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夢を叶えろ!  作者: 鈴月桜
第2章 高校1年夏
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第2-20 大好きだよ

朝練が終わって、僕は学校の授業を受けず、そのまま莉乃が入院していた大学病院に母と向かった。


事前に予約を取っていてくれたので、指定された場所で待っっていると、診察室に案内された。

母も一緒に説明を受けて、同意書などの書類を記載した。


手術前に検査を定期的に受けるのだが、手術日は、まだ確定していない。

莉乃の状態を見ながら手術日を確定するらしい。

莉乃は再度入院して、移植の準備にかかる。

他人の造血幹細胞を使う為、抗癌剤で白血球を失くさないとならない。


それは、他人の血液が入る事で、莉乃の白血球が攻撃しない様にするために絶対に必要な処置である。


「先生、実際は移植を行う日は、いつになりますか?」

「これから小野さんの事前検査や、結城さんの抗癌剤治療を考えると7月16日を考えています。」


やはり詩音が言っていた日であった。


「入院は前日の7月15日の午後でも大丈夫ですか?」


「う〜ん、出来れば朝から検査をしたいんだが?」


「すいません。どうしても午前中に用事があるんです」


「まあ何とかしよう」


「それと運動は移植が終わって、どれくらいで大丈夫ですか?」


「激しくない運動なら3日後かな?ただ、熱を出したり、痛みが残った場合は無理だよ。

でっ何の運動するんだい?」


「野球です。」


「ポジションは?」


「投手です。」


「えっ!それだともう少し日にちを空けないとダメだよ。激しい運動は7日経って、症状が無ければいいけど」


すると母が

「もし何かあっても自己責任にしますから」


「だとしても、激しい運動はリスクの方が大きすぎる」


「大丈夫です」

母は医師の話など一切聞く様子もない


さすがに医師も呆れた様子で

「分かりました。ただし、さっきも言いましたが、熱や痛みがあった場合は絶対に辞めて下さいね。」


よし!


これで準々決勝には間に合う。


そして病院を出て奈緒に報告する。


今日はそのまま家に帰って行く。


その途中、莉乃から電話があったが、あまりにも嬉しそうにしていて、甲子園に挑む僕の事も応援してくれたので、僕がドナーと言う事を伝えれずに電話を切った。


言った方がいいのかな?

でも、僕の夢を応援してくれている莉乃に、言いづらい。


どうしよう


そして家に帰ると、久しぶりにノンビリと家で過ごした。


そして夜


ピンポーン


夕食を食べ終わった時に、玄関のチャイムが鳴る。


こんな時間に誰だろう?


母が玄関を開けると、社長の姿があった。

そしてその背後には莉乃の姿が見えた。


莉乃!


そして母に誘導されて、社長と莉乃が家に入って来た。


社長「勝利君ありがとう、これで莉乃も助かる可能性が高くなったよ」


あれ?社長が何で知ってるんだろう?

と言うことは・・・


「そんな、僕も莉乃の力になれて本当に嬉しいです」



莉乃「ねえ勝利?」


やっぱり来た!


「何?」


「野球の大会は?」


「大丈夫だよ。3回戦がヤマなんだけど、その試合は出れるから。3回戦を勝てれば、次の強い相手は準々決勝らしいんだ。その試合には復帰できそうだから。莉乃は気にしないで治療に専念してね」


「勝利、無理してない?」


「莉乃。僕は莉乃の命より大事な物なんて無いんだよ。莉乃が生きて行けるなら、野球を辞めたっていいんだ。だから本当に心配しないで、治療に専念して」


「勝利、ありがとう。私、ちょっと諦めかけていたんだけど、今の言葉と勝利の思いに絶対に応えるからね。」


そして莉乃が僕のところに来て、抱きついて来た。


そして小さい声で、親に聞こえない様に


「勝利、大好き」


僕は莉乃から、その言葉を聞いて、飛び上がって喜びたい程に嬉しかった。


さすがに親の手前、グッと我慢する。


僕も莉乃に小さい声で

「僕も莉乃の事、大好きだよ」


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