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しらぐも
いつの間にか机にいた、
小さな雪のような、
ふわふわしてて、か弱い
そんな君に一目惚れしました。
目を離すといなくなって、
仕事をしてると寄って来て、
触れようとすると離れて、
またいつの間にか傍にいる。
僕の知る他の物よりも、
きっと縫い目のない衣よりも、
いっとう上等なシルクの、
ドレスが似合ってるよ。
気付けば仕事場だけじゃなくて、
君の跡がいたるとこにあって、
ちょっと嬉しくなったり。
知らないところに、
真っ白な部屋が出来てて、
そこで眠る君が愛おしかったり。
でも、そんなある日。
君が見当たんなくて。
探してもどこにもいなくて。
白い部屋も、
シルクのドレスも、
全部夢みたいに消えて。
君の痕跡はどこにもない。
全部僕の夢みたい。
けど気付けば指に、
糸で出来た輪っかがくくりついてた。




