74-4 お兄ちゃんに告白されたんだがお兄ちゃんと付き合ってどうするんだ?
お兄ちゃんとの未来を想像するのが楽しい。
想像というよりも妄想に近い。
勿論ネガティブな事は一切考えない。
遂に正式な彼氏になったお兄ちゃん。
まあ、高校生なので制約のあるお付き合いにはなるだろう。
お兄ちゃんが望めば別に爛れた生活になっても私としては問題無いんだけど、奥手で真面目なお兄ちゃんなのでそんな事にはならないだろう。
でも卒業式の後ならそんな制約なんて無くなる。
そう、卒業旅行で私達は遂に結ばれるの!
幸せな時、ああお兄ちゃんのピーが私のあんな所やこんな所に、おっとまずいまずいBANされちゃう。
その後は地方の大学に(お兄ちゃんの希望ならば国立大学)進学して、そこで同棲開始……二人っきりでの学生生活が始まる。
勿論私達は大学生なのだからもう大人だ。
つまりあんな事やこんな事をしても咎められる事は無い。
同じ学部、同じゼミ、同じ研究と常に一緒に、周囲も応援してくれて甘い学生生活を謳歌するつもりだ。
大学生活を謳歌したら次は就職、お兄ちゃんは本が好きだから出版関係に就職、そして私は専業主婦に。
『お帰りなさいお兄ちゃん、ご飯食べながらする? お風呂でする? それとも直ぐにする?』
うへへへへえぇ。
でも社会人は辛い、もしもお兄ちゃんが会社員生活に疲れたとしたら直ぐに辞めて貰う。
お兄ちゃんには専業主夫になって貰い私がバリバリ働いてお兄ちゃんに楽して貰う覚悟も全然ある。
そして、大人と言えば、癖全開の……生活をしても問題無し。
私はお兄ちゃんとなら、痛いのでも、恥ずかしいのでも、なんでも来いだ。
優しいお兄ちゃんなので今まで私に辛い言葉、汚い言葉を投げ掛けられた事は無い。
でも、実は……そんな言葉も言って欲しいって内心思ってた。
『おい! 栞、お前のピーはピーだ!』
『ごめんなさいお兄ちゃん』
『いや、許さねえ、お前なんかピーでピーでピーだ!』
はうわああぁぁ……。
今のお兄ちゃんからはちょっと考えられないけど、でもそんな強気のお兄ちゃんも最高かも知れない。
そして、いつか3人での生活……。
一緒にお風呂、一緒にプール、一緒に海水浴。
一緒にドライブ、一緒にスキー、一緒に海外旅
そしてずっとずっと一緒に、最後の……その時まで。
こんな事を日々妄想して楽しんでいる。




