてしまった様だ。
外から見た通り、部屋には腰掛け以外に家具はなく、老人が一人佇んでいるばかりだ。落ち着いて考えてみれば、如何にも牢獄といったロケーションだ。格子窓にもっと注意するべきであった。
見窄らしい老人は、立ち上がると右手を差し出してきた。左袖はだらりと垂れ下がり、隻腕である事が判る。
「斯様な邪悪な場所に、何用あって来た?」
門の傍での事だ。私が外来者である事は判っているのだろう。
「“城砦都市”そのものに用があって来た訳ではない。北門を抜け、早々にこの罠の都を出て行きたいだけだ」
「なるほど、それはつまり、魔法使いという事じゃな。実を申せば、儂もご同業じゃった。運命が―シャムの鉱山の鬼の助けを借りて―野心や出世の芽を摘むまで」
そう言うと、彼は喪った左手を示した。
「あああ…」
あの鬼か。この老人は、彼処でしくじった様だな。言い回しからすると、運命の女神の信奉者の様だ。
「…北門を通る為の呪文を知っているのは魔法使いだけじゃからな」
…呪文?
「呪文は知っとるのじゃろう?」
「さて、呪文とは?」
「やれやれ、これは、説明して進ぜた方が良さそうじゃ…」
彼が語るには、“城砦都市”の北門は“無限荒野”からの略奪を防ぐ為に、魔法によって施錠されているとの事だった。解錠の呪文は、“城砦都市”の第一貴人のみが全貌を知っており、その他には四人の有力者が一節ずつを知っている。一人では門が開けられない様にして、安全を確保しているとの事。なるほど、つまりその呪文を聞き出さなければ、“城砦都市”から出る事はできぬという訳か。してやられたと思ったが、此処でこの事を聞けて良かったかもしれぬ。
「その有力者とは、誰なのか御存知か?」
「いや、儂は詳しい事は知らんよ。一人は学者だという事くらいか」
「左様か…。ところで、此処から出なければならぬのだが…」
「心配なさるな。街の敵ではない事が判れば、衛兵が戻ってくれば釈放されよう」
さて、この悪徳の街で、衛兵に身を任せて良いものか…。アナ国の様な、公正な法は望むべくもない。とすれば、頼れるのは自分だけだ。
「いや、私は先にお暇させてもらおう」
何気に一番使用頻度が高いかもな…。私は解錠呪文を唱える。
※体力:一七→一五
音を立てて回転軸が回り、錠が外れる。目を丸くする老人に、私は慇懃に誘う。
「良ければ、ご一緒に如何かな?」
「何と、これは有り難い! 恩に着ますぞ」
私は老人と共に牢獄を出て、先を急いだ。
「この術で北門も開けば、面倒がないのだが…」
「いや、流石に無理じゃろう。北門を閉じている術は、大変強力じゃ。下手な事は考えぬ方が良い」
「それもそうか…」
程なく、十字路に辿り着いた。
「では儂は、ここらで失礼する。あんたの旅に、運命の女神の加護があらん事を」
そう言うと、老人は右手の細道を歩いて行った。やがて、道の左手の小屋に姿を消す。この辺りは町外れで、都へ続く細道を囲む様に、粗末な家が点在している。左の道には、野暮ったい格好の少年達が荷物を背負って歩いて行く。正面の道が本街道で、“城砦都市”の中心街に直接通じている様だ。
あの老人をいつまでも頼る訳にもいかぬ。特に指針はないが、左から当たってみるか。
少年達の後について道を進む。雑然とした町並みに、時折覗く異様な顔の住人達。警戒怠らず進んでいると、前方の角から衛兵の一団が現れた。咄嗟に、道端の小屋に飛び込んで身を隠す。こういった街の衛兵は、余所者と見ればどんな難癖を付けてくるか解らない。殊に“城砦都市”では、余所者でなくとも注意せねばならぬのではないか。窺っていると、衛兵達は通り過ぎる。
