表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
177/339

52-2 涙の学園祭


『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』


時間になり学園祭が始まった、放送委員による館内放送が流れるがそれが聞こえない程に異様な音が店に響き渡る。


「な、なんだ?」


「ああ、多分ここを目指して皆が押し寄せて来てる音かな?」

 会長が恐ろしい事を言い出す、皆? この音が?


「当校の女子生徒は抽選で63名プリクラ撮影が出来るからな」


「63って……なんでそんな中途半端?」


「アンケートが63名だったからかな?」


「アンケート?」


「あ、いや、何でもない、プリンター用紙の数って事かな?」


「お兄ちゃま、まだ2日位あるからもう少し増えるかも?」


「2日?」


「あ、えっと、テストプリント次第で予備の数が増えるかもって事」


「美月と会長は何を言ってるんだ?」

 二人はさあ? っていう顔をしている、まさか撮影数と人気投票が連動していると言うのか!! 詳しくは活動報告にて!


「お兄ちゃんも何を言ってるのかな?」


「余裕だな栞、だがまだ2日あるぞ!」


「だから何を言ってるの?」


 何を言ってるのかと言うと、そうせっかく妹コスプレカフェをやるんだから何か残る物をやりたいという話になった。

 しかし写メはネット拡散に繋がる、そこで小さい写真、プリクラを一緒に撮れば良いんじゃないかと言う事に、小さくて拡散しにくいし本人が一緒に写っているし、最近のプリクラは正直誰だか分かんないし。


 しかしプリクラをここに持って来る訳にはいかない……あ、いや美月がプリクラレンタルすればと言っていたがレンタル料金、輸送費用等とてつもない金額がかかるので断念、流石に美月に出させる分けにも。


 そこで携帯のソフトを使って撮影をして、それをプリンターで印刷するという方法にした。

 ちなみに拡散防止として美月が何か色々やっていた。

 何をしているか聞くと、プリンターのプログラムを弄っていると……

 更に聞くとシリアルナンバーを入れたり等、色々言われたが俺にはさっぱり分からない……

 とりあえずネットに流すと誰が流したか特定出来るらしい……美月恐るべし


 当校生徒に限定しているのもその関連、ちなみに学園祭初日の参加者は当校生徒のみ、明日は一般公開するけど、プリクラ撮影はやらない、勿論女子限定だ。


 ただし、先生のジャッジをくぐり抜けられれば、店に入れるけどね。



 外が騒がしい、俺は店の外をそっと覗く…………げ……すげえ並んでる……何これ……


「ああ、僕ののクラスでもかなり盛り上がってたぞ、プリクラ抽選の為に午前中の当番が中々決まらなかった、僕はこっちがあるから免除なんだけどな」


「美智瑠のクラスって何をしてるんだ?」


「お化け屋敷」


「ほう……」


「でもここのせいで男子しか来ないだろうって言われてる」


「客が男子のみのお化け屋敷……」

 お化け屋敷から女子の悲鳴が聞こえないとか……


「抽選って女子全員分あるんだろ?」

 なんかこれも美月がパソコン使ってやってた……当たるとファンファーレがなったりする……


「うん、本当は生徒手帳提示で一人一回にしようと思ったけど、登録とか確認とかあまりに時間が掛かって肝心のカフェが出来ないの、だから早い者勝ちで抽選して当たりが全部出たら終了って事に、多分ループする人もいるかも」


「ちょっと待て、じゃあこれ行列が切れる事無いって事か?」


「一応滞在時間は一人20分迄って事になってるけど……」

 うーーんと悩む仕草で会長が言う。


「マジか……」

 想定ではかなりの行列になるって事だったが、初日は学校内だけなので、一回りしたら午後はそれほど混まないと思ってたが……


「おっとそうだ、もう時間が過ぎてるんだ、とりあえず先生行ってくれます?」


「は~~い」


 そう言うと先生は店の外に出ていく。


「みんな~~~来てくれてありがとう、まもなく開店しま~~す」


「きゃああああああああ、先生可愛い、黒○様だわ、黒○様」


「ハイハイ、お姉さま達ちゃんと並んでくれます事、ジャッ○メントですの」


「きゃああああああああ!」


「そこの二人! 2組の高橋君と斎藤君じゃない、誰の制服? ここは女子限定よ!」

 早速先生は行動開始、主に行列の管理と男子の排除、事前に注文を聞いたりもする。


「先生ノリノリ……さあ、じゃあ開店して良いのかな? 店長?」

 会長が俺を見る、言われて俺は全員を一度見回す、よし準備は完了しているな。



「さあ、お祭り開始だ、まずは全員並んで出迎えようか!」


 店の入り口に全員が並ぶ、簡易な扉を開き最初の女子生徒を店にいれる。


 そして全員で一斉に歓迎の声を上げ迎えた。



「お帰り~~お姉ちゃん!」

 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