1/1
忘れられたコーヒー
思いついたものを書く場所です。
飲むの忘れたコーヒー
ぬるくなっている
コップを伝う涙が
少し濁っている
水溜まりに浮いているのは
埃と灰と木屑で
震えているだけのそれを
じっと見ているだけ
持ち上げたコップから
雫が落ちて
膝を打って
パジャマのチェックに
水玉を塗った
スリッパの隙間
指の間
ぴちょんと濡れて
こそばゆくて
手のひらでできた逆さの傘
コップの底に被せた
忘れ去られて泣いていた
コーヒーに氷とミルクを足して
頼りないストローでゆっくり
慰めた
舌の上
喉の奥
からみつくやわらかな苦み
そこに隠れたちょっとの甘み
ぬるさ
冷たさ
曖昧さ
誰も飲まないコーヒー
冷めてしまっている
コップを伝う涙も
涸れてしまっている
机の上に染みているのは
白くかすれた輪っかで
いつか目立たなくなるのを
じっと待っているだけ
これからもちょこちょこ書くつもりですけど、更新頻度は多分そんなに高くないです。