落ち着いて中を窺うと、醜悪な顔が三つ、私を呆然と見ている。乱雑な部屋には、藁の布団と低いテーブルがあるきりで、三人の黒エルフが虚ろな目で私を見ている。甘ったるい煙が部屋には満ちており、三人が煙草を水煙管で烟っている事が見て取れた。呆然としているのは、私の突然の闖入によるものではなさそうだ。やがて、やや正気付いた一人が、私に気付いて話し掛けてきた。
「…do-dai,あんたも一緒に烟るかい?」
流石“城砦都市”、実に退廃的だ。ラリっとる場合かーッと怒鳴りつけたいところだが、これは貴重な情報源かもしれぬ。特に、ラリって余計な口を滑らすかもしれぬところが良い。私は、この三人のラリ公相手に、情報収集を試みる事にした。
ところが、ラリ公共は予想以上にラリり切っていて、とてもお話にならぬ。
「黒い兄弟、訊きたい事があるのだが…」
「はにゃー?」
「この街で有力者といえばだな…」
「ふにゃー?」
「ええい、せめてこの辺りに学者がおらぬか知らぬかっ!?」
「ほにゃー? …がくしゃー? がくしゃー…」
三人は顔を見合わせると、一人が頷いて道の先を指した。…本当に解っとるんだろうな…? これ以上此処にいても何も聞き出せそうにないので、外に出る事にした。
衛兵達の姿は、もう見えない。少し行くと、小さな池に差し掛かった。覗き込むと、小さな魚が石陰から飛び出してきて、私を見上げる。口から泡を出し、宛ら私に話し掛けている様だ。その下に、誰かが投げ込んだらしい金貨が一枚落ちている。
ううむ、この罠の都で起こる異様な出来事は、総て避けてしまいたいのが本音であるが、それでは呪文を集めるのは難しいかもしれぬ。悩むところだ。ちなみに、金貨の一枚くらいを掠め取る気にはならぬ。ここは、術で危険がないかを確かめてみても良いかもしれぬ。
※体力:一五→一三
予知呪文を唱え、イメージを待つ。
「はいはーい☆ 女神の、危険予報~♪」
女神の満面の笑みが浮かび上がる。ポーズの度に娜を作りながら、少しずつ近付いてくる。
「…如何なさった、女神よ。淑女の仮面すら維持が難しくなってこられたか」
「ううっ、シムニードよ、堅苦しい貴男の道行きを、少しでも和ませようという私の配慮が解りませんか?」
「誰に対する配慮か解りませんな」
「うううっ、とにかく、今回はこのノリでいくのですっ…この小魚ちゃんはー、噛まれるとすっごく痛いけどー、ビビっちゃ駄目よー? ホントに危ないのは、こ・れ・か・ら☆ 此処はおっけーだから、安心してねー? ぐっばーい☆」
「…」
うむ、何であろう、この幻肢痛の様な捉えどころのない痛みは。取り敢えず、女神のこれ以上の暴走が起こらぬ事を祈りつつ、行動を決めねばなるまい。…この場合、私は誰に祈れば良いのか。
噛まれぬ限り、危険はない、という事か。恐らく、金貨を奪う様な強引な行動を取らぬ限りは、魚に危険はないと見た。魚に頭を近付けてみる事にする。
水面に耳を近付けると、小さな銀魚は私に向かって水を吐き、一滴が頬に当たる。
「…」
…女神に悪気はない(恐らく) だが、立て続けに馬鹿にされた様な気がするのは何故なのか。魚の口に泡が立ち、何か聞こえてくる。
「ぐぼおだばび」
「…」
言葉の意味はよく解らぬが、とにかく凄い侮辱だ。魚類の分際でアナ国人を馬鹿にしているのだな? 私の怒気に気付いたのか、魚は元の岩陰に泳ぎ戻ってしまった。…落ち着こう。たかが魚にムキになるのも、アナ国人らしくない。
これで腹癒せに金貨を取りにいって、指でも噛まれたら目も当てられぬ。アナ国人の名誉の為にも、先を急ぐ事にした。
やがて、分かれ道に差し掛かった。左に枝道がある。道の股に小屋があり、雄馬が一頭繋がれている。
