嘘
エルダーの屋敷の中は、外の騒がしさが嘘のように静かだ。部屋に通されると、彼は私たちに温かいお茶を勧める。お茶を一口飲むと、心が落ち着き、緊張がほぐれていく。「エメラルドシティに、一体何が起こったのですか?」私はエルダーに尋ねる。 エルダーは静かに頷き、重い口を開く。「深淵の呪いは、あなたがたが封印した後も、その痕跡を残し、少しずつエメラルドシティを蝕んでいるのです。」彼はそう言うと、深い溜息をつく。「特に、聖なる泉の変化が深刻です。泉の水は濁り、瘴気が立ち込めています。その影響で、街の植物は枯れ、動物たちは凶暴化し始めています。」 私はエルダーの言葉に衝撃を受ける。聖なる泉は、エメラルドシティの生命の源であり、その泉が汚染されているということは、街全体が危機に瀕しているということだ。「何か、私にできることはありますか?」私はエルダーに尋ねる。 エルダーは私を見つめ、静かに頷く。「あなたがたには、深淵の呪いを浄化する力がある。聖なる泉の汚染を食い止め、エメラルドシティを救ってほしい。」彼はそう言うと、私に一つの古い書物を差し出す。「これは、古代の儀式に関する書物です。この書物には、深淵の呪いを浄化するための方法が記されているはずです。」 私はエルダーから書物を受け取り、丁寧に開く。書物には、複雑な紋様と古代文字がびっしりと書かれている。サクラも興味深そうに書物を覗き込む。「この書物を解読するには、時間がかかりそうね…」サクラはそう言うが、その目はやる気に満ちている。 「時間がありません。すぐに、聖なる泉へと向かいましょう。」私はそう言い、エルダーに別れを告げる。サクラと共に屋敷を後にし、聖なる泉へと急ぐ。エメラルドシティの街は、ますます活気を失い、沈黙に包まれている。私たちは、深淵の呪いを浄化し、この街に再び平和を取り戻すことができるのだろうか。聖なる泉に向かう道すがら、私はアトランティスの竪琴を手に取り、静かに旋律を奏で始める。その音色は、希望の光となり、街にわずかながらも安らぎをもたらす。




