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私の物語  作者: 有希
4/8

4話

〜今日は日曜日である。沙希はバイトが今日は夕方からなので、珍しく時間があるのであった。〜




沙希は起きて朝御飯を食べ。一人で考えこんでいた。


今日はしばらく暇だなぁ。ずっと本読んだりするのもあれだしなぁ…


こういうとき普通の不良なら悪友が一杯いて楽しいんだろうなぁ…




と今の現状に溜め息をつく沙希




そういえば中学のみんな元気でやってるかなぁ。私携帯持ってないし、連絡方法ないからなぁ。


それにみんなここから離れた地区の高校に、行っちゃってるだろうし


たとえ会えても、私って気づかれないだろうからなぁ。




ここで沙希の中学時代の話をしよう。






沙希の卒業した西山(にしやま)中学は、今沙希が住んでるアパートがある、街の外れの東部地区ではなくかなり離れた場所にある、住宅街が多い西部地区である。


ちなみに青ヶ丘一高や繁華街があるのが、街の中心部でありなおかつ広い中央地区である。




沙希が西山中学に居たときは真面目な優等生であった。


どのぐらい優等生かというと、常に成績は学年トップで一年から生徒会に在籍し三年の時生徒会長まで勤めたほどだ。



当時を知ってる人に印象を聞くと、皆真面目な堅物過ぎて、絡みづらいという印象だった、と答えるであろう。


沙希は友達がいないわけでも、いじめられていたわけでもなかったが、あまりに真面目すぎたがために、少し浮いていた。


また、見た目も三つ編みお下げにメガネという超真面目なスタイルだったので、男子から告白されることもなかった。




実は沙希は中学時代は超真面目だったのである。



これには理由があった。

沙希の両親はお互い一流大学出身で父はエリート会社員、母親は超教育熱心な教育ママで一人っ子だった沙希を、エリートにしようと、小さい頃から、ひたすら勉強させて育てた。


私立中学が近くになかったため、中学は地区の西山中学に進学させたが部活はさせず、塾に毎日通わせたのであった。



そういう努力もあって沙希は、町内でトップの青ヶ丘第一高校に西山中生で唯一合格したのであった。






しかし沙希は目標だった高校に合格したことで、燃え尽きてしまった。


自分を見失ってしまった沙希は春休みはほとんど勉強しなかった。



そんな春休みのある日やる気を失った沙希が、初めて塾をサボり、初めて繁華街に遊びにいった時、沙希は思った。


初めてこういう場所に来たけど、ここにいる人達はみんな楽しそうだと。


親のメンツや将来の生活のために、やりたいわけでもない勉強ばかりしてる私みたいな、やりたいこともない自分を見失った空っぽな人間は誰もいない。


みんな楽しそうに今やりたいことをやって生きている。しっかりと自分があり、友達や仲間も多く満たされている。


果たしてどっちの方がいいのだろうか。


その時の沙希にはその選択肢は一択だった。


沙希は決意を固めて、繁華街を出た。






その数日後、沙希は見た目だけでも自分のやりたいようにしようと、髪を金髪に染めた。




その夜やはり両親と大喧嘩し、その結果沙希は家を出て行くことに決めた。


沙希は家から離れた風呂付きワンルームの古い安アパートに一人暮らしすることに決めた。


親も少しは反省し、高校の学費だけは払うことにした。


沙希は家賃と生活費を払うためにコンビニのバイトを始めた。




コンビニのバイトの利点は、売れ残った賞味期限切れの弁当を貰えるところにあると沙希は思っている。


基本それを食べているため食費は安くすんでいる。



ただ給料は少なく生活は楽ではない。


だからあまり必要のないテレビも携帯も持ってないのである。





〜現在に戻る〜



一人で家にいるのもあれだしなぁ…


孤独は本当に嫌だからそろそろ友達欲しいなぁ。


久々に繁華街行こうかなぁ。


繁華街なら誰かいるかも知れないし







〜沙希は繁華街に向かったのであった〜







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