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新・旋風のルスト ―英傑令嬢の特級傭兵ライフと精鋭傭兵たちの国際精術戦線―  作者: 美風慶伍
第7話:仲間との絆 ―最悪の蹉跌と再起への道―
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臨時合同作戦会議Ⅰ ―集まりし者たち―

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■読者様キャラ化企画、参加キャラ■

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澁澤まこと様 【シュウ・ヴェリタス】

アシュレイ様 【アシュレイ】

もふもふ大好き様 【颯蓬鬆サー・パンソン

かばパパ様 【カーヴァ パトロ】

daimon様 【艮大門ゲン ダーメン

平凡なカラコルム様 【バナーラ・カラコルーモ】

ちやはれいめい様 【チハヤ・マテニージョ】

Arca Novartis様 【アーク・ノバステロ】

西方政府軍兵士様 【レギオ・オクティデント】


 水晶宮のその建物の中、私はある場所へと向かって行った。

 3階フロアに存在する大会議室、以前にもイベルタルの街の重鎮たちと話し合いをしたあの場所だった。

 私が体を休めていたのは4階フロアだ。主階段を3階へと降りて行き、大廊下を歩いて行く。私の傍にはシュウさんが居る。私は彼女に尋ねた。


「皆様はお集まりいただいてますか?」

「ああ、みんな揃っているよ」

「ありがとうございます」


 私は彼女にお願いしておいた。ここから反撃するためにイベルタルで戦いの矢面に立つことのできる人々、その重要人物を集めて欲しいと。2つ返事でそれを実行すると目的を果たしてくれた。今、大会議室の中にはその重要な人々たちがすでに集まっているのだ。


――カッ! カッ! カッ!――


 ショートブーツのかかとで音を鳴らしながら歩いて行く。正面に見えてきた両開きの扉の前に立つ。扉の両サイドにはこの館の警護役が2人立っており、私たちのために扉を開けてくれた。


「どうぞ」


 私は礼を口にしながらその中へと入っていく。


「ありがとう」


 再び、軽やかに足音を鳴らしながら私は大会議室の中に入っていく。そこにあるのは巨大な円環型のテーブル。その周囲に椅子が並べられておりそこに必要なメンバーが顔を揃えていた。

 私は彼らに告げた。


「遅くなって申し訳ございません。皆様揃ってらっしゃいますでしょうか?」


 その問いかけに次々に声が上がってきた。

 まずは最初に声をあげたのは私たち特殊部隊イリーザの最年長の重鎮ダルム老だ。


「ああ、全員揃ってるぜ。ここから先の作戦行動に重要なメンツがすでに集まってる」


 私は毅然として答えた。


「それは重畳です。まずは私から名乗らせていただきます」


 私は円環テーブルの側に立つと凛として立ち、周囲に視線を投げかけながら声を発した。


「この度は私の呼びかけに応じてお集まりいただき誠にありがとうございます。私、軍外郭職業傭兵専任特殊部隊〝イリーザ〟の部隊長を務める国家特級傭兵〝エルスト・ターナー〟と申します。以後お見知りおきよろしくお願い申し上げます」


 私はさらに私の隣の席に連なるように腰を下しているイリーザの仲間たちを紹介した。


「なお、私の傍らに控えているのは特殊部隊イリーザのメンバーの7人です。今後共よろしくお願いいたします」


 そして、その後に続くようにシュウさんも名乗った。私の流儀に乗ってくれたようだ。


「当高級商館総支配人を務める〝シュウ・ヴェリタス〟だ。私の隣に控えているのは私の側近を務める〝アシュレイ〟だ。よろしく頼むよ」


 私たち2人が名乗ったことで残りの人々も次々にその名前を名乗った。

 まずは非常にガタイのしっかりしたいかにも力仕事に強そうな若者が立ち上がる。


「チハヤ・マテニージョだ。馬車運送業をしている。同業者のまとめ役をしていてイベルタルの路上の事なら大抵のことはわかる。〝足〟と〝目〟が必要な時は力になる。よろしく頼むぜ」


 チハヤの服装は、革ズボンに袖なしの丸首シャツ、その上に革ジャケットを着込んでいる。黒髪を後頭部で束ねており。その上にさらに赤いバンダナを巻いている。いかにも体を動かすのに慣れていそうないでたちをしていた。

 彼に続いてレザージャケット姿の男性が立ち上がった。


「イベルタル都市自治自警団第1部隊長を務めるアーク・ノバステロだ。自警団では第1部隊長が団全体をまとめる指揮官役を務めている。よろしく頼む」


 ガッシリした体格の栗毛の男性で、レザー生地を基本としたズボンとジャケットに革製ブーツを履いていた。両手にはめる本革手袋は大きな丸鍔帽子とともに、今は脱いでテーブルの片隅に置いていた。


 さらに彼に続いて立ち上がったのは鉄色と呼ばれる濃緑色のフラックコート姿の正規軍人の将校だった。


「在イベルタル駐屯基地所属、都市治安維持部隊大隊長を務めさせて頂いておりますレギオ・オクティデント大佐であります。今回の事案に際して、正規軍との連絡役を務めるとともに実働部隊の動員の窓口役を務めさせていただきます」


 彼はそう答えながら敬礼で返した。事がここまで至ると正規軍とも連携をしておいた方がいいだろう。おそらくはシュウさんの判断に違いなかった。

 まずはここまでで実働戦闘がこなせそうな腕っぷしに頼りがいのある3人が名乗りを上げてくれた。


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