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短編置き場  作者: 渋音符


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3/6

たまにはこういうのも。

昨日投稿できなかったお詫び、みたいなものです。


 布団の上で悩むことが、人と話すことよりも多くなってきました。

 最近は涼しげな風が吹くものですから、窓を開けて、虫は入らないように網戸を閉めて、風の動きを感じたいからカーテンを無駄に垂らして、その風を浴びながら布団の上でじっとしています。

 風に吹かれた(ほこり)を吸い込んでしまうことがあります。私は鼻が悪いものですから、それで小一時間ほど、鼻水が止まらなくなってしまいます。ついでに涙も流れます。そうしていると、気持ちも身体に引きずられて、なんだか悲しくなってしまいます。

 遠くで聞こえる工事の音にいらいらしてしまいます。隣の家の子どもがはしゃぐ声が妙に気に入りません。私の方こそ、癇癪を起こした子どものようです。

 人と喋るのが好きでした。気の合う友人と一緒にいるだけで心が休まりました。けれども今は、布団の上にいることの方が多くなりました。

 風の音と、雨の音。それだけで満たされたいのです。私の身(じろ)ぎや、私の衣擦れや、私の拍動は、邪魔です。私の身体から聞こえるすべての音が、私は嫌いになりました。元々好きではありませんでしたが、今はもっと。

 生き物の音。建物の音。機械の音。すべて要らないと思う時があります。風と雨だけでいいのです。(まれ)な雷も聞き心地がいいのです。ただ、空気の音を聞いていたいのです。それが、本当の世界の音だと思うのです。

 ひゅう、ひゅう。

 ぽたぽた。

 ざあざあ。

 ごろごろ。

 そういう音でいいのです。

 そういう音がいいのです。

 そういう音だけを、耳の中で味わっていたいのです。

 そういう時間が、欲しいのです。


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