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50-10 学園祭


 ホワイトボードに書かれた文字……


「妹カフェ」


 暫し皆が黙る、あ、いや……会長だけは俺の首に抱き付き、相変わらずほっぺにちゅうをしている……いや、なんかもう気にならなくなってきた……犬に舐められてる気分……


「えっとぉ、それはぁ…………決定?」


「他に代案があれば受け付けますけど?」

 ホワイトボードの前で先生が腕組みをする……あったら言ってるよな~~


「無ければこれで……」


「ちょ、ちょっと待ってくれ、えっと……俺は?」


「妹カフェだから妹?」


「いやいやいやいや、女装しろって事かよ、嫌だよ」


「おおおおおおおおお、また、またもや、きましたわ~~~~」

 俺の腕を掴んでいたセシリーが立ち上がりガッツポーズをする……またか……


「ハイハイ、やらないから、学校でそんな事したら二度と登校出来ないっつーの」

 転校させる気か! 行くぞ、本当に名古屋に行くぞ!


「うーーん、じゃあ執事?」


「お、お兄ちゃんの執事! か、格好いいかも……」


「マジか……いや俺、厨房とかで良いんだけど……」


「ああ、カフェのぉマスター的なぁ感じだねぇ、良いかも~~」


「えっと細かい話しは後にして取り敢えず妹カフェで決まりで良いわね?」


「まあ……他に無いんじゃ、えっと会長……」

 俺のほっぺにキスをしている会長を見る……そろそろじゃね?



「は! ななななな、なんで私……裕君のほっぺた舐めてるの?」


「いや、俺が聞きたい……」

 もうヨダレでベトベト……顔洗いたい……


「ちょうど良かった、会長、学園祭は妹カフェで決まりました」


「あ、はい……ええええ? 妹カフェ?」


「まあ他に無いんで先生が……」


「えっと……皆さんは良いんですか?」


「私は嫌です! 私のお兄ちゃんはお兄ちゃんだけです!!」

 まあそりゃそうだ、両親が別れて再婚でもしなけりゃ無理だな。


「いや、お兄ちゃんは居ないから、女性のみだから」


「それでも嫌! お姉ちゃんも要らない、お兄ちゃんだけでいい……」


「栞……」


「じゃあ、栞君は不参加で! 僕は良いぞ、裕に……兄貴に僕の妹の姿を見せつけてやる!」

 ああ、元体育会系なだけに、美智瑠はやる気になったら止まらなくなる……


「私も、私もお兄様に私の可愛い姿をお見せしてあわよくばペロペロして貰う所存でござりまする!」

 ペロペロはしません、さっきまでされてたけど……


「わ、……私も…………アンちゃんが見てくれるなら…………」

 ああ、雫……すまん……今忘れてた……影薄いな~新キャラなのに……


「えっと……いいのかしら? 私に妹の要素はあまり無いと思うのだけれど?」

 さっきまでにいにと言って俺に抱きついてきた会長が何か言ってる……まあ、2年だし、金髪美女だし……言ってる事は分かるけど、要素は十分あると思う。


「私はぁ、お菓子作ったりぃ、料理を作った方がぁ良いかな? って」


「ああ、そうだな、麻紗美はそっちの方が向いているかも」


「じゃあ、妹役は3人で、厨房が2人で良いわね?」

 先生がホワイトボードに書き込む……おいおい待て待て


「いや、先生は?」

 俺がなに言ってるのって感じで先生に突っ込む


「は? いや、あのね裕くん、私は教師だし、妹って言う年じゃないし、そもそも生徒は皆年下でしょ?」


「先生……ここにいるメンバーの中で最も妹にぴったりなのは……先生です……」


「え……えええええええええええ! な、なんで?」


「いや……なんでって言われても……キャラが既に出来ていると言うか、一番有名と言うか……」


「え~~~~、だ、駄目よ、出来るわけないわよ」


「うーーん、じゃあ……駄目かどうかちょっと取り敢えず先生……お姉さまって言ってくれます? 出来るだけテンション上げて」


「え? えっと、言うの?…………お姉さま」


「もっと大きな声で!」


「え? お姉さま!」


「もっと大きくテンション上げて!」


「え、お姉さま~~」


「もっと!」


「おねえさま~~~」


「もっと!!」


「お! ねええええさまああああああああああ!!」


「きたあああああああああ、これは黒○様の生き写し、テレポーテーションしますか! 黒いスケスケパンティ~~履きますか!」

 セシリーが俺から離れ先生の前で正座をして拝みだす……


「と言うことです……オタク女子には大ウケです、先生」


「えーーーーー」


「よし! じゃあ誰が一番妹っぽいか、妹大好きな裕に決めて貰おう、勝った人は裕と……兄貴と最終日に一緒に学園祭を見に行くっていうのはどうだ?」

 

「うーーん、私がぁ不利なきもするけどぉ、良いかもねぇ」

 俺も厨房担当だからそうでもないかも


「た、食べてもええんですか? うへへへへへ」

 食うなって言ってるだろ……


「そうか……学園祭なら生徒と一緒に見ても変じゃないかも……」

 いやいやいやいや先生……


「アンちゃんとデート…………うふふ」

 笑ってるみたいだけど……顔が見えない……雫……ちょっと怖いぞ……


「じゃあ決まりだな!」


「待って!!」

 美智瑠がそう言って決めようとすると、ずっと俺の横で黙っていた妹が立ち上がる。


「あれ? 栞君は不参加だったよな?」


「うううううう…………私が……私が本物だもん、私が一番だもん!」


「そうか? 本当に君が一番なのか? 栞君!」


「私がお兄ちゃんにとっての一番の妹だもん、絶対にそうだもん!」


「じゃあそれが証明されるか、裕に取って誰が一番の妹なのか、勝負だ!!」


「負けないもん、お兄ちゃんの妹は私だけだもん!」


 あーーーあ、また妹の負けず嫌いが……てか誰が一番の妹なのか勝負って、そんなもん栞に決まってないか?


 まあ、取り敢えず勝負は置いといて、学園祭は妹カフェで進める事になった。

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    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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