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夢を叶えろ!  作者: 鈴月桜
第2章 高校1年夏
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第2-10話 監督のライバル

心城学園に着いたのだが、まだ8:30なのに既に和声高校は練習している。よほど隠忍の対決なのだろうと和声高校の試合に臨む姿勢で分かった。


僕達心城学園は、9時に全員が揃いグラウンドに出てランニング、キャッチボール、トスバッティングを終わらせる。


そこに監督とコーチがやって来る。

トスバッティングを終えて、キャプテンの川田の号令で監督とコーチの元に集合した。


監督「この1ヶ月間、打撃練習を割いて守備練習を中心に行なって来た。特に上位と当たる時はエラー一つで勝敗が決まる。

だからと言って、今日の相手チームに苦戦している様では、甲子園なんて夢のまだ夢だ。

今日は絶対に勝つ様に!」

全員で気合いがこもった返事をした。

「それと小野が今日は投げるが、6、7割ぐらいの力で投げろ。」

「今日は打たせて取るピッチングに専念して守備に任せるんだ。この1ヶ月の練習の成果を守備陣は見せてみろ!」

すると大きな返事で答えた。

コーチ「今日はナックルを多投してみたらどうだ?金属バットでは不利かもしれないが、打たせて取るには、いい球種かも知れないぞ。」


円陣が終わり投球練習を行う。


僕が投球練習を行い始めると、相手ベンチが騒ぎ始める。


「誰だあれは?安川は投げないのかよ、馬鹿にしやがって!」


相手のチームは安川さんがエースだと思っているので、控え投手が投げるのだと思い怒り心頭である。


耕太「気にするな」

するとネット越しで見ていた奈緒も

「気にするな」

と耕太と同じ事を言う。


奈緒は坊主頭を隠すため野球帽をかぶっている。ちょっとサイズが大きい様に感じる。

「おい、奈緒?」

「何?」

「その帽子大きくないか?」

「だって、今の頭で合わせたら、髪の毛が生えてきた時に入らなくなっちゃうもん」


確かに


「風で飛ばされない様に気をつけろよ」

「うん。分かった」


そして10時、試合が始まる。


心城学園は後攻なので、守備に着いた。


僕は耕太のリードに、全てを任せて投げ込むだけである。

今日は三振を取りに行かないので、外角から外に外れるスライダーや高めのつり玉を禁じる。それとツーストライクをとった後のナックルも禁じた。

勿論、トルネード投法も禁じた。


1番打者が右打席に入る。

初球は内角ストレート

カキーン!

サードの横に鋭い打球が飛んだが、近藤が横っ飛びして打球を捕球して、すぐに立ち上がりファーストへ送球する。


アウト!


その後の打者もいい打球が飛んだが、野手のファインプレーにより、3人で攻撃は終了する。


心城学園の攻撃は、1番の本田さんがセンター前ヒットで出塁すると、次の打者が送りバントで送り、3番のキャプテンの川田がセンター前を放ち先制点を奪取する。

そして続く近藤が右中間を深々と破る二塁打を放ち、続く耕太もレフト前に運び3点を先制した。


僕の投球は、ツーストライクまではナックル、カーブ、スライダーにシュートを投げて、ツーストライクになった後は力の無いストレートを投げた。本来なら絶対に有り得ない配球だ。


それでも、鉄壁な守りを見せる守備陣の活躍により0点が続く。

試合も8回の表を終えて、7対0で大きくリードしている。

8回裏を終えて、和声高校の最後の攻撃。

ベンチでは、

「みんな打ってるのに打球が正面ばかりだもんな。今日は運が無い。大したピッチャーではないのに!」


ちょっとカチンときたが、冷静さを保った。


するとベンチの奈緒が、

「打てないのに何を言ってるの!勝利が本気出したら、こんなもんじゃ無いわよ!」


あちゃー言っちゃった。


するとベンチが奈緒の言葉に反応する。

「三振一つ取れない投手がすごい訳ないだろ!」


奈緒がすかさず反論しようとした時、帽子が風で飛ばされた。


すると相手ベンチで笑いが起こる。


「ありゃ何だよ!心城学園は女も坊主にする規則なのか」


僕は奈緒を馬鹿にする相手に腹が立って。


ヤバイ、冷静にならないと


深呼吸をして落ち着かせる。


耕太も奈緒を馬鹿にした選手を睨みつける。


その奈緒を馬鹿にした選手が打席に入る。


耕太は座らず、ベンチの監督を見つめている。


監督「分かった分かった。最後の回は三振を取ってもいいぞ」


耕太は笑顔になり、座ってミットを構えた。


「勝利思いっきり投げていいぞ!」


奈緒を馬鹿にした打者が

「お前ら何言ってんだよ。俺はヒット2本打ってんだぜ」


耕太「じゃあ今日は、それで終了だな。三振が一つ増えるだけだから」


僕もこの打者だけには打たれたく無い。


初球からトルネード投法で思いっきりストレートを投げ込んだ。


ズボッ!


審判が「ストライク」


打者「何だよ、今の球?」


そして2球目も3球目もトルネード投法で全力投球をして、3球三振で仕留めた。


その後の打者には、普通の投球フォームで全力で投げる。


結局9回の表は、3人が3球三振に終わった。


「ゲームセット」

審判の大きな声で試合は終わった。



試合が終わると、今日の午後の練習が無い事を告げられる。


耕太「勝利、飯食いに行こうぜ」

奈緒「私も行く!」


すると「俺も行く」

と近藤の声が聞こえた。


そして、近くの店で昼食を取って帰宅した。

家に着くまで、やけに奈緒はハイテンションだった。


そして家に着き、シャワーを浴びて部屋のベッドで横になる。


おかしいな?


今日は莉乃からLINEが来ない。


自分で誕生日をアピールするのもおかしいし、どうしようかな?


試合で体も疲れていたせいか、携帯を持ったまま寝てしまった。


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