表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/13

第7話:欲望の反撃

遊佐麻呂、筋川世之介、嘉門なでこ。


三人のチームは、紙様の脅威に立ち向かう日々を重ねていた。


街はますます活気を失い、欲望を吸い尽くされた人々は無気力に街をさまよう。


麻呂のメガネが映し出す光景は、まるで終末世界のようだ。


なでこのアジトで、いつもの作戦会議。


麻呂はテーブルに突っ伏しながらぼやく。


「もう目が限界だ…メガネかけすぎで視力落ちそう…」


世之介はテンガを握りしめ、豪快に笑う。


「ハハッ! ゆさまろ、30年のエロ動画鑑賞で鍛えた目がそんな弱音吐くかよ!」


なでこはパソコンを叩きながら冷たく言う。


「いい加減集中して。紙様の次の攻撃は今までと違う。掲示板で『黒い蚊』の目撃情報が上がってる。


普通の蚊より強靭で、欲望を吸う速度も速いらしい」


「黒い蚊!? またパワーアップかよ!」


麻呂が叫ぶと、突然アジトの壁が爆音と共に崩れた。


現れたのは、漆黒の翅を持つ巨大蚊。


その大きさはこれまでの倍近く、口吻はまるで鋼鉄の槍だ。


「来たぞ!」


世之介が巨大バイブを構えるが、黒い蚊の動きは素早く、装甲はさらに硬い。


「ゆさまろ、紙様の位置は!?」


麻呂はメガネに全神経を集中。


だが、紙様のUFOは霧のように揺らめき、正確な位置を捉えられない。


「くそっ、なんか妨害されてる! メガネがぼやける!」


なでこが叫ぶ。


「私のバイブで援護する! テンガマン、受け取って!」


彼女が投げたバイブは巨大化し、世之介の手に収まる。


だが、黒い蚊の装甲には傷一つつかず、逆に世之介が弾き飛ばされる。


「こいつ、強すぎるぞ!」


絶体絶命の瞬間、なでこが決意の表情でバイブを手に取る。


「…私が充電する!」


彼女は顔を真っ赤にしながらバイブを起動。


振動音が部屋に響き、巨大バイブが赤く輝く。


世之介は再び立ち上がり、輝くバイブで黒い蚊を一撃。


装甲にひびが入り、ついに撃破!


だが、紙様の声が空から響く。


「愚かな人間どもよ。黒い蚊は序章に過ぎん。次はお前たちの欲望そのものを喰らう!」


UFOが消え、静寂が訪れる。


戦闘後、なでこは疲れ果て、恥ずかしそうに呟く。


「…充電、毎回こんなんじゃ心が持たない…」


麻呂は複雑な表情で言う。


「なでこ、お前…ほんとすげえよ。けど、俺のメガネもなんかおかしい。紙様の妨害、ただの幻覚じゃねえ気がする」


世之介がニヤリ


「なら、ゆさまろのエロパワーでメガネをパワーアップさせろ!」


「ふざけんな!」


麻呂の叫びがアジトに響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