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おまけ② 【ある日の柏木くん?】



みなさん、こんにちは。隼翔です。

こんにちは!小早川潤です!

俺達は今、柏木英斗を観察しています。まあ、普段やられてるから、ちょっとくらいいいだろう。

ちなみに、今回はこの二人が解説してくれます。




「英斗、何してんだろー?」

「どうせ解剖の本でも読んでんじゃねぇのか?」

「解剖って、そんなに楽しいのかな?」

「んなわけあるか!あんなグロいもんの、何が楽しいってんだ。」

「でも、英斗笑ってるよ?」

「あれはな、生まれつきだ。生まれつき笑った顔してんだよ。」

「え、生まれつき笑ったままなの?」

「そうだ。常に口角を上げていられるのは、詐欺師か英斗くらいだな。」

「え、英斗、詐欺師なの?受付嬢は?」

「さすがの受付嬢でも、休憩に入れば一気に笑みは消えんだよ。詐欺師は英斗じゃねえ。英斗が詐欺師・・・?あれ?」

「ふーん。ま、なんでもいいや。」

「いいのかよ。じゃあ聞くな。」

「それにしても、微動だにせず読み続けてる・・・。」

「あの髪の毛って、自分で染めてんのか?」

「さー?あっ。そういえば、この間英斗の部屋に入った時、カラーリングのやつが捨ててあった。」

「へー。苦労してんだぁ。あの青。」

「ね。夜中に染めてんのかな・・・。一応三〇過ぎてるからね。」

「そうだな。俺達が思ってる以上に、本人は気にしてんのかもな。」

「英明は?真っ黒だよね?染めてんのかな?」

「あのな、三○代で髪の毛を黒に染めんのは早ぇーだろ。ほら、英明ってワカメ好きだろ?きっと、あの黒紙はワカメパワーだ!」

「そっか!ワカメか!」

「潤はそれ染めてんのか?黄土だよな。」

「染めてない。地毛だから。」

「地毛!?へー。日本人の名前持ってんのに、地毛が黄土ねー・・・。」

「あ!それ、偏見だかんな!」

「あーはいはい。悪かったよ。」

「心がこもってない!」

「すみませんでした。」

「・・・超棒読みなんだけど。」

「ま、いいじゃねえか。気にすんな。」

「そんなこと言っても、翔だって色違くね?」

「俺は染めてっから。」

「あーそうなんだ。」

「なんで俺のことだけそんなに興味ねぇんだよ。」

「そんなことないよ。」

「お前、宇宙人か。」

「で?何で染めてんの?」

「ああ。黒でも似合うんだけどな、俺。なんとなくこの色が気に入ってんだ。」

「大した理由じゃないね。」

「まあな。さらっと酷ぇこと言うな。お前、英斗に似てきたよな。」

「そうかな?翔は英明に似てきたよね。」

「え、どのへん?老けてきた?」

「・・・。」

「無言って止めてくんねぇ?図星なの?」

「まあ、煙草とか吸ってるから、しょうがないよ。」

「あ、臭いの方なんだ。俺おっさん臭いんだ。」

「うん。」

「否定しろよ。もしくはオブラートに包んで言えや。」

「だって、いずれ分かることだし。英斗から言われるよりはいいでしょ?」

「・・・まぁな。あの顔で言われたら、どう対処していいかわかんねぇし。」

「それにしても、なんで青汁好きなんだろう?」

「あ?青が好きなんじゃねぇの?」

「それだけの理由で青汁?あの髪?単純じゃない?」

「いやいや、いいか潤。大人になったって、単純な奴は単純なんだよ。」

「そっか。あ、じゃあ、なんで空は青いの?」

「お前、ソレ小さい子が聞くことだろ。」

「翔の勉強にもなるでしょ。」

「・・・。あのな、空が青いのは・・・」

「青いのは?」

「・・・・・・・・・・・・。神様が青汁飲んでて、零したからだ!」

「・・・ソレ、本気で言ってんの?」

「おうよ!」

「じゃあ、何で海は青いの?」

「海か・・・海は・・・そうだな。」

「・・・。」

「・・・・・・。青汁を水で薄めると、きっとあんな感じになるんだ!」

「・・・。なんか俺、翔が可哀そうになってきた。」

「なんでだよ。なにも可哀そうじゃねぇだろ。」

「・・・うん。そうだね。」

「おい、その人を哀れむような目で見るの、止めろ。」

「これね、英斗の受け売り。」

「んなもん受け売るな。真似すべきところと、真似すべきでないところくらい、自分で見極めろ。」

