何がどうしてこうなった
知らない天井だ。。
なんだ、なんだ。何が起きた?!?!まずは状況を整理しよう。まず異世界転生としたら。天井やベッドはいわゆるログハウス。ここから分かるのは僕がいた世界より技術は劣る。そして、王族や貴族ではなく一般階級と。見た目の変化はないけど、中世ヨーロッパの庶民的な服?に着替えさせられてる。魔法は、、、感じない。。剣士なのか?分からない。いーや待てよ。なんちゃらなんちゃら教授のフルダイブ型VRゲームの世界とかの説もあるか。
などと考えていると、知らない女性が階段を登ってくる。
その女性は僕よりも少し小柄で、年は同じかちょっと上ぐらい、背中まである長い水色の髪の毛をなびかせながら現れた。
「ほら、翔琉しっかりしなさい!!」
『お前は誰だ!?!?なんで僕の名前を知ってるんだ!!!』
「私のことを覚えてないの?あー、この姿じゃ分からないかぁー」
そして、女性はなにやら呪文のようなもの唱えると、ゆらゆらとしたオーラをまとったと同時に、露店商の老婆の姿が!
『あの時のババァじゃないか!!何してくれてんじゃ!!はよ元の世界に返せ!!!』と女性に掴みかかった。
「まぁまぁ、落ち着いて。」と元の女性の姿に戻りながら話しを続けた。
「まず、私の名前はローズマリー。ローズでいいわ。」
『ローズ。もう一度言う!早く元の世界に帰せ!!』さっきより落ち着いたトーンで詰め寄った。
「呼んだのには理由があるの!!翔琉はあの鏡に反応してたでしょ?それはつまり、特殊魔導具に選ばれたってことなの!」
おっと、なにやら興味深い言葉が。。特殊魔導具だと?つまりあれか、異世界チート系か!それはもしかして、この世界で無双しちゃうのか?!
『ちょっと話を聞こうじゃないか。』
ちょっとした下心が芽生えた。それにローズが世界を行き来した事実も僕を落ち着かせた。
「おっほん。ではまずは特殊魔導具についてね。それはこの錬金上包よ!」
『錬金上包??』
「簡単に言うと、ブックカバーなんだけど、このカバーに包まれたノートに絵を描くと、その絵が現実になるの。」
なんか想像してたのと違う。もっと爆炎の業火みたいなのかと思ってたのに。。もちろん絵は好きだし、それが現実になるなんて最高だけど、
『うん。絵が現実にか。それは興味はあるけど、それで何をしろと?』
「魔王からこの国を守ってほしいの。」
こいつ、サラッと意味不明なことを言い出したぞ。魔王だと?うん。帰ろう。
『分かった。一度、元の世界に戻してくれませんか?』
うつ向き僕とは反対の方を向き、
「デキナイワ」と気まずさからなのか、ささやくように答えた。
こんにちは。わたあめインペリアルです。
次回、戻れない理由