…果たして、馬まで人を侮辱するだろうか。いや、馬鹿馬鹿しい馬だけに。
「馬い!」
女神が両人差し指で私を差しながら、してやったりな顔でウインクする。
そんなに過敏になってどうする。馬如き、アナ国人が御せずしてどうする。私は堂々と、馬に近付く事にした。
「ガン無視!?」
馬は、私が近付くと不安げに鼻を鳴らす。脅えている様だ。
ううむ、緑色の鬘があれば、動物から情報を得る事もできたのだが、普通に馬に話し掛けたのでは、ただの馬好きの好青年に過ぎぬ。しかし、“無限荒野”から先、馬があれば便利かもしれぬな。どれ、ひとつ乗ってみるか。
手綱を解いてその背に跨ると、馬は竿立ちになり、反応する間もなく元来た方向へ走り出した。
さて、どうするか。降りるにしても、馬がもう少し落ち着くまで待ってみるか。しかし、この馬が盗品で、元の持ち主の所に駆け戻っている可能性もある。その場合、このまま馬に乗っていると、拙い事になるかもしれぬ。御せるかどうかやってみるか。
※運試し→幸運
※運勢:一二→一一
馬は後脚を蹴り上げながら、闇雲に疾走している。やれやれ、とんだ暴れ馬だ。これでは御するどころの騒ぎではない。振り落とされぬ様にするので精一杯だ。
しがみついている内に、小屋が点在する区域にやってくる。目の前を鱗のある小さな生き物が横切り、馬が竿立ちになったと同時に、私は馬の尻から滑り落ちた。幸い怪我はない。馬は嘶いて、別の道へと走り去る。
「さて、ここはどの辺りだ…?」
馬は南門を通り過ぎて真っ直ぐ走った様だから、元魔法使いの老人と別れた道を右に行った辺りか。
事前情報が殆どないから、行動方針が立て辛いな…。左側の小屋を覗いてみるか。
戸口の表札には、<鎖師>とある。扉は開いていたので、中に入る。誰もいないが、別の扉が小屋の奥に向かって開いている。小屋の中は至る所、様々な鎖で埋め尽くされており、触れずに動く事もままならぬ程だ。
如何にも罠のありそうな部屋ではある。誰かいる場合、気付かれずに部屋を調べるには、鎖が邪魔になるだろう。まずは、声を掛けてみるか。
「誰かいるか?」
声を掛けて待っていると、奥の方で何かが動く音がする。やがて、見覚えのある種族が顔を出す。これは、人オークだな。トールの人オーク。
「客か。鎖が買いたいのか」
人オークの鎖師はぶっきらぼうに言う。さて、どうするか。
鎖にも興味はあるが、何より重要なのは、北門を開ける呪文だ。この鎖師が“城砦都市”の実力者には見えぬが、どこから情報が得られるか解らぬ。実力者が誰かくらいなら、知っているかもしれぬ。
「尋ねたい事がある。この街の北門を開ける呪文についてだが…」
「そんなもの、俺の知った事か。仕事の邪魔だ。買わんのなら、帰った帰った」
けんもほろろに突っぱねられる。取り付く島もない。私は、お前の故郷の救い主なんだがな…。だが、それを自分で言うのもおこがましい。それに、“城砦都市”に好んで住みつく様な手合いに、故郷を愛する心など残っているかどうか。
この無礼者に思い知らせてやるのも手だが、トールとの友情に免じて見逃してやるか。
「邪魔をしたな」
私は出て行く事にした。
鎖師の小屋を出た私は、向かいの小屋から漂う良い匂いに気が付く。
「ああ、いい匂いだ。お腹がもやっとしてきた」
そういえば、今朝から何も食べていない。腹の中が、綺麗にすっからかんだ。
「よし、ここにしよう」
扉に手を掛ける。鍵は掛かっていない。
めし屋に入るのに、不意を衝く必要はない。
「ここ、お店なんですかシムニード?」
「済みません、やってますか」
私は、物怖じせずに、できるだけはっきり言う。目的を聞き返されるのは厄介だ。