「いや、なんか自然と身についてるんだよね。」

「それ、末期だな。」

「え、俺、ガン!?」

「・・・まあ、ガンっていうか、ガーン?効果音?」

「どうしよう・・・。」

「でもま、英斗はある意味最強だかんな。いいんじゃね?」

「そうかな・・・。あ、この間撮ったヤマトさ、最終回だったよ。」

「マジでか!え?てか、え?何、お前見たの?俺のヤマト、俺より先に見たの?」

「うん。テレビ見ようとしたら、ビデオになってたから、そのまま見ちゃった。」

「うわ、絶対落ち言うなよ。」

「落ちとかないよ。古代が最後に敵「うわあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」・・・何。」

「お前、それを落ちって言うんだよ!大体分かっちまったじゃねーか!どうしてくれんだよ!!なんでこんなときに限って、俺の勘は鋭くなっちまうんだ!!」

「ごめん。もう言わないから。」

「あああ。御免なさい。沖田船長。俺はまだ何も知りません。」

「翔?しっかりしてよ。沖田船長なんて現実にいないから。」

「くそっ。今まで積み重ねてきた努力がっ・・・!!」

「だから、ごめんてば。もー、ほっといていい?」

「俺はな、別に落ちを言われた事に対して嘆いてるわけじゃないぞ。」

「嘘ついたら針千本飲ますけど。」

「嘘だ。落ちを言われて嘆いてた。御免。嘘ついた。」

「なんか、翔の扱い方がよく分かんなくなってきたよ。」

「そういう言い方するな。落ち込むかもしれないだろ。」

「面倒だから落ち込まないで。俺、翔が落ち込んだら無視するから。」

「え。潤ってそういう子だったっけ?俺が知ってる潤は、もっと純粋なはずなんだけど。」

「俺だって精神的に大人になるよ。周りが親父ばっかりだからね。」

「その親父の中に、俺は入ってねえよな?俺まだ若いよな?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・。そうだね。」

「何だよ、今の間は。即答しろよ。俺は潤と三つしか歳の差ねーんだぞ。」

「知ってるよ。三つしか離れて無いのに、翔がおじさんに見えるから問題なんでしょ。」

「あ、そうなのか?いやいやいや、お前今失礼なこと言ったぞ。気付いてるよな?ワザとだろ。」

「・・・・・・・・・・・。そういや、俺達の中で一番モテるのって誰だって話を、この間英斗としてたんだけどさ。」

「完全スル―だな。性格変わったな。」

「英斗が言うには、英明なんじゃないかって。」

「いや、俺だろ。何と言っても、親しみやすさと男らしさを兼ねそろえてるしな。」

「はいはい。まあ、英明が一番なのは仕方ないとして、二番が自分だって言うんだよ。」

「英斗ね~。どうだろう。まあ、ああいう空気の男が好きだっていう奴もいるだろうな。」

「英明が一番だった場合、英明に一番近いとこで動いてる英斗が二番であっても、まあ、納得するしかないのかなって思うけど。」

「え、俺じゃないの。」

「で、三番は俺でしょ。母性本能がくすぐられる俺が三番目。それもそれで仕方ない事だよね。女性って、なんだかんだ言って、可愛いものが大好きじゃん?」

「え、俺は?この流れでいくと、最下位?違くね?まず一位からして間違いじゃねぇの。」

「だから、翔が四位。つまり俺達の中で最下位っていう結論に達したんだけど、いいよね?」

「さっきからさ、俺の意見聞いてねぇよな。よくねぇよ。納得いかねぇよ。もう一回考え直してみようか。」

「よし。じゃあ、そんな感じで。」

「・・・。一回殴ってもいいかな。なんだろうこの気持ち。」

「ああ、そうだ。今夜は誰が飯作るんだっけ?」

「確か・・・。俺か?」

「そうなの?じゃあ、今日は鍋が食べたい。よろしくね。」

「しょうがねぇな。・・・あれ?何か言おうとしてたような・・・。」




「・・・おい、英斗。」

「どうかした?英明?」

「翔と潤は、あそこでさっきから何やってんだ?」

「さあ?でも、ま、本来の目的忘れて、盛り上がってんじゃないの~?」

「・・・みたいだな。」


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