サクラと共に
私はアトランティスの竪琴を背負い直し、サクラと共にエメラルドシティへと続く道を歩む。泉で感じた温かい力がまだ体の中に残っており、一歩踏み出すごとに力が湧いてくるようだ。森を抜け、開けた道に出ると、遠くにエメラルドシティの城壁が見える。
「エメラルドシティは、深淵の呪いの影響を受けていないといいけど…」私はつぶやく。サクラは私の顔を見て、優しく微笑む。「大丈夫よ、ミタム。私たちがいるから。」彼女の言葉に、私は少しだけ安心する。
エメラルドシティに近づくにつれて、街の様子が少しずつ見えてくる。しかし、どこか以前と違うような気がする。城壁の色が少し暗く、活気が感じられないのだ。人々が忙しそうに行き交う様子は見えるものの、その表情はどこか不安げだ。
「何かあったのかもしれない…」私はそう言い、サクラと共に足早に城門へと向かう。城門の前には、いつもより多くの衛兵が立っており、警戒を強めているようだ。衛兵の一人が私たちに気づき、近づいてくる。
「ミタム様、サクラ様、お帰りなさいませ。」衛兵は私たちに敬意を払い、深々と頭を下げる。「エルダー様がお二人の帰りを心待ちにしておられます。」
私は衛兵に感謝の言葉を述べ、サクラと共にエメラルドシティの中へと足を踏み入れる。街の中は、やはりどこか異様だ。店の数は減り、人々は家の中に閉じこもっているようだ。道端には、深淵の呪いの影響を受けたと思われる黒いシミのようなものが点在している。
「これは…やはり、深淵の呪いがエメラルドシティにも及んでいるのか…」私はそう呟き、サクラと顔を見合わせる。私たちは、急いでエルダーの元へと向かうことにする。
エルダーの屋敷に到着すると、彼はいつものように穏やかな笑顔で私たちを迎えてくれる。「よくぞ帰ってきてくれた、ミタム、サクラ。」エルダーはそう言うと、私たちを屋敷の中へと招き入れる。彼の表情は少し疲れているように見えるが、その目は希望に満ちている。エルダーから託された古代文明の記録が記された書物が、私の使命を改めて思い出させる。