「いえ、ですからここ、食べ物屋なんですかシムニード?」
「黙ってなさい女神よ。貴女は、客の気持ちを、全然全く解っていない」
飯を食べる時はね、何というか、救われていなくちゃ駄目なんだ。孤独で、静かで、豊かで…。
「あ、駄目ですこれ。変なスイッチが入っています。下手につつくと、アームロック極められちゃいます」
中から返事がある。
「どうぞ、友よ。だが扉を開ける時は気を付けよ!」
扉を押し、跳びすさると、扉の上から液体の入った小瓶が落ちてきた。床に落ちたそれを避け、私は店に入る。
「もう店って事でいくんですねシムニード」
室内を見回すと、薬草や肉や野菜が、部屋の机や壁至る所に置かれ、奥の煙突の下では火が燃えて、肉汁の鍋が煮えている。いい匂いだ。タマラナイ。
火の傍には、奇妙な生き物がいる。人間らしき胴と脚を持つが、その頭部は寒天状で、正面に目玉が二つ浮いている。腕らしきものはなく、頭部の前後左右から無数の長い触手が生えていて、杓子と大匙を握っている。
また、テーブルの下に箱が一つ見え、巻物と光る鏡が突き出ている。
部屋の主は、私の反応を待っている。
変わった店主だが、こういう店が案外旨い飯を喰わせるのだ。先程の口振りからして、敵意のある相手ではない事も判っている。少なくとも、礼儀を心得た相手を罠に嵌める気がない程度には。気になる巻物も、恐らくは魔法の触媒だろう鏡も、今は置いておこう。肉汁の匂いって、男の子だよな。
「いつからそんな腹ペコキャラになったのですかシムニード」
「貴女は客の気持ちを」
「あ、御免なさいもういいです」
私は話をする態度を示すと、店主はテーブルの一つの上に身を屈め、杓子と匙を放り出す。
「ここ、食べられますか」
「交渉というより、本気注文ですよねシムニード」
妖怪店主は目を眇め、値踏みする様に私を見る。くぐもった音で、辛うじて聞き取れる声が頭部から聞こえる。
「食事がしたいなら構わんが…金貨五枚だよ」
※金貨:二〇→一五枚
※体力:一三→一五
「迷いなし!?」
※棘々獣の腎臓肉と野菜の煮込み
・棘々獣の肉は珍味! 滅多にお目にかかれない。
・野菜はほうれん草に似ている。
・後味が独特。
「ほう、こういう感じか。後味がちょっとしつこいが…感じ感じ」
無法地帯で食べる物に、文句言っちゃいけないぜ。
「ウチのミソ美味しいでしょ、焼き鳥みたいで」
ミソとは汁の事だろうか…。焼き鳥とは全然違うが、思ったより重くて濃厚なものだな…。
「あの、いつまでやってるのですかシムニード?」
外野が煩いな。まあ、一人飯、誰気にする事なし。
「うううう、ある意味言い付け通りなのに、この置いてけぼり感は何なのでしょうかシムニード~」
「ふう、旨かった」
店主の差し出す濁った飲み物を、態と零す。店主が雑巾を取りに行った隙に、店内を物色しよう。
「あっ、シムニードが戻ってきた!」
「ベソかかれても厄介ですからな」
「復活ッ! シムニード復活ッ!」
「これはこれで厄介だな」
素早く机の下の箱を検める。金縁の鏡は、確か鏡像の魔法の触媒になる筈だ。羊皮紙の巻物には何やら記されているが、理解できない言語だ。後は金貨二枚か…。悪いが、こちらも厳しい旅の途中。失敬させて頂くとしよう。
※装備追加:金縁の鏡、羊皮紙の巻物
※金貨:一五→一七枚
私は小屋を出て、先へと進んだ。
名前:シムニード
職業:魔法使い
流儀:正天秤三角呪法
技量:八
体力:一七/一五
運勢:一三/一一
装備:背負い袋、金貨一七枚、ブリム苺の絞り汁(戦闘中以外に飲むと、体力三回復)、竹笛、蜜蝋、蜂蜜、宝石、膠、鼻栓、玉石四つ、水晶の滝の通行証、剣、金縁の鏡、羊皮紙の巻物
祝福:正義と真実の女神の加護