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夢を叶えろ!  作者: 鈴月桜
第2章 高校1年夏
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第2-28話 稲川実業の夏

(稲川実業 昼休み)


7月15日

いつもの様に学生食堂で昼食を食べているとポケットの携帯が揺れた。


携帯の画面を見ると、耕太からのLINEだと分かり、すぐに内容を確認する。


ヨシッ!


つい声が出てしまった。


松原「どうした?大野が声出すなんて珍しいな」


「心城学園が東京三校に勝ったと耕太から報告があった。」


松原「やっぱり勝ったんだ。でも心城学園は、4、5回戦が勝負なんだろ?」


すると田村が会話に加わる。

「おいおい、東京三校が一番の勝負どころでは無いのかよ?」


「いや、これからの2試合に勝利が出れないんだ。だからエース抜きの戦いになるんだよ」


田村「でも、そのエースって、大野の控え投手だったんだろ?」


「確かにそうだったけど、今の実力は変わらない。なっ松原」


松原「投げ方は違うけど、どっちも甲乙つけ難い」


田村「そいつもアンダースローなんだろ?

と言う事は技巧派って事なのか?それだったら俺の方が上だろ」


松原「いや、正統派だと思う」


田村「アンダースローで正統派?よく分かんねえよ」



そして放課後


明日の試合に向けて軽く調整して練習が終わる。

寮に帰っても、松原は普段通り素振りをしてから床に就いたて明日の試合に備えた。



そして翌朝


朝食を食べに食堂へ向かう。


黒川さんが東京予選のページを開けて、新聞を見せてきた。


新聞には大きな記事で


(東京三校破れる。1年生エースの小野に手も足も出ず)

と大きく書かれていて、少し文字が小さく

(アンダースローで140km越え)

と書かれている。


松原「トルネードか?」


「あ〜、多分そうだろう」


松原の表情がやる気に満ちた表情に変わる

松原「よし、何か燃えてきたな。」


朝食を食べ終わり、朝練で軽く汗を流して、今日の昼から始まる、七沢高校の試合に照準を合わせた。


決戦日

とうとう俺の夏が始まる。



朝練が終わり、野球部専用のバスに乗り込み球場に向かう。


相手は1回勝ち上がってきた七沢高校だが、前回の試合を見た限りでは、普通にやれば負ける様な高校では無いと思うのだが、何が起こるか分からない夏の大会では、油断が何よりも大敵である。


稲川実業も黒川さんが先発し、野手も全てレギュラーメンバーで臨むことになっている。


球場にバスが着き、しばらく球場の外で待ってからベンチに誘導される。

軽く外野でキャッチボール等を行い、体をほぐす。

試合前に与えられた時間で、シートノックを行なう。そして、ノックが終わるとベンチに座り試合が開始されるのを今かいまかと待っている。


審判がグラウンドに出てきた。


両チームの選手がベンチ前に整列すると、審判がホームベースに向かって走り出す。


それに合わせて両チームが整列したままバッターボックスを挟んで整列し、相手チームと審判に向けて


「よろしくお願いします!」


帽子を取り、礼をして試合が開始された。


後攻めの稲川実業は、黒川さんがマウンドに立ち、投球練習を終えると一番打者が左バッターボックスに入り


「プレイボール!」


審判が右手を上げると、試合開始のサイレンが球場に響き渡る。


黒川が駄一球を投げた。


黒川が投じたストレートがミットに収まる。


ストライク!


そして、続く2球目をセカンドゴロに打ち取る。


1回表は、3者凡退で終わる。


1回裏の稲川実業の攻撃


一番打者が四球を選び、二番打者は手堅く送りバントを決める。


そして3番打者は、キャプテンのセンター足利が左打席に入る。


2球連続ボールの後の3球目


甘く入ったストレートをライト前に運んだ。ただ打球が速すぎて二塁ランナーは三塁で止まり、ホームに突入できず点は入らなかったが、次は4番松原である。


1アウト1、3塁


松原の高校公式戦初打席である。


右打席に入り、投手が投げるのを待ちながら構える。


そして第1球目


外角低めのストレート


ボールに向かって踏み込んで、バットを振ると、金属音が球場に響き渡り、打球はライトスタンドに飛び込んだ。


球場全体が歓喜に沸く。


松原は軽くガッツポーズをして、ダイヤモンドを一周した。


この回は更に2点追加して、初回に5点を先取したのであった。1回の表裏の攻防で、既に勝敗は決した。


終わってみれば、5回で14対0のコールドゲームで危なげなく初戦を突破したのであった。


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