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プロローグ

※本作は、とある超有名名作ゲームブック四部作の、プレイレポートを小説化したものです。猛烈にネタバレしている為、原作をプレイ予定の方は、クリア後に読まれる事をお勧めします。

≪暗黒時代≫…魔法使いが栄華を極めた世は、<魔法大戦>によって終わりを告げ、過去の遺産を歪んだ形で細々と真似る魔術師(もど)きが荒野を跋扈(ばつこ)する時代。その中でも、“危難の地”と並んで悪名を馳せる無法の地、“無秩序地帯”。

 この地を治めんと、幾人もの征服者が試みたが失敗に終わり、最果て連峰の彼方、文明の地を()われた無法者、破落戸(ならずもの)共の吹き溜まりと化していった。

 “無秩序地帯”の遙か西方、フリー国の≪改革王≫は、冥府導師団より授けられたといわれる≪王者の宝冠≫の魔力によって、フリー国に文明と平和をもたらした。冥府導師団に如何なる企みがあるのかは判らないが、この冠には所有者に類い希なる統率力と判断力を与える力があった。本来の気質によるものか冠の魔力によるものかは定かでないが、≪改革王≫は冠を独占しようとはせず、この至宝を周辺諸国に貸し出し、一帯に平和国家群が築かれていった。

 四年周期で冠は各国に貸し出され、ストーン国、レンドル国、ギャラン国、ブライス国の諸国は、平和と文明を謳歌するフリー同盟の一員となっていった。

 そして、冠はアナ国の王にも貸与され、順調に国は繁栄していった。しかし、<闇の月>の夜、事件は起こった。

 魔精高地の鳥男によって、≪王者の宝冠≫が盗まれてしまったのだ。鳥男に冠の奪取を命じたのは、魔砦の大魔王。“無秩序地帯”を我がものにしようとしている、正体不明の魔道士だった。

 無法の地“無秩序地帯”は、今のところ周辺国にとって脅威ではない。秩序だった軍勢がある訳でもなく、国家として機能していないからだ。しかし、もし≪王者の宝冠≫の魔力により、“無秩序地帯”の邪悪な生き物達を統一する者が現れたなら…。

 また、冠を失った事により、アナ国の国情も怪しくなり、同盟そのものも危機に瀕し始めている。

 広大で危険な“無秩序地帯”を、軍隊を率いて渡り、魔砦に攻め入る事は不可能だ。アナ国の王が考えたのは、精鋭を一人選りすぐり、≪王者の宝冠≫を奪還させる事だった。

 剣が使えるだけではなく、魔法にも熟達した者。正義と真実の女神の神託により、白羽の矢が立てられたのがこの私、シムニードであった。しょう天秤三角呪法の基本を修め、何より魔法使いきってのタフガイ。加えて男振りの良さ故、女神のお眼鏡に適ったと思われる。


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